Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

チェーンレスト製作 完成 リベンジ出来たのか

2023-06-15 20:24:06 | メンテ 用品
自転車のチェーンを休ませてやる道具 チェーンレスト 前回作った時に少し失敗した部分が有りました
そこを反省しながら 新たに作り直しています 今回で完成ですが上手く出来たのでしょうか





知人に頼まれ製作した チェーンレストですが 製作途中で上手く出来なかった部分が有り
今回作り直しています 前回までに改善部分の作業も終わり クイックレリーズの加工を
行っていました






通常の長さのクイックシャフトを短く切断し
コニカルナット用のネジも切りました






このクイックレバーは未使用の新品ですが このまま
使いたく無い傷が付いています これの美装を行います








傷が付いている部分を研磨し レバーは再塗装する事に
します






足付けしたレバーは 溶剤で良く脱脂し マスキングで
養生します




クイックの稼動部は色を吹きたく無い部分です
その辺りも考えてテープを貼っています






塗装は まず塗料の食い付きを良くするミッチャクロンを吹き
その後 黒の艶消しで着色します 吊り下げてミッチャクロンを
乾かしています






ミッチャクロンから少し時間を置き 艶消しスプレーを
何度かに別けて重ね塗りします ムラ無く色が吹けたら
このまま一晩置きます






一晩置きました 塗った黒の艶消し、悪く無い仕上がりです






養生していたマスキングテープを剥がしました






折角なので 依頼主の名前を彫ります




この位の彫り物は下書き無しに 一気にやってしまいます
Maruyama 元競輪選手で 現在は兵庫県伊丹市で自転車店
Bicicletta di Maru(ビチクレッタ・ディ・マル)を開業する
丸山繁一君からの依頼です






用意出来た各パーツを組み立てます 駆動部や腐食防止に
潤滑剤を塗布します Super Lube の超耐久潤滑剤を選びました






回転部分は両方からロックナットで固定します






用意したクイックレリーズを取り付けます
片持ちで使う様にしています




これで完成です





大きな写真で見て頂きます 今回の手直しは、溶接した小ギアの芯ずれが大きく
一旦ベアリングから外し 小ギアは切削し 再利用しました そして芯ずれは最小に
収める事が出来ました





もう一つの不具合 丁寧に作ろうとしたあまり溶接に時間を掛け過ぎた為に
ベアリングが歪み 回転が凄く重たくなりました 今回は溶接を手早く済ませ
ベアリングも良い状態を維持しています






作った道具も使えなければ意味が有りません
固定ギアの自転車で試してみます リアホイールを
外しました






この状態でチェーンレストを使います 装着はリアエンドの
右側だけで固定する 片持ちで作っています






道具を装着し チェーンを張ります 市販の商品にも厚歯が
ギリギリ使える物も有るのですが ギアが付いていないので
チェーンを張り切る事が出来ない難点が有ります そこを
改善する為 ギアとベアリングを併用し製作しています






今回のチェーンレストには 13t の小ギアを使っているので
実際使っている車輪の位置に近い所で道具が使えます
下の写真 黄色い文字の方は 先日作った 一つ目の奴です





今回の自作道具 今迄にも幾つか作っています 自分が使う物は自分の技量に合わせ
作りますが 人に頼まれた物はそれ以上の事をしようとし 仕事を難しくしてしまいます
そう言う事もしないと 進歩も有りませんから 難しい処です





自宅近くの河川敷に咲いていました 可愛いです
このシリーズに長くお付き合いを頂きました 有難うございました お疲れになったかと思います
今回は手直しする所は改善出来たので 再挑戦は成功したと言う事にさせて頂きます

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チェーンレスト製作 リベンジ クイック加工

2023-06-14 20:08:09 | メンテ 用品
自転車整備に使う道具の製作です リアホイールを外した時に チェーンを休ませてあげる為に
使います 今回はクイックレリーズの加工を行います 作業風景をご覧下さい





この道具は最近市販もされ 素晴らしい商品も有るのですが 厚歯用の物が見当たりません
その為自作しています リベンジと言うのは 前回作った時に上手く加工出来なかった所があり
その反省をしながら 良い物を作ろうとしています






