ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

杉原酒造 (冨久屋) @岐阜県岐阜市

2016年06月12日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

「日本一小さい酒蔵」を自称する揖斐郡大野町にある「杉原酒造」。明治25年(1892)創業で、従業員はたった2人だとか。こちらの酒「射美(いび)」をお店で呑んだことがあり、とても気に入ったので買いに行こうとドライヴがてら直接酒蔵までやって来た。幹線道路から入ったところにある見るからにのんびりした酒造。敷地内に入って見ることはできないが、向かいに小売部「冨久屋(ふくや)」がある。ちょっとくたびれた建物で、ずらっと並んだ自動販売機の間から店に入ると、中には酒だけでなく、調理場らしき場所もあり、近隣の、今で言うコンビニ的な存在だったのかもしれない。雑多な店内では酒造に関わるグッズなども販売され、奥の棚や冷蔵庫には1升瓶の他、色々な資料が並んでいる。ただレジで訊いてみると「射美」は限定出荷されているもののみで、こちらでも買えないとの事。岐阜県内では3軒卸しているところがあるが、そこでも売り切れだとか。また冷蔵庫に入っている限定酒もすでに予約済みのものばかりで、こちらで買えるものは現在2種類程しかなく、基本の普通酒「千代の花」も今は無いのだそう。仕方がないので「揖斐川・純米」の4合瓶を購入。

家に帰って呑んでみた。まず、冷や(常温)で口を潤す。いまの主流の辛口ではなく、ふわりと優しい口当たり。どちらかというと往年の日本酒的な甘さを感じる酒。ラベルには冷やしてと書いてあるが、確かに燗でいただくと少し鈍い(キレが良くないの意)感じがするので、冷やして呑んだ方が色々と料理に合わせやすいだろう。酒造自体が小さいので生産力に限界があるだろうが、評判の酒を買えなかったのは残念だなァ。どこかの店で出してもらうしかないか…。さて、何処の店ならあるかな?(勘定は¥1,300)

 

 

↑ すぐ近くにある「石原家住宅(石原工邸)」(明治40年・1907・建造)。修復の跡が粗いし、何の変哲もない建物に見えるが、これが近代建築史上は貴重な木造3階建ての天守閣風一般住宅。元々は明治末に笠松町に建ったばかりの料理屋を曳いたものだとか。写真右は門。

 

杉原酒造株式会社 冨久屋

岐阜県揖斐郡大野町下磯1

( 揖斐郡 いびぐん 大野町 おおのちょう 杉原酒造冨久屋酒店 冨久屋酒店 すぎはらしゅぞう ふくや ふくやさけてん 射美 いび いびがわ 近代建築 )

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