「稼プロ!」事務局の小林 隆です。
最近、ちまたでは「忖度」という語が、脚光を浴びているようです。
少なくとも、今年の流行語大賞にもノミネートされるのではと、私は感じています。
「相手の心(本音)を推し量ること。」がその意味であることは、周知の通りです。
それでは、私たちコンサルタントはクライアントである社長の考えや心情を、どの程度「忖度」するべきなのでしょうか?
例えば、
経営者が不正を働いていているとき、私たちは、忖度」して、目をつぶるべきなのでしょうか?
中小企業のコンサルタントを行ていると、よく出くわす場面です。
中には、開き直って、「会社を守るためだ。何が悪い!」と開き直る経営者の方もいらっしゃいます。
正直、そのような開き直りは、こちらも相手の会社や社長の事を必死で考えている分、大変に腹がたちます。私もコンサルタントである前に人間です。
しかし、そんな時でも正面から、社長を叱責するようなことはいたしません。
通常は開き直る社長程、「本当は、悪いことをしているのだ。」ということを認識しいるものです。(まれに感覚がマヒしている方もいらっしゃいますが…)
経営者の多くは、経営に関する課題の相談相手がいないことが多く、一人で資金繰り等の難しい問題に悩み、苦しんでいます。
そんな孤独の中で頑張ってきた社長に、「悪いことは悪い。」と言ったところで、何も響きません。
そういう意味で、私は社長の必死な気持ちは、「忖度」しています。
しかし、社長の不正に対しては、きちんと「間違っている。」と、お話しをしなければなりません。
そこで必要なのがコンサルとしてのコユニケーション・スキルです。
スキルと書きましたが、実際にはスキルというより、人として信頼関係を構築するすことが大切だと感じています。
どんなに正しいいこと、どんなに良いことお話ししても、信頼関係ができていないと、コンサルの仕事はスタートできません。
「罪を憎んで人を憎まず」
社長のよいところを見出して、「この人なら出来る!」と信じること、信じ続けることが、スタートだと考えています。
とはいえ、実際に実践するのは難しいことで、私も日々精進の毎日です。
人間を磨く事と、仕事の両立。
コンサルタントって本当に魅力的な仕事です。