Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

Panaracer Practice Dual 270 と言うタイヤ

2019-06-29 20:00:08 | ホイール
私が定期的に整備をして保管しているオールドパーツで組まれた選手時代の自転車が有ります
そのチューブラータイヤを交換します 現在使っているのはPanaracer Practice Dual 270
パナレーサー プラクティス デュアル 270 と言うタイヤです





私が選手時代に乗っていた 1974年に National で製作したロードレーサーですが
今でも乗れる様に整備はしてあります 今回はこのチューブラータイヤを交換します






フロントタイヤの空気が抜けています 自転車を保管する時は
定期的に空気を入れているのでこれはパンクに間違い有りません




普段自転車の保管はタイヤに負担が掛からない様に
天井に吊っています この状態で何故パンクしたのでしょう






このパナレーサーのタイヤは黄色と黒色の境目がこの様に亀裂が入り
使えなくなります 今まで買ったタイヤ全てに同じ症状が出ます




これが Panaracer Practice Dual 270 パナレーサー
プラクティス デュアル 270 と言うチューブラータイヤです






リアタイヤもこの様に亀裂が入り その後、下の繊維が顔を出します
こうなれば危なくて使えません

10年程前に予備を含め 5~6本まとめて買った物を順次使って来ましたが
新しいまま保管していて 7~8年でこの症状が出て使わずに廃棄した物も有ります






それはさておき 今回のパンクの原因を調べて見ます




このタイヤは一度ガラス片を踏んでパンクをしましたが
それを修理して使っていました 小さな傷が有ったので
タイヤの内側にもパッチゴムを当てていましたが、その傷が
大きくなっています

何故タイヤの中のチューブにまで影響が有ったのかは分かりませんが
ここから空気が漏れていました これはタイヤの質の問題では無く
傷を付けた私自身の問題ですね




タイヤは前後共 新しい物に交換します






ホイールを外した自転車にはチェーンレストを付けて
チェーンを張っておきます






最近のロードレーサーではフロントがインナーでもこのチェーンレストで
チェーンが張れますが、この変速機はキャパシティが 26T ですから
チェーンレストの小さなホルダー部ではチェーンが張り切らないですね
これは新たな発見です






フロントをアウターにすれば OK でした チェーンホイールは
Campagnolo RECORD Ⅲ型 PCD151 52×47Tを使っています




さてタイヤを外す用意が出来ました






フロントホイールから始めます タイヤを剥がす為に
空気は全て抜きます






バルブの反対側からタイヤを剥がします タイヤを傷める様な
無理はいけませんがこの作業は力技です リムセメントはまだ
生きています




しかしタイヤのフンドシが剥がれリムに残る部分が有ります






タイヤを剥がしました 残ったフンドシですがこれは後の処理が
大変です








リアタイヤも剥がしました




沢山フンドシが残っています このままタイヤを張る訳には行きません






リムセメントで張り付いた布は指先では剥がせません 彫刻刃と
スクレバーを用意しました スクレバーは使い易い大きさに加工しました






少し時間が掛かりましたがリムは綺麗にしました
しかしこれは床から作り直す必要が有りますね






ニップル穴に残ったゴミをブロワーで掃除します






床はパナレーサーのリムセメントを使います








適量リムに出したセメントを歯ブラシでリムに塗り広げます






リムにセメントが乗っていない時には 今回の様にリムセメントや
ボンドを使い床(ベッド)を作る必要が有ります 接着強度を確保
する為の事前処理です



 


タイヤの亀裂やこの様にフンドシが剥がれたタイヤはもう
スペアタイヤにも出来ません








これは以前 新品を購入後 7~8年経った物をホイールに入れ
全周に亀裂が出来ている事に気が付き 直ぐに取り外したタイヤです
タイヤの中も全く汚れていないので未走行なのが解ると思います








