many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

地図にない町

2013-05-23 21:45:20 | 読んだ本
フィリップ・K・ディック 仁賀克雄編訳 昭和51年 ハヤカワ文庫版
私の持ってるのは昭和60年の八刷。文庫版の副題は「ディック幻想短篇集」。
この時期に読み返したのは、本棚の整理をしていただけで、たまたまなんだけど、フィリップ・K・ディックはカフカの作品が好きで、それで自身もメタモールフォジス(変態)を描き続けてるんだそうな。
「おもちゃの戦争」
 道ばたで売られてた小さな金属の兵隊の人形、ほかに誰もいない部屋のなかで、突然子どもに命令を始めた。
「薄明の朝食」
 北米で激しい戦争が始まり、爆発の衝撃のために、ある家族がタイムスリップしてしまった。
「レダと白鳥」
 ロバートの妻ペギーは、いつも庭でペットのアヒルといっしょにいる。子どもが産まれて、妻の留守中に夫はアヒルを捨てる。
「森の中の笛吹き」
 宇宙の駐屯地アステロイドY3で、「自分は植物になった」と言い出す人間が増え、ドクターは対処に困る。
「輪廻の豚」
 宇宙船乗組員が、原住民がワブと呼ぶ豚に似た生物を手に入れて、船に持ち込んだが、船長はそれを食おうという。
「超能力者」
 時間転移のできる超能力者が、戦争をやめさせるために何度も過去にもどり将軍に会いにいく。
「名曲永久保存法」
 ラビリンス博士が発明した「名曲保存器」は、楽譜を生きた動物にかたちを変える機械だった。
「万物賦活法」
 ラビリンス博士が無生物に生命を与える「賦活器」をつくったが、うまく働かないので五ドルで売ってしまった。
「クッキーばあさん」
 ビュバー少年は学校の帰りにドルーばあさんの家を訪れる。ばあさんはクッキーをくれて、彼に教科書を読んでもらうのが楽しみである。
「あてのない船」
 この頃ぼんやりすることの多いエルウッドは、自分でも確たる理由がわからないまま衝動にとりつかれて、庭で巨大な船を造り続ける。
「ありえざる星」
 リガII星からやってきた三百五十歳の老婆が、地球行きの切符を売ってくれというのだが、この時代に地球は存在しないとされている。
「地図にない町」
 駅の窓口に、メイコン・ハイツまでの回数券を売ってくれという小男がくるのだが、そんな駅は存在しない。そう言うと、男は消えてしまう。
コメント
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