Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

オクタリンク BB-7700 JIS 規格 グリスアップ

2015-01-30 20:36:20 | ロード
シマノ DURA-ACE BB-7700 使わず保管していたオクタリンクの B.B 小物の
グリスアップを行います





DURA-ACE BB-7700 JIS 規格 良く使われたオクタリンク用の B.B 小物ですが
これの洗浄~グリスアップを行います






5~6 年前すでに良く使われていた小物でしたが
その時に丁寧にグリスアップをししばらく使って
いた物です




黒いインナーカバーから片方のアダプターユニットを外し
シャフトを抜きました




当時マイクロロンのルブリカントを使いましたが
まだ劣化もせずにとても良い状態を保っています






最初に取り外すのはケースにハメ込んで有る
C リング 先の細い物で引っ掛けて外します




その次はボールリテーナー 一分玉が 18個
使われています




その奥はニードルベアリングです






これでアダプターユニットは空になりました






シャフトにはコーンが左右 2 つ使われています




分解はここまでです






今日は外のお天気が良く無いので 作業台の上で
パーツを洗います 台の天板にはワックスも掛けて
メンテナンスをしているので ガソリンや洗浄液は
こぼしたくないです・・






とは言え洗浄は丁寧に行います グリスアップで
大切なのはやはり綺麗に洗ってやる事だと思います




洗浄液は マイクロロンの青味かかった色になりました





構成パーツの洗浄が終わりました この小物を触るとその繊細さに何時も
感心させられます 凄いです




今回のグリスは Campagnolo LB-100 を使いましょう






ユニットケースの内側に薄くグリスを塗ります
皮膜が出来る程度で良いですね






ニードルベアリングの樹脂ケースにも薄くグリスを
塗布します




樹脂ケースだけをユニットの中に入れました






ケースの溝にニードルを乗せて 指で押し込みます






少しの手応えを感じながらケースにはまり込みます
全部のニードルをケースに収めました






次はリテーナーです 黒い樹脂ケースにボールが
引っ付く位のグリスを塗ります






そこへボールを乗せて行きます 1/8 サイズが 18個です
仁丹と呼ばれるサイズです ヘッド小物のバラ玉に良く
使われていますね








それを先程ニードルベアリングを入れたケースに
入れます






次は C リングです これも黒い樹脂で出来ています
ユニットケースの内側に溝が切ってあるので そこに
ハメ込みます








難しい事は有りません簡単に装着できます
確実に入っているか確認はしましょう
これでケース内のベアリングが落ちる事は
有りません






C リングが入ると整備性が上がります グリスの
充填はこのタイミングで行うのが良いですね





ニードルやリテーナーにしっかりとグリスを塗り込みました ここはボールや
ニードルが小さいのでかなり負担が掛っていると思います グリスを切らすのは
絶対に良くないですね 多目のグリスで良いと思います




シャフトには左右二ヶ所にコーンが収まります
グリスを塗っておきます




コーンです






シャフトに通し当りの有る所まで入れるだけです




インナーカバーです 両サイドにゴム質の
O リングが付いています






O リングにはグリスを塗っておきます 防水と
ユニットケースへ装着する時の潤滑剤です






片方のユニットケースに圧入し 圧入と言っても
O リングの圧が掛るだけです そしてシャフトを
通します シャフトの方向は間違わない様に注意
しましょう (右側が 1mm 程度長いです)




もう片方にアダプターユニットを取付けます




これはシールガード 小物の外部に使う
樹脂パーツです






外側からシャフトにハメ込み、奥のシールに当るまで
押し込んでおきます






左側のロックリングです BC 1.37 ハンガーネジの
呼び寸ですね
ネジ山 24 雌ねじの内径 34.8mm で JIS 規格を
表します

B.B小物の規格
JIS      左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm 
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ)  左右共 正ネジ 巾68mm  が有ります

ワンの規格もそれぞれ異なり
JIS  1.37X24TPI
ITA  M36X24TPI
FRE  M35X1   となっています




はみ出したグリスは拭いておきます




ケースも文字も綺麗になって気持ちが良いです






オクタリンク シャフトがオクタ=8 のスプラインを
持っているのでそう呼びます シマノの特許です





このオクタリンク規格の B.B 小物の整備は過去に何度もご紹介しています
今はロードレーサーで使う事は無くなりましたが トラック用としてまだ
オクタリンクのクランクが現行商品として存在するので お使いの方は
たまに分解整備をしてあげれば良いですね