これは先程のタイヤのバルブ部分です 下の繊維まで見えています
折角製造された商品を悪く書くのは本意では有りませんが 
手間が掛かり経済的にも良くない、この商品はこれからは使えないですね
私はもうこのタイヤを買う事はしない様にします





黄色くて可愛い花が公園に咲いていました

チューブラータイヤの張替えは通常それ程手間の掛かるものではありません
今回は余計な作業が増えて一日では終わりませんでした この続きは次にご紹介します
どうぞお付き合い下さい

次の作業 【 チューブラータイヤの交換 ロードレーサー 】

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポタリングで 小雨に遭いました

2019-06-27 20:03:50 | よもやま話
入梅が遅れている関西地方ですが雨が全く降らない訳では有りません 
この日は晴れ間を見つけてお買い物自転車でゆるりと走っていました





自転車小屋を出た時は晴れ間も見え雨が降る雰囲気では無かったのですが
懇意にしている自転車屋さんで油を売っていると空模様が怪しくなって来ました




自転車屋さんを後にしましたが帰路で小雨に遭いました








ずぶ濡れにはなりませんでしたが、自転車を雨で濡らすのも久し振りです






濡らした自転車の水滴は直ぐに拭き取ります





何か夏を予想させてくれる雰囲気の花ですね

明後日、6/29に開催される全日本自転車競技選手権大会のロードレースは生憎天候が悪そうです
私がメカニックとして少しお手伝いをしているチームから女子選手が3名エントリーしています
女子選手も140kmを超えるレースです 
今回は残念ながら行けませんが、普段の努力が発揮出来て良い結果が残せたら良いですね

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワイヤーに アイを作る

2019-06-25 20:14:35 | 設備 水道工事
日常的に使う物では無いかと思いますが、金属で出来たワイヤーの先にアイ(輪)を作ります
これには色々な方法が有りますが、簡易的な素人工作のご紹介です





私達設備屋ではこの様な荷締め機を使う事が有ります 荷締め機には色々な種類が有りますが
この写真の物はレバーブロックとかチェーンブロックと呼ばれます






レバーブロックには内部にクラッチ機能を持った物も有りますが
この写真の物はラチェット機能だけでそれ程複雑な物では有りません
能力は 1/4ton = 250kg を引く事が出来ます




元々が荷締め機ですから トラックなどに積んだ荷物をロープや
ワイヤーを使い固定するのが目的です




私達設備屋はこの道具を使い パイプを継ぎ手に挿入する時に
お互いを引き寄せる為に使います






ロープの場合、先端の輪は ロープを編む、さつまを取ると言いますが
この様に編み込んで作ります




ナイロンロープや金属のワイヤーの代わりに この青い色をした
ナイロンスリングと言う繊維の帯(おび)を使う事も有ります






ここまでにご紹介した様にレバーブロックを使うには
ロープ等何かが必要です 今回はそれをステンレスワイヤーで
作ってみます




用意したのは 2mm 径のステンレスワイヤー






オーバルスリーブと呼ばれる ワイヤーを固定する為の金具です






オーバルスリーブは内部にワイヤーを通し この後ここをカシメます

この輪の部分をアイと言いますが これを作る方法は色々と有ります
ただお断りしておきますが、私はそれを確実に作る知識も技術も有りません
今回は自分の使う目的ではこの位で大丈夫と言う程度の工作です






