こんにちは。塾長の鴨志田栄子です。
今回も、前回に引き続き、「声」について取り上げてみたいと思います。
先週、ある自治体で入庁5年目職員の方々を対象とした研修講師を務めました。
研修内容とは直接の関係はないのですが、受講生の声が小さいので、初日の早い段階で、「声の大切さ」について少しだけ触れてみました。
(1)声は出すものではなく、届けるもの
(2)一番後ろの人、そして、両サイドの人まで、声を届けるという意識が大事
(3)普段からお腹から声を出していないと、いざという時に他の人に届く大きな声をだせない
(4)特に、保育園など子供達と向き合う仕事についている人は、子供達に届く声を出さなければならない、子供達の心に響く声を出すこと
(5)子供達に声が届いていないと、いくら注意をしても子供達のその注意は届いていない(*)
(*)電車の中や、スーパーマーケットなど、公共の場所で、「何回言ったらわかるの!」と子供を怒っている(叱っているとは言い難い)母親を良く見かけます。注意する声は子供に届いていないのに、それに気づかずに、いや、それを棚に上げて自分の怒りの感情を子供にぶつけている母親・・・傍からみていると子供が気の毒に思うことがあります。
2日間の講義が終わり、最後に研修の振り返りを行い、その内容を受講生に発表してもらいました。
その中で、講義内容はもちろんですが、いつもと違い、声に関する内容も含まれていました。
○講師の声と自分たちの声はあきらかに違う
○自分たちがいかに声がでていないかを認識することができた
○もっと、大きな声を出せるよう、姿勢や口の開け方に注意していきたい
声の重要性について理解してもらえたこと、とても嬉しかったです。
私は人前で話しをする以上は、声は大事な仕事道具であると常々感じています。しかし、声は出ていればよいと誤解しているコンサルタントも多いのも事実です。
(1)「大きな声で話そう」という心構えだけで、声が良くなると思っている人
(2)短時間で、声を改善したいと思っている人
(3)発声練習で声を改善できると思っている人
これらは、誤解であり
(1)心構えだけでは、自分の欠点に気づくことができません。
(2)声を改善するには、時間がかかります、まず、姿勢、そして呼吸、さらに口の開け方とマスターしていく必要があります。
(3)発声練習の前に、声が出る身体をつくることが必要です。
声を改善するとは、「本当の声」がでるようになることをいいます。
「本当の声」が出せるようになると、身体にも良い酸素が送り込まれるので、声を出していて気持ちがよいし、疲れません。
むしろ、今週はなんだか疲れ気味だなぁと思っていもて、講義が始まり、本当の声が出始めると、直前まで感じていた疲れは、まったくなくなります。
心と身体と声は三位一体であると言われていますが、それを実感しています。
先週も今週も、4日間連続の登壇とちょっとハードスケジュールですが、声が枯れることもありません。
ただし、研修が終了すると夕刻は、とても足が疲れますが、心地よい疲れです。
声がでていないと感じながら講義をすると、心身とも疲れてしまいますが、本当の声で仕事をした後は、達成感・充実感を味わえます。