三宅一郎・山口定・村松岐夫・進藤榮一 昭和60年 有斐閣選書R
サブタイトルは「戦後四〇年のあゆみ」。
去る二月に学生んときの関係の集まりに行くのに、いろいろともう30年来開けていない段ボールとかゴソゴソあさったんだが。
ノートとか、いまとなってはなんだかわかんない計算用紙とか、いろんなもんに混じって、何冊か本も出てきた、これはそのひとつ。
持ってるのは昭和62年6月の5刷、こういう本を好き好んで読むとは思えないんで、読まされたんだと思うが。
その他の書籍名もズラリと並んだ、参考図書リストってプリントが折りたたんで挟んであったのを見つけた。
目次の、とある章のところに、自分の文字で鉛筆書きの「要約」ってメモがあったし、なんかそういう課題を出されたんだろう、その年度にとってたもので。
なかみは、「はしがき」のところに、「戦後の政治過程に関する研究の跡を客観的に整理することを目指した」とか、「若い研究者・学生に日本政治再検討の材料を提供する」とかってあるように、まあそういうことで、戦後40年どんなことあって、どんな研究がされてきたか知るための、とっかかりになるもの。
巻末に参考文献がずらっと並んでんだけど、とりあえず本文ひととおり読めば、それらの本は読まなくても、だいたい何が書かれてんのか短い文で引用されてるといえる。
(巻末リストから逆に本文ページへ行けるよう索引にしといてくれればいいのに。)
だから、目次から入って、各章の見出しの文字とかパラーッと拾いながら眺めてって、自分の興味のもてそうなテーマあったら、その本文にある引用文献に必要なら実際にあたってみればいい、そういう使い方ができるのでは。
でも、本文のどっかに書いてあったと思うけど、往々にして日本の政治学の本って、ふるいものは思想の話で、現在の政治に関するものは評論だったりすることが多いんだけど、そういうのは面白くない。
現在のことを統計つかって分析してないんぢゃ、退屈してしまうのはしょうがない。
今回、さすがに、このての本を全部読み返したりはしてないけど、そもそも当時だって全部読んだかはあやしいが、こういうのをアタマっから読もうとするのはよくない、挫折しがち。
最初のほうは、どうしても歴史の話になるんで、そういうのは飛ばしたほうがいい、必要なら戻ればいい。
うしろのほうに行くほど面白くなりそうなのは、買った当時はどう思ったかしらんが、いまなら目次みただけで見当つきそうなものだ。
だいたい、表とかグラフとかが多く掲げられてる章のほうがおもしろいんだよ、ほぼまちがいなく。
第I部 国際関係のなかの日本
第1章 敗戦と制憲
第2章 講和と“第三世界”
第3章 安保から経済摩擦へ
第II部 戦後日本の政治体制と政治過程――その特質と変容
第1章 「戦後改革」の政治的意味
第2章 「五五年体制」の成立と展開
第3章 高度成長の政治的帰結――一九六九~一九八二年
第III部 政策過程
第1章 政策決定の舞台と手続
第2章 政党と官僚制
第3章 利益集団
第4章 中央地方関係と地方自治
第IV部 世論と市民の政治参加
第1章 現体制の正統化とその定着
第2章 政党支持の変容と社会構造・国際環境の変化
第3章 政治参加
最新の画像[もっと見る]