かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

日本の古代国家

2017年03月09日 | Books


本書は、岩波文庫の再発で、新聞記事で見つけたので、早速ゲット。
興味のある分野の元祖的な本で、早速読んだが、難しい。

議論のベースになっている文献的な資料は、今とそう変わらないのだが、言葉使いであるとか、ヨーロッパの歴史・文化の知見を前提にしたカタカナ言葉とか、つい40年強前の本なのに、難しい。
いちいち調べてると進まないので、結局、極めて、精緻な論理展開をしている本にもかかわらず、斜め読みになってしまった。

まさに、5世紀から8世紀の、日本の骨格が出来上がる時期の分析を、外交、王朝、土地制度、首長制等、テーマ毎に丁寧に行っている。
1970年代の本だが、その議論は、今のレベルとそう変わらない。それぞれ、極めて興味深い考察がなされている。
ただ、考古学的な発見がその後、相次いだから(古刀に刻まれた漢字、古墳壁画、木簡、出雲での相次ぐ発見等)、今書かれたら、結構違う内容にはなっていただろう。
特に、日本海側文化とヤマト朝廷の関係をどう考察されただろうか、興味深いが、叶わぬ夢。
それらを、我々世代が、引き継いで、議論していくしかない。
コメント
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