自転車に乗っているとパンクをする事が有ります 何か物を踏んでいなくてもパンクはします
その多くは空気圧の管理不足ですよ どの様な状態なのか見てみましょう

通学に使っている自転車がパンクをしたと言うので早朝に預かって来ました

過去の記事を振り返ってみると約半年前にタイヤを
交換しています 毎日40分の通学に使うとこれだけ
タイヤが減るのですね

直ぐにチェーンの状態に目が行きます 特に悪い状態では
有りませんが 昨日の雨で錆が出ている所があります

こう言う錆の進行は早いので 先にオイルを注しておきましょう
Super Lube 超耐久潤滑剤 これは今回の様な一般車にはとても
良いと思います

ではパンクの修理に掛かります

先程のチェーンオイルが馴染んだ頃です かなり多めにオイルを
注しましたがローラーブレーキなので多少の飛散も大丈夫でしょう

こうして見るとバルブは真っ直ぐですが これはナットを
緩めてみないと分かりません

虫ゴムをチェックします スーパーバルブと呼ばれるタイプです
今までに何台かに使っていますが 虫ゴムよりは良い気がします

バルブナットを緩めるとこれだけバルブが曲がります
パンクしてから車輪を回転させるとこうなります
中でチューブが寄っているでしょう

タイヤのサイドを目視で確認します ここにこの様なヒビが入るのは
空気圧が低いまま乗り続けるとこうなり パンクの原因にもなります

タイヤを外します

想像していた様にバルブ部分にチューブが寄っています
これで乗り続けるとチューブが千切れたり 伸びたりして
使えなくなりますよ

チューブに空気を入れて穴の位置を探します
ここにはフレンチ用の空気入れしか無いので
英式に対応出来る様にこの様なアダプターを
作っています

チューブが充分膨らむまで空気を入れます

水調べを行います やはりこれが一番確実な方法です
一箇所から泡が出ています

穴の部分に書き物で印を付けてもチューブを磨くと消えてしまいます
穴の部分をハサミで表面を小さく切り取ります

この様にしておくとこの後の作業を進めても穴の位置は残ります

穴の周りを擦りますが今回は凸凹の多い場所です 良く擦った方が
良いですね

まず軽石で擦りました

もう少し擦った方が良さそうです 小さな木片にペーパーを
巻いて使います

凸凹の線は残っていますが その山は丸くなっています
この程度で次に進みます

ゴム糊をチューブに塗ります

適量をチューブに出して指で薄く均等に塗り広げます
※ この糊は接着剤では有りません これから貼るパッチゴムと
チューブを融着させる為の促進剤です 下の二つは守って下さい
1. パッチゴムより広い面積に薄く均等に塗る
2. 決して厚塗りはしない

パッチゴムを用意します 今回は市販の物を使います
穴を塞ぐ充分な大きさの物を選んでいます
ゴム糊の表面が乾いて来たので パッチの裏紙を剥がします

穴の位置を良く確認してチューブにパッチゴムを置きました

パッチの中心から外側へと指で押して貼り付けて行きます

プラハンマーで叩きパッチゴムを良くチューブに圧着します
叩くなと言う人も居ますが 叩く事に問題は有りません、
しっかりと圧着させましょう

この様なローラーを使うのも有効な方法です 私は併用しています

良く圧着が出来たので 表面の薄いシートをめくります

これで穴の開いていた部分のパンク貼りは終わりました

修理が完全に終わっているか再度チェックを行います

パッチは綺麗に貼れています

今回のパンク箇所はチューブの横側で 何かが刺さっていた訳では
有りません 空気が少ない状態で乗り続けるとタイヤのサイドが
割れますが タイヤ内のチューブでも同じ事が起こっています
タイヤの内側に接しているチューブ全体に写真の様な擦れ傷が付きます
ここで限界の超えた部分で穴が開きます これは直してもキリが有りません

修理箇所や他に穴が無いかもう一度水調べを行います
大丈夫です 直っています

チューブを良く拭き 修理月日を書いておきます
こんな事は必要な事では有りませんが 以前にも
しています 修理履歴が分かって良いですね

タイヤの内側とリムフラップに異物や異常が無いか
確認します

チューブを戻す前にバルブの周囲を古いチューブに穴を開けた物で
保護しておきます これはとても効果が有ります

リムにバルブを差し込ます

バルブをセットしチューブに空気を少し入れます
タイヤとリムにチューブを挟まない為に行います
軽く膨らむ程度で OK 入れ過ぎは仕事を難しくします

チューブをタイヤの中に入れました

タイヤをリムに嵌めて行きます バルブ部分はバルブを奥まで
押し込みチューブがリムに挟まるのを回避します

バルブ部分から嵌めて行くと反対側では固くなって来ます

そこは力技でも良いですが タイヤレバーを使うのもOK です
但しレバーでチューブを挟み傷を付けない注意は必要です
慣れないとここで多くの失敗が起こります

一般車のこのタイヤで有れば手だけでタイヤを入れる事も出来ます
この辺はコツも有るので色々とチャレンジされると良いですね

バルブもいがまずに真っ直ぐ入っています
タイヤとリムにチューブが挟まっていないか良く確認し
異常が無ければ使用圧まで空気を入れます 概ね 3~3.5kgf/㎠ です

これでパンク修理は終わりました 道具を方付けます

折角なので注油と少しの美装も行いましょう

自転車の駆動部にオイルをスプレーしておきます

ダイヤル錠の回り難いのも嫌ですよね ここにも少しのオイルを

タイヤのサイドも汚れています ここは樹脂やゴムの
艶出し剤を使います

ウエスにケミカル品を取ってからタイヤを拭きました
綺麗になりましたね

前輪のタイヤにもやり掛けたのですが どうしてもリムに
艶出し剤が付着するので止めておきました
このポリメイトはシリコンの様にとても良く滑ります
キャリパーブレーキには危ないです

これで完成です 少し乗ってみると凄く調子が良い自転車です
パンクの原因の一つ 空気圧不足 これは街中の自転車を見ていると凄く多いですね
物が刺さったパンクと違いチューブ全体を傷めます、タイヤのひび割れに併せ決して
良く有りません 目安は 2週間に一度の空気入れ 3~3.5kgf/㎠ 程度を入れてやると
良いですよ