そう言っても使えなくては困ります 手持ちの工具を駆使します
スリーブのカシメはこの電工工具を使います リングスリーブ用の
カシメ工具です






この様な圧着工具でも結構な力が加わります






圧着後のオーバルスリーブはこの様になります
中でワイヤーが幾らか潰れています






ワイヤーを私が使い易い 必要な長さにカットしもう片方にもアイを作ります
使っているワイヤーカッターは自転車用の専用工具 Park Tool の道具です






これで目的の物が 2本出来ました






先程のカシメに少し不安を感じます スリーブからワイヤーが
スッポ抜けない様、一部分に半田付けをします






スリーブからワイヤーが抜けるとすれば 切り口の先端の方でしょう
その部分を半田で2本のワイヤーを固定しました 補強程度の半田です






半田のフラックスを使った部分は水で良く洗い流します
その後腐食を防止する為にオイルを塗布しておきます
Super Lube の多目的オイルです






ワイヤーはこの様に使います 先程のナイロンロープは滑りますが
ワイヤーは樹脂に食い込むので同業者も良くワイヤーを使っています






レバーブロックの駆動部にオイルをスプレーします
自転車愛好家らしくヴィプロスのグレサージュです





今回の用途には パイプ挿入機と言う専用道具も有ります 使う材料に依っては
その様な道具が必要ですが 私が使う範囲ではこの程度の物で大丈夫です





自転車で散歩をしていた時に見掛けた白くて可愛い花です

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関東から届いた 自転車部品

2019-06-23 20:01:31 | ピスト
関東から一つの箱が届きました 自転車の使わない部品が有るのですが死蔵させるのは
可哀想なので使える物は使ってやって下さいとのメッセージです 10年近く前に流行った
街乗りピスト時代の部品達です





街乗りのピストが流行ったのは 2008年~2009年の頃でしょうか ノーブレーキピストと
世間に言われ、確かに順法精神に背いていたピスト愛好家も多くいた様に思います

そんな時代に Net を通じて仲良くなった関東の友人が居ます 自分でホイールを組む事も
出来る女性ですが 自転車の熱が冷めて部品が可哀想な事になっています、良ければ Kinoさん
使える物は使って下さいとの連絡と共に部品が送られてきました








中の部品を見てみましょう 厚歯用 1/2×1/8 のチェーンです
いかにもお洒落感覚で流行った自転車部品らしい色をしています
誰かの自転車に使うのも面白いかも・・・ 自分の自転車には
パスしておきます(笑)








シートポストです 1本締めですが競技用で無ければ使えます
ただ サイズが 25.4mm どんなフレームに合わせるつもり
だったのでしょう




ブレーキアウターが入っています この Grungeと言うブランドは
当時良く見た気がします






もう製造中止になると TV のニュースでも放送された
ハブ毛 
これは自転車が高額で中々買えなかった時代、自転車屋さんが
新車を買ってくれたお客さんにサービスで自転車に付けていた事も
あるそうです








シマノのカートリッジ式ハンガー小物 サイズ標記を見ると
JIS 規格のハンガーに使うつもりだったのでしょうか

ハンガーの規格を書いておきます

B.B小物の規格
JIS         左 正ネジ 右 逆ネジ 巾68mm 
ITA (イタリアン) 左右共 正ネジ 巾70mm
FRE (フレンチ)  左右共 正ネジ 巾68mm  が有ります

