Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ボスフリー 本体 グリスアップ・組立

2009-10-31 20:14:25 | 自転車整備 フリーホイール
SUNTOUR サンツアーのボスフリー 全て分解し、錆びていた
スプロケットの錆落としも済みました 今回は各部を洗浄し
ボス本体のグリスアップと組立を行います




ボスフリーの構成部品の洗浄を行います 使う洗い油はガソリン
どんなデグリーザーより綺麗になりますが くれぐれも火気注意!

この洗浄と言う作業は どんな自転車整備でも大切な事です




フリーと言え 少しでも良い状態に仕上げたいので
Microlon マイクロロンのメタル・トリートメントで事前処理を
行います






ボスフリー組立前の事前準備がこれで全て完了しました
これから構成部品を丁寧に組み付けて行きます






ではボス本体内部のラチェット部の 爪を組みましょう
この時 この本体全体に錆止め程度に薄くグリスを塗っておきましょう






この爪を装着する部分にグリスを塗布します ここはなるべく
粘度の低いグリスが良いでしょう 好みも有るでしょうが固い
グリスは手応えが悪くなります

今回はマイクロロンのルブ・リカントを使います 量も少なくて
良いでしょう




ラチェットの爪を納め スプリングを外から巻き込み
爪の装着は完了です この部分は次の作業まで置いておきます




次はボス本体外側ケースに スチールボールを並べます
この時にはケース内側に 錆止めに薄くグリスを塗布します

内部のギザギザ部分は ラチェットの爪が絶えず接触しますので
適量のグリスが必要ですが ここの量も少ない方が私の好みです






ボス外部ケースの ボールレースにスチールボールを並べます
この小さな鋼球を入れる時は 一杯に入れて一個抜く これお約束事

このボールにもマイクロロン ルブ・リカントを少量塗布






この外部ケースに 先程爪を組んだ内部を上から納めます
この時はどうしても爪がケースに当るので 反時計方向へ
回しながらそっと入れます 

ボールもこぼれる事なく 上手く納まりました




内部を落とさない様に気を付けて裏返します




ここで



普段はこんな事はしませんが ボールにどれくらいグリスが
廻っているか 再度ケースを外し見て頂きましょう
グリスはこの位の量で充分です




さて



裏返したら 爪の押さえと玉当り調整を兼ねたワッシャーを入れ
表側のボールレースにも スチールボールを並べます






ボールを並べ終えたらグリスを適量塗布します 

先程からボールを並べ終えてからグリスを入れていますが 
先にボールにグリスを塗るより この方が埃を呼ばなくて良い
でしょう






次はベアリングの玉押しを兼ねた 蓋を取り付けます ここは逆ネジです




カニ目レンチで蓋をしっかりと 締め込んでおきます
増し締めはこの状態では出来ないので これは最後の作業です

これでボスフリーのボス本体の組み付けは完了です
今回はグリスは粘度の低い物が良いとか 量は少なくと
言っていましたが

この理由は 固いグリスや量が多いと とても手応えの悪い
湿っぽいフリーホイールになってしまうからです どうしても
小気味良いカチット感が出ません
これが気にならない方は拘る事は有りませんから お好きな
グリスと量を使われても構わないでしょう

ただどこにもシールドされていないこのフリー 雨の中を走行すれば
中には水が入ります グリスの量が多いメリットも無い様に感じています

さて長くなってしまいました スプロケットの取り付けにも少々
注意する処が有ります 何時まで掛かるんだ! なんて叱られそう
ですが完成は次回に・・

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サンポールで 錆落としの 不思議

2009-10-30 20:19:01 | 自転車整備 フリーホイール
先日から自転車のボスフリーの整備をしていましたが
スプロケットの錆が酷いので その錆落としに 以前にも
このブログでご紹介した 大日本除虫菊 金鳥から発売
されている サンポールを使う事に ここで不思議な事に
気が付きました




錆を落とそうとしたのは この小ギア サンポールでの錆落としは
以前、カンパのペダルで実証済み その時の様子は 過去日記
【 サンポールで 錆落とし 】






錆を落とす為に ステンレス容器にサンポールの原液を入れ
その中に小ギアを浸け置き
このサンポールは 9.5% の希塩酸 指を浸けていると皮膚が
溶けて指紋が無くなります




数分浸けておくとサンポールから泡が発生し 何かしようと
しています 頑張れ!