前回はチェーンラインを調整する為に アルミパイプの
スペーサーを作り 回転部分に組み付けました






今回は 120mm巾のフレームを想定し チェーンラインは
42.0mm で作ります チェックすれば大丈夫なので次の
作業へ進みましょう






今回の道具は片持ちで使う様にします その為に
中空シャフトを短く切断します






シャフトの切断は手作業でサンダーを使います
この青いマスキングテープの間が切断ヶ所です






表に出て切って来ました




それ程高い精度は要りませんが 矩(かね)= 直角 に気を付け
面取りも軽くやっています






シャフトを使い仮組しました フレームの内側に来る方は
ナットと同面(どうづら)に エンド小物側は シャフトを
5.0mm強出しています




今回使うクイックを用意しました 高級で高価な物では
ありません






クイックシャフトの切断する場所を決めます






コニカルナットをねじ込む分も考慮し 切断場所を決めました






これも外に出て サンダーで切って来ました 切断面は
次の仕事を考えて 大きめに面取りしています






クイックシャフトをバイスに固定し コニカルナット用の
ネジを切ります






バイスのサイズは M5x0.8 このバイスを使い易くする為の
面取りです






バイスが最初の 2~3山 銜えるまでが 神経を使う所です




切削オイルを使いながら 必要な長さまで進めました






ネジが切り終わり コニカルナットを入れてみました
問題なく使えます





今回はシャフトの材質が柔らかいのか ダイスが軽く入って行きました メッキ無しと言うのも関係
しているかも分りませんが これだけのネジが造れたら上出来です この後これにもう少し手を加え
完成まで進めたいと思います 次回もどうぞお付き合い下さい

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チェーンレスト製作 リベンジ 溶接など

2023-06-13 20:09:07 | メンテ 用品
自転車整備や運搬の時に有れば便利なチェーンレスト 前回製作時に少し失敗した事を
反省しながら 新たに作り直しています





自転車のリアホイールを外した時にギアの代りに取り付ける道具です
前回ギアの振れが酷く ベアリングの回転も固くなり それを分解しました
この写真の小ギアだけ再利用します その為ギアの平面出しは終わらせています




今回はベアリングと小ギアの溶接を行います




ベアリングとギアの芯出しは 結局今迄と同様 スコヤを使い
ギアとの隙間を目視で調整して行っています これの正確性に
ついては疑わしい所も有りますが ホイールの振れ取りを考えると
それ程大きな間違いでは無い気もします




このシールドベアリングと小ギアの接点は 上手くはまる様な構造でもなく
むしろベアリングケースの面取りが 作業をかなり難しくしています
今の処 これを解消する様な技術も 環境も整っていません






そんな環境の中 出来るだけ慎重に作業を進めています
溶接を終わらせました ベアリングに与える影響を考え
短時間に 四ヶ所溶接しました






整備テーブルに戻って来ました






ギアの振れを見ています 結局何かを基準に 目視で行うのが
今の処 一番確実です その為にシャフトを正確に回転させる
方法を 今後考える必要は有ります






溶接跡を綺麗にして行きます ワイヤブラシを使います




ブラシで擦りながら溶接の状態も観察しています




ベアリングの回転具合も確かめます 今回は良好です
充分な滑らかさを維持しています 前回の失敗の一つは
解消出来ました






溶接跡 この様にギア側に大きく盛り上がったものは
研磨し低くしておく必要が有ります チェーンがこの上に
乗ってしまいます






ベルトサンダーと小さなヤスリで切削、研磨しました




この程度の高さまで下がれば大丈夫です






時間を置かずに錆対策を行います 溶接の後は 錆が良く発生します
浸透性と防錆性に優れた ラスペネの業務タイプをスプレーしました






ベアリングの回転部には ナノコロオイルスプレーを
鋼板シールドの隙間から スプレーします 幾らかでも
良い状態にしておきます




これで 主要部分の工作が終わったので チェーンラインを
決めて行きます




チェーンラインの調整に必要なスペーサーは 内径 10mm の
アルミパイプを使います チューブカッターで切断しました





切断したスペーサーをベアリングとロックナットの間に入れました 今回は競技用トラックフレーム
バックエンド巾 120mm で使う事を想定し チェーンラインは 42.0mm で調整しています
この後は 中空シャフトの切断 クイックレリーズの加工を行いますが これらは次回にさせて頂きます

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チェーンレスト製作 リベンジする

2023-06-11 20:00:55 | メンテ 用品
先日製作依頼を請けた自転車整備に使うチェーンレスト 自分の技術以上の事をしようとして
失敗しました その反省を踏まえながら今回再度チャレンジします





チェーンレストとは自転車の後輪を外した時 後ろのギアの代りに取り付ける道具です
この写真は前回失敗した物を分解しています
不具合はギアに大きな振れが出てしまったのと 溶接に時間を掛け過ぎて ベアリングの
回転に大きなゴリが出ました




