かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

マジカル・ヒストリー・ツアー

2006年05月19日 | The Beatles

朝日の夕刊を見ていたら、事故時の改札、やっとスイスイという記事があった。私も、以前とんでもないと書いた件だが、ようやく改善されるようだ。代替措置も19日からスタートということなので、もうあのような馬鹿げたことは起こらないのだろう。システム設計時に、この問題をどう考えたのかは不明だが(イオカードからの流れで、特段の検討はしなかったのだろう)、とりあえず、改善に向けて動いたことは、評価したい。ブログなど、庶民の声が集約しやすいネットーワークの存在のおかげも、少しはあるのかもしれない。

5/20よりいよいよダ・ヴィンチ・コードが封切になるが、やっと出だした評によると、原作に比較的忠実な内容らしい。私は、そっちの方が好きだ。結末が原作と全く違うケースがあるが、小説家が一所懸命練った構想と違ってしまうわけで、ちょっと悲しい。ジュラシックパークのように、エンタメ中心の映画の場合は、いいが。

マジカル・ヒストリー・ツアーという文庫本を読了した。原作のTicket to Rideは買ってあったのだが、例の如く積読になっていて、邦訳が先に出た。ビートルズの64年と65年の全米ツアーに、ラリー・ケーンというラジオ放送局の記者が、同行することになり、その歴史的なツアーの一部始終を、21世紀になって本にまとめたものだ。
この陳腐な題名を見て、あまり期待はしていなかったのだが、中は相当面白かった。マジカル・ヒストリー・ツアーの題名は、もちろんマジカル・ミステリー・ツアーの捩り(もじり)なのだが、原作名(Ticket to Ride )とは全く異なる。でも、Ticket to Ride (≒ 涙の乗車券)という題名よりは、この安易な題名の方が、内容に合っている。当時の写真はよく見るが、その現実を、客観的に、本にしたものは、意外と少ない。キャーキャー騒ぐレベルの話ではなく、本当の命がけのトンデモツアーだったことが良くわかる。写真だけではわからない(または写真では残せなかった真実)が、かなりリアルに綴られている。暴露本と言ってしまえばそれまでだが、ラリー氏が、暖かく、かつフレンドリーにビートルズに接する様子は、ジャーナリストとしてではなく、人間(友達)として接しているように見え、好ましい。

全米各地のキャラもうまく表現されており、在米経験6年8ヶ月の私としては、そのフィーリングも少し共有できて、尚面白い。当時のクレージーな雰囲気を味わいたい人にはうってつけ。
そう言えば当時同僚だったM女史(というよりMおばさん)は、シカゴでのコンサートに行ったのが自慢だった。井口の活躍するホワイトソックスの本拠地で、今の新しい球場のなる前のコミスキーパークでのコンサートだ(駐在当時に、新球場が建設された)。親の反対を押し切ってコンサートに行ったことを、面白おかしく話してくれた。今もお元気だろうか。

翻訳は、室屋憲治(ムロケン)という方だが、当時の状況、背景をすべて理解された上で、翻訳されているので、本当にうまくできている。伝説の、シェイスタジアムのコンサートに行かれたということなので、まさに筋金入り。

ビートルズのすごさを改めて思い知った次第。

コメント
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