そろそろ ギア板をブラシで擦ってやりましょう
ん? 左右で色が違うじゃない・・・

そう今回の不思議な出来事はこれなんですよ






この違い 右側は真鍮ブラシ 左側は歯ブラシで擦ったんです
ハブラシの方には何の変化も有りませんが 真鍮ブラシの方は
黄色く変化します

実はサンポールで鍍金(メッキ)が出来ると言う話は知っていました
サンポールに浸けた メッキ用材にマイナス 部品にブラスの電流を
流してやると メッキが出来ると言う物です

しかし今回は電流は流していないし こんな変化が起こるとは思って
いませんでした




使った真鍮ブラシもピカピカになっています






割と綺麗に色が染まったスプロケット ガソリンや洗剤で洗浄
しましたが色が落ちる気配は有りません
これなら 銅ブラシを使うと銅色になるのかな?

今回はアルジェントがオロになりました 自転車の金属部品で 
少し色を変えてみたい時 案外使えるかも分かりませんね

これはちょっと色々な事を試してみたくなりました 前述の
サンポールで鍍金 これも含め時間の有る時に試してみましょう
そんな事で ボスフリーの組立は次回に・・・

コメント (24)
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ボスフリー 本体 分解

2009-10-29 20:13:14 | 自転車整備 フリーホイール
さて前回の続きです SUNTOUR サンツアーの 6段ボスフリーの
本体の蓋を外す処までご紹介しましたが 今日はその内部を見て
頂きます このラチェット部分は商品に依って細かな所は異なり
ますが 基本的な構造、考え方に違いは有りません






手入れが悪く回転も固くなってしまった SUNTOUR サンツアー
前田工業のウルトラ 6 120mm巾対応で 専用のピンが出て
いない薄いチェーンを使うボスフリーです

前回はスプロケットとフリー本体の蓋を外し ボディ外部を
外そうとしている処まででした




では続きを・・



フリー本体の外側は持ち上げれば簡単に引き抜く事が出来ます
この時 フリーの内外 2ヶ所に入っているスチールボールは
ほとんど床に落ちます   本体内部が見えました






フリー本体をばらす時は 下にウエスを引いておくと良いですね
後でボールを集め易いです






フリー本体内側の上部には ほとんどのボスフリーで薄い
スペーサーが入っています これはラチェットの爪の抜け止めと
フリーの玉当りの調整の為です

工場で組み付時に スペーサーの厚さを調整しながら組んでいます






フリー本体外側の内部にはこの様なギザギザが刻んで有ります
この構造を boss ボスと呼ぶので これがボスフリーと呼ばれる
所以じゃないでしょうか

バネで開閉する爪がこれに引っ掛かり 進行方向にトルクを伝え
逆回転ではこの上を爪が滑り空転する構造です




最後にスプリングで止めてある ラチェットの爪を外します
ここの形状はフリーに依り多少違いますが 考え方は一緒です






普段から手入れをされたフリーなら この状態でグリスアップを
しますが 今回は全ての手入れをしたいので ハブから本体を
外します






フリー本体に 専用のフリー抜き工具をセットし モンキーで
緩めます 300mmのモンキーを用意しておくとそれ程,力も要らない
ですよ

商品に依って使う抜き工具が変りますが する事は一緒です
これの詳しい外し方は 過去日記 【 ボスフリーの 抜き方 】




これでボスフリーの全てが分解出来ました 後はこの各パーツを
綺麗に洗浄し組み付けますが これの作業風景は次回にします






今回の分解に使った工具はこれだけ 最近のカセットフリーなら
スプロケットリムバーは一つで済みますが ボスフリーの場合は
2丁必要です
下のフリーホイール バイスを使わなくても済む方法、手順で
今回はフリーをばらしてみました






