事務局の大井秀人です。これまで採用という仕事にはほとんど関わったことが無かったのですが、ここ数カ月ほどスクランブルで多くの案件に関わることになりました。私は4回の転職経験があり応募する側としては百戦錬磨ではありますが、採用する側に立ち、正直、反省させられる思いでした
総じて感じたのは、採用される人に共通する要素は、何のかんの言っても「いっしょに働きたい」と思わせる人、ということです。シンプルですが重い現実と感じます。求人票のJob descreptionには必要なスキル・経験が詳細に書かれています。その要求レベルも年々上がっています。最近はTOEICスコア800以上必要とかもざらです、、、、もちろんこれらを満たすことは重要です。ただ、これらは必要条件で、十分条件ではありません。
たしかに基本的なスキル・経験はある程度クリアいただく必要はあります。しかし、実際内定が出る人を見ると、スキル不足などネガティブ要素を吹き飛ばす力がありました。とにかく「前向き」で「コミュニ―ション能力」「共感力」が高く、「アイディア」や「探求心」が豊富で、「やりきった経験」を生き生きと話すのです。今、目の前の課題を何とかして解決したい、というポジティブな思考が溢れています。スキル不足はどうにか補うだろうというものを感じさせていました。面接して、むしろこちらが元気をもらいます。
どこかで聞いたような話、そう「三意(熱意・創意・誠意)」です。
もう1点、相手のことを良く調べ、良く考えていることも重要です。志望した企業に対して何のValueが出せるのかを、その人なりに話せています。表現が多少稚拙でも、考え抜いた思いがあれば伝わるものです。逆に、いくら思いを伝えても、相手のことを思わない独りよがりの内容では全く伝わりません。自分の話が長いのはかなりまずいです。伝え方は相手を思いシンプルにすることが重要と思いました。
診断士としても気付きがあります。診断士の仕事は、ご紹介のお仕事が多いと聞きます。ご縁が大事です。基本的にご縁をつなぐロジックは、応募者が採用されるロジックと同じではないでしょうか。やはり「何とかする」と思わせる人、いっしょにやりたいと思わせる人が、仕事を呼び込みます。スキルを磨いた上での、診断士としての人となり=三意が必要十分条件です。
私はパッションを表現することに苦手意識があります。気恥ずかしさや達成できなかったときの責任を事前に感じすぎて、やる気の表現に躊躇があったように思います。しかし、今までそのことで相当損をしていたのではと感じました。50年来の性格的なものなので、折り合いのつけ方に課題はありますが、三意を意識し有言実行でいくスタイルにしていかねば、と思い直しました。