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中山さんの本は、何冊目だろうか。
いつも感心するのだが、ワンパターンのようで、ワンパターンに陥らないように、新たなトリビアをちりばめ、新たな起承転結を提示することのよって、一冊一冊の独自性を保っていて、読者を飽きさせない。
本書は、ロックの歴史を、中山さんなりに、振り返る本だが、表紙の帯にあるビートルズの話は、そこそこにして、その前、その後をつなぐ、ちょっと影に隠れたミュージッシャンに光を当てているところがミソだ。
ギタリストのマディウォーターズが、ロックギタリストの元祖という。聴いてみなくっちゃ。
クリフリチャードの生誕地が、インドのラックノウであることも、初めて知った。インドが、まだイギリスの植民地だった時代のことだ。仏跡巡りをした時にたまたま通った街だったので、bいっくりした次第。
そして、バンド。サイケ一色だった時代に、ロック本流を行ったミュージックフロムビッグピンクを発表。ディランの本にも、出てきたアルバムで、早速こちらは、注文した。
レオンラッセルは、バングラデッシュのコンサートで、昔から知っていたが、その存在は、1960年代から、1970年代に移行する時代のロックシーンにおいて、キーになるものであったとのお話に合点がいった。
ということで、ロック初心者にはちょっとマニアックかもしれないので、ロック中級者向けの良書と思う。