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「金魚すくい」初体験

2015-08-06 20:00:00 | 15期生のブログリレー
こんにちは

15期生の田本秀行です。

毎日暑いですね。
周りで体調崩している人が増えています。
皆様もご注意ください。

 先日、地元商店街の夏祭りイベントの支援に参加しました。私は金魚すくい担当でした。タイトルの初体験というのは売る方です(やる方も何十年も前になりますが…)。猛暑の中、営業開始前から待つ人がでるほどの盛況ぶりで、慣れる間もなく接客(といってもポイと容器を渡すだけです)に汗を流しました。
 
1時間くらいすると来客具合が落ち着いてきて、私もだんだん慣れてきて、周りの様子を見る余裕が出てきました。当然?ながら、お客さんのほとんどは小さい子供です。お母さんからお金をもらって自分で支払い、ポイを渡されるとワクワクして金魚の前でかがむも、やり方がよくわからず固まったりします。見かねた親に教えてもらいながら金魚を追う姿はとても微笑ましい光景でした。
 
暑さで半分ボーッとしながら見ていると、いろいろなタイプの子がいることに気づき始めました。一番多いのは、目の前の金魚を最初は恐る恐る追うも逃げられてしまい、そのうち慣れてきて数匹目でチャンスと見て勝負に出てポイが破れて残念がる子でしょうか。そこをクリアした子は波に乗って数匹ゲットです。一方、ポイを受け取ると物理法則に関係なく速攻でザバッとやってしまう子もいます。じっと様子を見て狙いを定める派は、欲しい金魚の種類をまず決めて、次にいい場所を確保し、金魚が落ち着いて水面に上がってくるのを待っておもむろに仕掛けます。ダメだとわかればターゲットを切り替えて仕切り直す柔軟さがあったりして、とても戦略的です。遊びなれているかどうかということでもありますが、子供それぞれ楽しみ方があるなあと感じました。

  そのなかで一際印象に残った女の子がいました。お母さんと兄弟姉妹でいらしたお客さんですが、その末っ子と思われる子です。最初、2人の姉妹がそろって始めました。姉は数分でゲームオーバーでしたが、妹の方は粘ります。というか、ほとんど動かないのです。ポイを水面に少しくっつけて金魚が動くとサッと引っ込めてしまいます。その後、微動だにせず、しばし固まってから、また、意を決したかのように水面に近づけるも、金魚は動きますからサッと引っ込めます。それを延々と繰り返すのです。姉は見かねてやり方を教えてあげようとしていたのですが、妹は我が道を行く、拒否です。そのうち、兄弟姉妹は早くしろとブツブツ言い始めました。ところがお母さんがさすがです。文句は一切言わず微笑みながら見守っています。兄弟に、やらせてあげてとたしなめます。さすがに混んでいると周りを気遣って欲しいなという気もしましたが、これが彼女の心を掴んでいるならよしとしますか。

  30分、もっと経ったでしょうか。少し混んで仕事に追われて、また、一段落した頃ふと見たら、その子がなんと!一匹仕留めたのです!!思わず拍手です!その家族は疲労と安堵の色が漂いつつも達成感に包まれながら仲良く帰っていきました。

  やり方がわからない、うまく出来ないとき、自暴自棄になるか、思い切ってえいやーかが普通だと思いますが、その子は冷静?に根気よく金魚の動きを自分の目で観察し続けて、ついに見切って自力でアクションを起こし成功を掴んだのです。こんな子がいるんですね。将来、科学者になったら大成するんじゃないでしょうか。ひょっとしてノーベル賞を取れるくらいの素質を持っているのではないでしょうか。あのお母さんの育て方も、また、そんな子供たちの成長に一役買っているということでしょうか。日本の将来は明るいです!勝手に想像が膨らんでしまいます。そう感じながら、いろいろと学ぶところが多い1日でした。

  余談ですが、金魚は人間によって観賞用に作られたものなんだと思っていましたが、どうしてなかなか、大自然の魚と同じ遺伝子を受け継いでいるようです。誰も近くにいないときはバラバラに泳いでいるのですが、少しでも人の気配を感じると、サッと群れをなし、その人から一斉に遠ざかったり、水面から水底の方へと移動します。危機が遠ざかったと見るや編隊を解除し元のランダムな泳ぎに戻ります。大海原のイワシの群れが思い起こされます。そんな金魚たちも、それぞれの主の元で元気に育って欲しいものです。
 

コメント (2)
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