ワンの規格もそれぞれ異なり
JIS  1.37X24TPI
ITA  M36X24TPI
FRE  M35X1   となっています

ハンガーと B.B(ボトムブラケット)は同意語です






ハンドルバーテープですが 全てが半分程使われています
握りゴムの代りかブルホーンハンドルに使ったのでしょうか






ブレーキゴムです この友人とその周りの人達はブレーキも
しっかり装着してピストバイクを楽しんでいました 
そんな人達だったので、お付き合いも出来たのだと思います






オレンジ色で中が透けて見えるペダルです これも一般車に
使えそうです 






Christophe のトウストラップです これは私が良ければ使って
下さいと当時送らせてもらった奴ですね 使ってもらえた様で
よかったです






廉価なペダルですが気持ち良く回ります アルマイトを
剥がしたアルミは手入れが大変です








もう一つペダルが有ります どこにぶつけたのか
プレートが良く曲がっています






Vittoria のクリンチャー用チューブ ゴムが劣化して
いなければまだ使えますね






アルミ製のサイドスタンド とても軽量です
これは何かに使いたいです






シマノの HG-70 これは汎用性が高く良いチェーンですね
5速からのフリーに使えます






チェーンは未使用で出荷時の重いオイルが乗っています
でも街乗りならこの様なオイルが案外良いんですよね








スチールボール 1/8 の仁丹です 私の字にまた出会えました
バラ玉が使われたヘッド小物の補修用にお送りした記憶があります






シングルクランク用の 5ピン






ステムは未使用です SR 栄輪業ですね もう無くなった
会社です






固定ギアのロックリングはアルミ製です








SUPER B の5ピンの周り止め工具 5ピンのメスネジが
回るのを防ぎます






グリップは OGK この長い奴はどういうハンドルに使うのかな・・






樹脂で出来た部品です この割りの入った物は
おそらく太さを合わせる為のスペーサーですね 








さてこちらは何に使う物なんでしょう・・・ ちょっと
思い付かないです






ストラップの端に取り付けて引き易くするパーツです
これは50年以上前から有る部品です




バーエンドキャップとペダルキャップですね






送ってくれた物を一通り見てみましたが 楽しくて良いですね
10年少し前に Net で楽しくやり取りしていたのを懐かしく
思い出します





時間の有る時に送って下さった友人の希望に副える様に全ての物を綺麗にしてやります
そして使える物は上手く使ってやりましょう

今回の部品達を送ってくれたのは 私がブックマークしている数少ない Webサイトで
とても魅力の有る文章を書く Zomots さんです 私はこの方のブログに影響を受けて
ブログを始めています 
お時間があれば一度覗いて見て下さい 自転車の過去記事も凄く面白いです
【 ぞうもつ日記 】

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

立てカラン締め 水道工具

2019-06-18 20:10:09 | 設備 水道工事
設備工事の器具付けを行う時に使う工具で、立て(たて)カラン締めと言う物が有ります
一般の方達は使う事は無いかと思いますが私達設備業者には 無くては困る工具の一つです





表題でご紹介したのはこの様な道具です 通常スパナと言えば横方向に使う事が多いですが
この道具は縦方向で使う事を前提に作られています 私は昔から立てカラン締めと言っていますが
最近のメーカーの商品名は ナット締め付け工具、水栓取付用スパナ等様々です




今回の工具は SANEI 旧社名、三栄水栓と言う会社の物で
品番は R352 品名 ナット締め付け工具になっています






本体は 36mm のスパナとハンドルの先には 6角の穴が開いています








この工具は 12mm のアーレンキーがセットになっており
工具本体の穴にアーレンキーを挿入して ハンドルとして
使います 
どうして 12mm なのか? これは多用する別の設備用パーツに
使える様にとの考えかと思います



立てカランとは



これが立てカランと呼ばれる物で蛇口が壁に取り付けられているのでは無く
洗面器やシンク等の器具に直接取り付けられています
この取付部のナットに使うのが立てカラン締め工具です 




立てカランの締め付けボルトには幾種類か有りそのサイズに
応じた工具が必要です




これはスパナ部が 38mm 有り システムキッチンや洗面器の
混合水栓などに使います






これは 24mm のスパナで先程ご紹介した 立て型水栓のナットに
使います








この工具も長年使っていると表面に錆が浮いてきました
これ以上酷くなる前に錆止めの処理をしておきます








錆を防止する為に 錆止め塗料をスプレーする事にします
ペイント薄め液を使い汚れを落とすのと 油脂分を良く
拭き取ります




工具のこの部分も良く汚れていますが 油性ペンで書いた
文字が有ります






ここは文字を消さない様に中性洗剤で良く洗う事にします




洗浄が終わりました 綺麗になっていますね






透明の錆止めスプレーです これは良いですよ、有ればとても
便利な塗料です






全体に塗料を吹きました 良い感じに仕上がっています




汚れが良く溜まっていた部分も良くなりました





仕事に使う物に限らず自転車の整備にも専用工具と言うものは有ります
そんな中に自作出来る物も有りますが今回の工具は自作より市販品を買った方が
無難じゃ無いかと思います 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする