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外注工場との交渉

2015-08-08 17:35:52 | 15期生のブログリレー
 皆様こんにちは。業務MAです。しかし毎日暑いですね。いや「暑い」という
言葉すら生易しく感じられるような暑さです。東京都心は7日連続の猛暑日で
記録更新だそうです。

 さて、その猛暑の最中、とある外注工場と製法変更のための打合せに行って来
ました。普段余り表に出ることのない外注工場との交渉の様子をこの場を借りて
(もちろん営業機密保持に支障の無い範囲で)少しご紹介してみたいと思います。


1.製法変更の経緯

 問題は私は担当する製品の品番の1つで起きました。今年の春、重大な生産トラブル
が発生。外注工場側からトラブルリスクの少ない製法への変更を要望さえていたのです。

 しかし、その品番そのものはユーザの評判も良く、今後も順調な販売が期待できるもの
だったので、このまま生産をやめる訳にはいかない事情がありました。かくして、技術ス
タッフによる「トラブル防止」のための新製法の検討が開始されたのです。

 技術陣も散々苦労したようですが、地道な検証の結果主な原因を突き止め、これに基づき
よりトラブルリスクの少ない新製法の開発に成功したのでした。

 問題は、この製法でトラブルを防止できることをいかに外注工場側に説明し、納得を得て
生産再開までこぎつけるかということでした。そこで、技術、営業、外注生産管理(=私)
総出で外注工場へ出向き、生産再開に向けた説得に当たることにしたのです。


2.外注工場との攻防

 東京から2時間ほどでその外注工場に到着。先方も製造部長、生産管理課長、品質管理部長、
資材調達責任者と主要メンバーがズラリと並びます。

 多分にもれず「暑いですね」の話題から始まり、暫しの世間話し。顔はにこやかですが
いつもにも増して緊張感が漂います。

 頃合いを見計らって新製法の資料を提示。技術スタッフが実験室での試験の動画も写しな
がら今までの製法に比べトラブルリスクは大幅に軽減されている旨を懸命に説明します。

 それに対し先方からは厳しい質問が繰り出されます。それに対し、当方の技術も様々な
実験データや対応策を提示し、必死に説得に当たります。先方も百戦錬磨なので簡単に
「うん」とはいいません。少しでもおかしいと思ったところは徹底的に追及して
きます。まさにWin-Winの関係を掛けた真剣勝負です。

 続いて営業担当者が援護射撃でユーザ対応状況や製品市況を報告。何とか前向きに話を
進めたいという空気を先方に送ります。

 始めは疑心暗鬼だった先方も、これまでの説明を聞いてある程度得心がいったらしく、
やってみようかという雰囲気になってきました。


3.交渉成立

 すったもんだの末、何とか当方提案の新製法に微修正を加えて生産を再開することで妥結。

 とりあえず在庫切れという最悪の事態は回避され、まずは一安心です。

 かくして、技術、営業、外注生産管理三位一体でのチームプレイが効を奏し、有望株である
当該品番の製法変更→生産再開への道を開くことに成功したのでした。

 これでこの春からお懸案事項の一つがようやく解決に向かいました。少し安心してお盆を
迎えられそうです。


 




















コメント (4)
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