皆さん、こんにちは。稼プロ!18期生の小野澤です。今年は5月に入ってから急に熱い日が続きましたね。何だか地球温暖化を実感する今日この頃ですが、先日インターネットで「オーストラリアのRMIT大学でCO2を固形化する画期的技術を開発」という記事が目に留まりました。
なんでも電池のように電解液に電極を入れ、電解液に特殊な液体金属を加え触媒として使うと、大気中のCO2が常温で触媒を通じて分解し、酸素と炭素に分離されるのだそうです。これまでCO2を回収、貯留する技術(CCS:Carbon Dioxide Capture & Storage)は世界中で開発が進められて来ましたが、常温でこのようなシンプルな仕組みで回収する技術はありませんでした。経済的に実現性のある初めての技術ではないかともいわれています。
もちろんCO2の分離、回収に電気エネルギーを使うのでCO2の削減に結局繋がらないという意見もあるようですが、再生可能エネルギーとの組み合わせなど工夫によって将来実用化の可能性は従来技術より高いのではないかと個人的には感じています。
CCS技術の開発についてはこれまでCO2を非常に高温に加熱して固体化する方法や圧縮して地中深く注入、貯蔵する方法などが試みられていますが、いずれもコスト的に実現性に乏しい、漏洩の可能性があるなど問題も多く、本格的な実用化に至っていません。
日本でも経産省が中心になって様々な取組をおこなっていますが、その中には産官学連携やオープンイノベーションの動きもあるようです。ごく一部ですが、中小企業の参画も少しづつ見られるようになってきているようです。環境技術は日本のお家芸といってもよい技術です。上述のRMIT大学の研究も実用化にはまだまだ長い道のりがあると思います。この技術の実用化の技術やこの分野の新たな技術のネタが日本の中小企業から登場し、温暖化問題に貢献することを是非期待したいと思います。