雨の降る中、訪れたのは岐阜市の老舗和菓子屋「奈良屋本店」。創業は天保元年(1830)というすごい歴史のある店だ。どの菓子も着飾ったところのないシンプルなもの。こちらの銘菓「雪たる満」も明治19年から発売されていて、現在も同じ製法で作られているという。前回はいくつかを単品で購入したが、その際に棚の中に飾ってあった「曲げわっぱ」が気になっていた。梱包で曲げわっぱを選び、中に詰めてもらえるのだ。値段も手頃だったので、今回はぜひこれで菓子を包んでもらおうと訪問。店に入って声を掛けると奥から若女将がいらっしゃった。風情ある店の中でガラス・ショーケースを眺める。以前は気付かなかったが生菓子も売っているんだね。とは言ってもこの日は最初から曲げわっぱに決め打ちだった。「雪たる満」と「都鳥」を半分づつでも大丈夫との事だったので、半分づつ詰めてもらう。渡す相手は…嫁(←結局自分も食べる気マンマンかい)。
家に持ち帰って嫁に渡す。包みを開けると「わっぱ」と言っても横の部分だけが木製で、あとは紙製だった。値段が値段だもの、当たり前か。それでもやっぱりこうして明治時代からのお菓子がわっぱに入っていると思うと、なかなか風情があっていいかんじ。楚々とした白い包みが計12個。
自分があれこれ買って帰ってくるのはいいが、いつも「はんぶんこ」にされてしまうので、この数があれば嫁も満足だろう。中からひとつだけいただく(↑写真はすでにひとつ減っております)。卵白とザラメだけで作られたメレンゲ菓子は姿も味もシンプル。なのでコーヒーにも合うのがうれしい。ちょこんと焦がして付けてある目玉が愛くるしい。でも乾燥させたりで出来上がるまでに4日もかかるというから大変だ。(勘定は¥1,296)
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御菓子司 奈良屋本店
岐阜県岐阜市今小町18
( 岐阜市 岐阜 ぎふ 奈良屋 ならやほんてん 雪だるま ゆきだるま みやこどり 昭憲皇太后 宮内省 御菓子司 おんかしつかさ 和菓子 上生菓子 )