14期生 小野田直人です。
お陰様で10月24日の官報でようやく診断士に登録されました。S●バーで話題の、宮沢洋一大臣のお名前でした。これまで支えてくださった皆様に心より感謝いたします。
さて、6回目の投稿は、今週私が視察してきた中国の製造業について思うところを記します。
製造業といっても電子機器業界の話ですので、話が狭くて恐縮です・・・。
今回訪問した工場は、華南地区と華東地区、日系の工場1社、台湾系の工場3社、中国ローカル1社でした。
数年前までは、日系の工場を訪問すると5Sが徹底されており、管理のレベルが台湾中国系工場とは明確に違っていました。
ところが、今回訪問した工場では(たまたまだったのかもしれませんが)、どの台湾系工場も日系と同等以上にきちんと管理が行き届いていました。中国ローカル企業は、やはり管理レベルは一段下がるものの、数年前と比較すると格段に改善してきています。
中でも、金属切削加工工場とプレス部品工場では、台湾系企業の規模が圧倒的に大きく、国内メーカーの規模では到底太刀打ちできないと改めて実感しました。プレス機が150台ほど整然と並んで部品を生み出す姿は圧巻です。もちろん金型も内製で可能、エンジニアも中国ローカルスタッフを使いこなすのが当たり前という状況です。
日系企業を応援する気持ちがありながらも、どう見ても台湾や中国系の工場に軍配が上がります。工作機械、金型製造機械、実装機などはほとんどが日本製だったのが、ほっとするような、くやしいような・・・。
組立についても、もともと日本の工場が得意としてきた自動組立設備が台湾系EMSを中心に、人件費高騰の対策として積極的にとりいれられています。スマホの組立もほとんどがロボットにより行われています。これも悔しい・・・
為替が1ドル120円ぐらいの円安になれば、日本の製造業は復活するかなと私は勝手に考えていたのですが、この状況ではそう簡単ではなさそうです。
上海も虹橋空港から西の蘇州地区に向かって高速道路だけでなく、新幹線や地下鉄も整備が進んでおり、インフラもまったく問題ない状況です。
良い工場ばかりではありませんが、品質が良い製品ができるのは中国でも当たり前になりつつあります。あと5年もすると、日本国内の製造業が活躍できる領域が、加速度的に減少するのではないかと感じた一週間でした。
乱文お付き合い頂き、ありがとうございました。
小野田直人