前回少し触れました 頭が潰れたネジを緩めるドライバー
これはマイナスだけで無くプラス用も有ります
 
この先をネジの頭にカチ込みネジを緩める物ですが 
これでほとんどのネジを緩める事が出来ます
ま有れば便利かな? 程度の工具ですが・・・

引っ張る様で申し訳ないです 洗浄、グリスアップの様子は次回に

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ボスフリー 6段 メンテナンス・分解

2009-10-28 21:17:33 | 自転車整備 フリーホイール
最近は使われる事が無くなった 自転車の Boss ボスフリー
今回はサンツアーのボスフリー 6速の物を分解整備します






友人から預かったホイールに装着されていた SUNTOUR サンツアー
前田工業のボスフリーです これは 5段フリーから 6段フリーに
移行し始めた頃の ギア間隔が狭く バックエンド 120mm巾に
使えるウルトラ6 と呼ばれている物でしょう

スプロケットも良く錆びていますが 空転させるのが困難な位
調子が良く有りません おそらく内部はカピカピでしょう
これを最高の状態に生き返らせてやりましょう




まずは スプロケットを分解します 使う工具はスプロケットリムバー
2本です






このフリーはトップギアがねじ込みで 最近のカセットフリーで
使う ロックリングの用途を兼ねています ※ ここは正ネジです






トップギアを外すと 後の2速から6速までは スプライン構造の
はめ込みです 今のカセットフリーと構造は一緒ですね






6枚の歯とスペーサーが外れ ボスフリー本体だけになりました






今回の整備の主な目的は フリーの空転の状態を良くしてやる事
ボス本体を分解するのには蓋を外す必要が有ります 黒い部分が
蓋です カニ目レンチでやってみましょう  

この蓋はこんな簡単に開ける事は出来ません 又この位で緩んでも
困ります




この蓋は マイナスドライバーを当てがい 殴ってやるのが一番です
※ ここは逆ネジです






実は今使っているドライバー これは頭が潰れたネジを
ハンマーで殴り 頭にドライバーを食い込ませネジを緩めると
言う物で ドライバーの先はかなり硬度が有ります






蓋が少し緩めば 後はカニ目レンチでオッケイです 蓋が外れました
内部は想像していた通り カラカラ、カピカピで油気が全く有りません
見事です(笑)




ここに使われている スチールボールは仁丹と呼ばれる 1分玉
規格の呼びは 1/8 サイズ 3.175mmです
この小さなサイズの鋼球は ボールレースに組み込む際 
写真の様に一杯に入れて 一個抜く これはお約束事です




蓋が外れたので フリー本体の外側を外しましょう これは
持ち上げるだけで外れます 
少し引き上げただけで ハブ側のスチールボールが バラバラ
と落ちます ここでボールを良く無くすから注意が必要ですよ

ここまで作業を進めましたが まだ写真が沢山有ります
一度の日記にするには 長くなってしまうので続きは次回に
させて頂きます 
次はボスフリーの要 ラチェット部分をご覧頂けますよ

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T.A ブレーキアウター トンネル

2009-10-27 20:10:59 | 自転車部品・用品
私の部品箱からコロコロと色々な物が出てきます
今回は France フランスの自転車部品メーカー T.A の
ブレーキアウターケーブルを整理する為の部品です




ただのアルミ素材で成型されたこの様な部品です
何かもっともらしい呼び名が有ったと思いますが
私の記憶から飛んでしまいました

これの用途は ハンドルステムの引き上げ棒 そのボルトで
これを固定し ゴムの付いた穴にブレーキのアウターを通し
ワイヤーが暴れない様にする物です




T.A はチェンホイールなどで有名ですね
この部品は私が自転車を好きになりだした頃に買った物だと
思います その内に競技指向に傾倒して行った為 ロードレーサーに
付ける事もなく 部品箱の底に眠っていたのでしょう

この部品が有ったからと言って それほど役に立つ物でも
無いと思いますが ランドナーやキャンピング車には フロントバッグを
付けますから それなりの役目を果たすのかな?






柿の実もすっかり実り 朝夕は寒さを感じるくらいですね
でも私はまだ半袖で頑張っていますよ

こんな柿の実 もう誰も取らないのですね 近くで子供達が
遊んでいても 見向きもしません 人の家の柿を盗って そこの
オヤジに追い掛けられるのはスリルが有って面白いのに・・(笑)

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