新品を分解整備した時の様子はこちらです
過去記事 【 シマノ デュラ B.B 小物 BB-7700 分解 洗浄 】

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カンパ ピスト用ハブ グリスアップ

2015-01-28 20:11:10 | 自転車整備 ハブ
前回分解洗浄し美装までしたカンパのピスト用ハブ 今回は新しいグリスを使い
組立て調整を行いましょう





長く使わずに放置して有ったカンパレコードのピストハブ ロックナットには
67 の刻印が有りました グリスアップを進めて行きましょう






今回はフィニッシュラインのテフロングリスを
使います ハブ本体は綺麗に清掃し準備が
出来ています






玉受けにグリスを塗布します この段階では
スチールボールが落ちない程度の量で良いでしょう






シャフトにも薄くグリスを塗っておきます
錆の防止が目的です






洗って綺麗に準備が出来ているスチ―ルボールを
玉受けに並べて行きます




ボールを並べ終えました






一度玉押しを入れ回してみます これでグリスの
量を確認し 目的に応じて量を調整すれば良いと
思います




左右のグリスの調整が出来たら シャフトを
差込みます






玉押しを取り付けます






玉押しを奥までネジ込んだら次はワッシャーです






シャフトの溝にワッシャーの内側の突起、 
舌が入ります とても大切な役割を持っている
溝と舌です






ワッシャーの次はロックナット






ナットを奥まで締め込みます




ここからは玉当りと言う 回転調整です シャフトを
指先で回しガタが無く一番回転が軽い所に調整します






玉押しには 13mm のハブスパナ




ロックナットにはモンキーレンチを使い
お互いを締め込み合い ネジが回らない様に
固定します
この写真であればハブスパナとモンキーを
引き寄せあう様に締め込みます






玉当りの調整が終わりました これは中々一発で
決まる事は無いので 神経を集中し何度も繰り返す
事が多いですよ はみ出したグリス等は綺麗に
拭き取りましょう





Campagnolo RECORD 製造から約 48年経ったハブです 私の街乗り用ピストにも
全く同じ年代のハブを使っています それが他の物より一番調子が良いのが
凄いですね

前回の作業 【 カンパ ピスト用ハブ 分解~洗浄 】

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カンパ ピスト用ハブ 分解~洗浄

2015-01-26 20:24:49 | 自転車整備 ハブ
私の手元に長く整備もして貰えず放置されている Campagnolo カンパの
ピスト用ハブが有ります 可哀想なので手入れをしてあげましょう





Campagnolo RECORD カンパニョーロ レコード ラージフランジ 36穴 ピスト用ハブです
私の先輩が使っていたハブで出所ははっきりしています 先輩がこのハブを使った車輪で
良く一緒に甲子園の競輪場で練習をしたのを思い出します






Campagnolo RECORD のマーク






しかし長く放置されていたので 表面も可哀想な
状態です






回転もコリコリとして良く無い状態です 
自分でどの様な整備でも出来る人なんですが 
この辺は大変おおらかな人でした(笑)






でも大丈夫でしょう カンパなら手入れをしてやれば
蘇ります 玉押しに使うのは 13mm のハブスパナ






ロックナットにモンキーを掛けて緩めます






ロックナットを外しました 裏には 67 の刻印
1967 年頃の製造だと想像出来ます 
私も同じ67 のハブをまだ使っていますが これは
偶然です しかし 48年前のハブですよ・・






次は舌付ワッシャーです






そして玉押し






内部や玉押しに グリスの潤いが有りません






シャフトを引き抜くと 使われているグリスは
今は製造中止になった カンパグリス




スチールボールを取り出します
左右でグリスの汚れ方が違います






この状態と スチールボール






こちら側はグリスがほとんど潤滑剤の役目を
していないので いけませんね






よし 綺麗に洗ってやります 今回もガソリンを
使います 赤い容器は消防法で認められた保管容器
でもガソリンスタンドでは このタンクにも入れてくれません






ハブの内部などは この様な細いブラシで隅々まで
洗ってやります






全てのパーツが綺麗になりました






ハブ本体は内部のガソリンをブロワ―で吹き出します
カンパグリスを洗うとこの様な独特の色になります

私は何気なく仕事を進めていますが ガソリンの
扱いにはかなり注意を払っています この時期は
静電気も怖いくらいです 皆さんもガソリンを
使う時はお家を燃やさない様に注意して下さいよ





長年の汚れを落してやりました 私は汚れた物が綺麗になって行く過程が好きです
だからこう言う作業が全く苦になりません






パーツの洗浄が済んでも この様な表面の腐食まで
綺麗になる訳では無く これを綺麗にするのは又
別物です




この頃のオールドカンパはアルマイト加工が
されていません 素肌の軽合金は磨いてやれば
光ります 一皮剥いてやりましょう








機械と先端用品を使い磨く事 3 時間
この時期これを続けるのはちょっとこたえます(笑)






磨くだけで終えると又短時間で酸化が始まります
ピカールを使ってもう一磨きします ピカールに
含まれる油脂で酸化が随分と抑えられます






磨きについては何処までやるのかは本人次第
これ以上を求めるなら 腐食が深い部分に合せ
全体をそこまで研磨する必要が有ります 強度の
問題も無視出来ないので このハブはここまでに
しておきます