これが完成形です 主要部品は ベアリング、小ギア、クイック
これらを加工して組み合わせています




この道具を作る時は ギアが振れない様に芯出しが必要です
ところが前回は気を付けていながら 製作途中でギアがかなり
振れてしまいました






それがかなり酷かったので 一旦溶接したベアリングと
小ギアを切り離しました このギアは又使います




ベアリングの溶接跡です ゴリが出たベアリングの
再利用は止めておきます




小ギアにも溶接跡が有りましたが サンダーを使い手作業で
切削しました しかし凸凹が出来て平滑さが無くなっています






今回は 小ギアを再利用する為に 凸凹面を平面になる様に
研磨します この 165mm の高速カッターを使いましたが
全く役に立たない 切削砥石でした






大きい方の高速カッターを使います
この刃の横っ腹に小ギアを押し当てて研磨しますが
保持する冶具が無いので 直接手でやります 恐いです・・






一気に削ってしまうと熱くて持てないので エアブロワで冷ましながら
進めました 見た感じでは面出しは出来ていそうです






目視に頼らず 先日用意した 簡易定盤を使ってみます
実は今日の為に作りました 上手く役にたてば良いですが






定盤の上に小ギアの研磨面を下にして置き 指先でガタが無いか
確かめています






感覚だけに頼らず スコヤを使い 小ギアの歯の高さを
何箇所か確認します






拡大鏡で数値を読みます・・ でも何か違う アバウト過ぎます






これを使いましょう タイヤゲージと書かれていますが
溝の深さを測定する道具です 1/100mm まで測れます






この様な使い方をします 深さがデジタル表示されます
2/100mm くらい違う所が有りますが 充分でしょう





先日失敗しなければ この様な作業は必要無かったのですが やったものは自分で始末しないと
仕方が有りません 
恐かったのは手で持ったギアを高速カッターに当てる時でした 無事に終わって良かったです
このブログをご覧になり よしやってやろう!なんて絶対に思わない方が良いですよ 本当に危ないです

これで終わった訳では有りません リベンジするには この後 ギアの芯出しと溶接が残っています
前回溶接に時間を掛け過ぎてベアリングの回転も固くなっています それも改善出来る様に頑張ります

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チェーンレスト 製作依頼

2023-06-08 20:02:14 | メンテ 用品
先日何回かお付き合い頂きました チェーンテンショナーの製作記事ですが
それを見て頂いた方から製作依頼を頂きました





この道具はチェーンテンショナーやチェーンレストと呼んでいます 今回も厚歯で作ります
手持ちの 13t が無かったので 支給してもらいました 依頼者の方はこれを何時も持っている
と言う事ですね






小ギアは使い古した奴で大丈夫です




製作に必要な小物を用意しました






ベアリングと小ギアを溶接する為にこれから仮止めをします




小ギアが振れない用に芯出しを行います






この方法が確実かと言えばそうでは無いと思いますが
完全スコヤを使い ギアとの間隔を目視で揃えて行きます






ギアの振れが無い様に 慎重に芯出しは行いました
ベアリングとギアは 矢印で示した所を溶接します






溶接の準備をしました 電気のアーク溶接機を使います




均等に割った 4ヶ所を溶接しました




溶接を終わらせ 整備テーブルに帰ってきました




溶接をすると歪が出ます ギアが振れていないか再度確認しています

実は・・
最初に溶接した奴は かなり酷い振れが出てしまい これはやり直した
二個目です




溶接跡がなるべく低くなる様にベルトサンダーで整えます




これから小ギアのチェーンラインの調整を行います




アルミパイプをスペーサーとして使います 必要な長さに
切りました






スペーサーを装着しチェーンラインを確認しています
ロックナット外側から 小ギア芯まで 18.0mm 有ります





今回は競技用のトラックフレームを想定し バック巾 120mmで
チェーンラインは 42.0mm にしています
タイプ Maruyama
世界マスターズで 3度の世界チャンピオンになった 丸山繁一君からの
依頼です






中空シャフトを必要な長さに切断しました




クイックレリーズもシャフトを短く切断します






クイックシャフトには コニカルナット用のネジが必要です
ネジを作る為に先端は大きく面取りしています






先程の面取りはダイスの刃が掛り易くする為でした
ネジは M5x0.8 結構綺麗なネジが造れました






クイックの渦巻きバネは 1個だけ使います




付属のバネの造りがあまり良くないので 買い置きの奴に
交換します




組み立ててみました OK です 問題なく使えそうです




少し手を加えます もう一度ばらしました






折角なので リューターで名前を彫りました 特に頼まれて
いませんが オーダー感が有って良いですよね






文字に色を入れます シンナーで良く脱脂したあと
ポスターカラーを使い 黄色にしました




組み立てる時には各部に潤滑剤を塗布し 滑らかな動きと
錆を防止します これで完成です





今回は自分の物では無いので 精度も含め何時も以上の事をしようとしました
自分の実力以上の事をしようとした訳ですが これで一辺に仕事を難しくして
しまいます それで要らぬ失敗もする事になります





すみません 今回は古くからの知り合いで付き合いも長いので この様な依頼を請けましたが
普段お付き合いの無い方からのご依頼は請けかねます 過去にもご依頼を頂きながら ご希望に
添えなくて申し訳ない思いをしましたので 宜しくお願い致します

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