稼プロの関係者の皆様。18期の市原です。
広告会社の社員、彼らの接待への取組み姿勢をお話したいと思います。一般的に、広告会社は夜が派手という印象があるのではないでしょうか。今はわかりませんが確かに以前は派手でした。しかし、今思えばその派手な人付き合いであっても様々な学びがあります。
彼らは楽しむことに貪欲です。そのため、接待等であっても入念な下調べと準備を怠りません。接待等であれば参加する相手の嗜好把握のヒアリングから始まります。料理の好みや通っている飲食店の傾向などの把握は当然ですが、取りに行くのは相手の人となりです。そのため、直接本人からではなく、職場の同僚はもちろん、奥さんなど家族を含む周辺にも確認します。そのようにして、より深い情報を取りに行きます。
接待等では様々な芸も披露されます。個人のキャラクターとして優れた方もいます。元上司の印象的なものとして司会芸があります。全くお酒の飲めない方でしたが、兎に角マメで、酔っ払いのコメント一つ一つを拾いながら司会を進行します。もちろん、盛り上がりを作りたいときは、ちょっとした負荷で大きなメリットのあるゲームを考えるなど、全員の参加感を作るのが上手な方でした。彼は役員になった今でもCEO(チーフ・エンタテインメント・オフィサー)を自任し、いまだに司会のマイクを握っています。
その他、個人のキャラクターによらない芸も多くあります。ものまね芸は典型ですが、それであっても細部にこだわります。衣装は特注、メイク・ヘアスタイルはプロに依頼します。そして何より芸を磨く時間を、しっかり確保します。業務時間に練習を充てることさえあり、徹底的に練習します。そのように作り上げられた芸には、完成度が高いものがいくつもありました。それらは後に、社員の結婚式の出し物に呼ばれるなど、社員間の交流と結束をも生んでいました。
そして、プレゼントではパーソナライズを欠かしません。中国に赴任される方には吹替版のドラえもんを送るなどは当然です。また言葉が話せなくても宴席でアレルギーを主張できるよう、襷に言葉を印刷して渡すなど、ちょっとした遊び心と実用性を加えます。
以上はほんの一例ですが、広告会社には様々な人との交流を楽しむ人が数多くいます。彼らは顔見知りになることではなく、相手から刺激を受けることや相手について考える習慣を作る機会と捉えています。近年、多くの企業で宴席でのお酒の強要やパワハラ・セクハラなどが取り上げられます。これは人付き合いが蛸壺化し、価値観が固定的になってしまうことも原因ではないでしょうか。
社員の顔を思い浮かべる中、改めて交流にのぞむ姿勢に気づかされました。そして、その多くが稼プロの教えにも通じます。自分は多忙で最近飲む機会も作れていませんが、みなさま是非、接待にも一度真剣に取組んでみてください。いい刺激になると思います。