冬の景色ですね この種も昨年の 11月にはこんな状態だったのですが
その頃は周りにもっと緑色が有りました
長く放置されていたハブですが洗浄と美装を済ませました 次回はグリスアップを
行いましょう

次の作業 【 カンパ ピスト用ハブ グリスアップ 】

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変速機の調整 実走する

2015-01-23 20:17:17 | 自転車整備 ディレーラー
リア側の変速作動を改善する為に全ての整備と調整を行いました
メンテスタンドの上では上手く作動しています 実走ではどの様な
結果が出るのでしょう





少し曇りがちですが変速の状態を確認する為に走ってみましょう
最終的に変速機をデュラエースからアルテグラに交換しています





平坦地で直線が多い道路を選んで自転車屋さんまで
来ました まずリアのトップから 3~4枚目辺りで
感じていた引っ掛かりが全く無くなりました
こんなに気持ちの良いものなのか と言うくらい
良い感じです




元々トップから 3~4枚目でガイドプーリーが
上に上がり切らずスプロケットの真下にプーリーが
来ないのが原因で不快感を感じていました それが
解消出来たと言う事でしょう




変速機の調整はトップへ落ちるギリギリの
トップ位置に調整し ワイヤーはやや強めに
張りました このワイヤーの張りは私の持っている
感覚ではかなり強めです




フロントがインナーの場合はストレス無しに
変速しますが アウターに入れるとトップに
落ち難くなります ただ遅い速度では変速に
時間が掛るのは理屈では おかしい事では
有りません ここは違う機会に試してみます





途中で池に寄ると白鳥や他の鳥も沢山いました 皆が餌をあげるから直ぐに寄って来ます

今回、長く掛った変速調整は 気が付かずに乗っている人が居てもおかしくない
程度の事 それを私の気が済む様にしたい処から始まっています
元々シフトレバーがトップ位置に有る時に、ワイヤーを緩めに張るのが好みです
それが 9速まで通用したが 10速では不具合が起ると言う処に落ち着きそうです
こんな単純な事が解るのにここまで時間が掛りました 私はとても良い勉強を
しましたが お付き合い頂いた皆さんには白黒がはっきりせず又 内容の薄い
整備で申し訳無かったです・・

前回の作業 【 リアディレーラーを 交換する 】

今回の調整はここから始まり 10回の記事になっています
【 シマノ STI レバーを交換する 】

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HOZAN 工具カタログ 2015年

2015-01-21 20:07:53 | 自転車 工具
HOZAN ホーザンさんが Park Tool と自社の自転車用工具カタログを
送って下さいました





サイクルツール総合カタログとパークツールの日本語カタログで
今回は HOZAN で 30 点 Park Tool で 41 点の新製品が出ているらしいです




今回ホーザンの新商品で目についたのがこれです
競技用自転車では使う事は無いですが




一般車用のハンガー小物用の工具です 5788円






一般車にはこのタイプの小物が良く使われていますが
これを脱着する時に有れば良いでしょうね これで
何時も苦労しています






こちらはチェーンの全ケースを締め込んでいる
ロックリング用です 7603円 ここにはフックレンチが
使えず、タガネとハンマーのお世話になっています

自転車屋さんを開業するならどちらも欲しい工具ですね






こちらはパークツールのカタログです 上は何かな
と思いましたが ペダルレンチヘッド トルクレンチに
装着して使うらしいです 2343円 
下はダミーペダルですが クランク取付け部にネジを
切った物が出ているらしいです 私の奴はネジが無い方
ですが工具が抜けやすくて少し使い難いです DP-1 1814円
DP-2 2062円 有れば怪我の予防にもなりとても良い工具です




ボトムブラケット用の工具が良くなりましたね
シマノの 39mm 16ノッチ シマノ、カンパで 41mm 16ノッチ
シマノ、カンパで 44mm 16ノッチの 3種類が紹介されています




こんなビーチクルーザー等に使われている ワンピース
タイプのクランク用の B.B 小物用のレンチです こんな
のも有れば便利でしょうね 2343円

今年の Park Tool のカタログはとても見易くて良く
出来ていますね 購買意欲を駆り立てられます
ちょっと危険なカタログです(笑)




ホーザンさんのステッカーが入っていました
自転車小屋の冷蔵庫に貼ってみようかな

すでにご覧になった方もいらっしゃると思いますが
この様なものは楽しくて良いですね






全く脈絡の無い事ですが グアム旅行のおみやげを
頂きました マンゴービール、ジュースみたいでした





アロハシャツ これを上品に着る自信が無いです・・・ 街で見掛けても
逃げないで下さい 

コメント (4)
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