22期生の塩谷です。
以前、宅建の補習を受けにいった時のことを書きました。参加している受講生の雰囲気が診断士の集まりとは随分違うといった内容でしたが、今回は林業をテーマにしたいと思います。
稼プロ講義の1つに15分スピーチというものがあります。私は「林業における診断士の可能性について」というテーマで話しをしましたが、あれから1年以上経った今でも林業への関心が冷めず、実際に林業を学びたくなり、県が主催する「林業研修」の説明会に参加してきました。ただの説明会の筈でしたが、強烈な経験をしましたので、本日はその時のことを書きたいと思います。
県の研修は、丸5か月間(すべての週末)、林業の経営からチェーンソーを使った実技まで幅広く学べるものです。林業を主業とする企業の視察や希望者はインターンを受けられる制度もあり充実しています。12名の定員をオーバーすれば受講できない可能性もありますが、毎年そこまでの人数は集まっていないようなので、応募すれば結構な確率で受講できるそうです。説明会は週末に行われたのですが道路が混んでおり、自宅から学びの場所まで片道3時間かかりました。「これは結構大変だぞ」などと思っていましたが、授業を行う山の現場を案内されると、大変なのは通学ではないことを知ることとなりました。
山は遠くから見ると青々としていてとてもきれいですが、一歩、中に入ると危険しかないことを改めて知りました。スズメバチやヘビ、イノシシは勿論、熊も出ます。真夏は涼しげに見えますが、実際はそんなことない。真夏の草刈りで多くの若者が辞めていくそうです。また、樹を切る時にミスをすると仲間を大怪我もさせてしまうし、怪我をさせられることもある。
一緒に説明会に参加した方々はそのあたりも良くわかっていて、各種装備をよくご存じです。スズメバチに刺されたときの毒液を絞り出すための器具や自分で薬を刺すための注射なども持っているそうです。あるいは、樹を切るボランティアをしている人は「一緒に活動する人を選んでしまう」とも話していました。
蚊やちょっとした虫が出ても大騒ぎする人間がそのようなところで学べるのか。真夏にクーラーもないところで朝から晩まで働けるのか。疲れ切っているのにそんな遠いところまで行って無事帰ってこられるのか、やはり山は中には入らず遠くから見ているだけで良いのではないかなどなど。どんどん弱気になってきます。
でも、だからこそやる価値があるのかもしれない、そんなに危険な現場を改善する余地はないのだろうか、診断士の目で見た時に何かの役に立てことはないだろうかと今は思っています。受講できることになりましたら、次回のブログは実際の体験記を書きたいと思います。自分でいうのも何ですが、無事全カリキュラムを終了できますように…。本日も最後までお読みいただきありがとうございました。