Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

こんな事も有った VIVALO

2010-02-10 20:07:46 | 自転車 レストア ピスト
長くお付き合いを頂いたビバロのレストア作業 先日友人に
返却しこの作業も終了したのだが この作業工程でこんな事も
有りました




これはフレームの塗装を剥離し 自家塗装をする為の下地処理
足付けをしていた時の事





このチェーンステーの左側 パイプの内側から腐食し穴が開いていました
ハンガー小物を分解した時に あまり経験した事が無い錆が出てきたので
おかしいな とは感じていました

おそらく保管中に水が回りそれが原因でしょう この部分だけでは無く
この周辺もかなり錆が回っていると思います 強度的にも当然不安は
残りますが もう自転車競技では使わないだろうと このまま作業を進めました




かと言ってこのまま塗装をする訳には行きません パイプのペコには上からパテを盛って
成形するのですが これは上からパテの盛り様が有りません
これには接着力の強い 水中パテを練りパイプの内側から肉盛りをする事に






チェンステーの内側から多目のパテを押し付け 穴の周辺に良く接着させこのはみ出した
パテを カッターで削り取りました

このフレームを競技で使うならこんな処理では当然駄目です パイプの差し替えを
フレームビルダーさんにお願いする事になります でもこの自転車は友人が眺めて
思い出に浸る自転車だから出来た事です






このフレームに使われていた CINELLI チネリのロストワックス製の
ハンガーシェル






トラックレーサーは後輪の脱着を良くします その時ハンガーシェルに
チェーンを掛けますが その時に傷が付かない様に 綿のバーテープを
貼っておきました 
これは普通のビニールテープでも良いので 傷を付けたく無い方はどうぞ
試してみて下さい

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ビバロ ピストレーサー レストア完成

2010-01-28 20:10:50 | 自転車 レストア ピスト
昨年 11月末から始めた友人の VIVALO ビバロのピストレーサー
整備を通り越えたレストア作業になりました 長く皆さんにもお付き合い
頂きましたがやっと完成しました 新しく生まれ変わった自転車をご覧
頂きましょう





友人から整備依頼を請けた時の VIVALO ビバロ 創業間もない時期の 1980年製作の
もう 30年経ったフレームです それが 20年以上放置され 可哀想な状態でした

日常的な自転車整備は良くする作業ですが レストアまで必要な作業はそれ程知識が
有る訳では有りません でも綺麗にしてやろう 知らない事は兎に角チャレンジ
そんな思い込みでの作業でした  では完成した自転車を見て頂きましょう





フレームの塗装剥離 自家塗装から始まったレストア作業 気温の低い時期の塗装に
少々苦労しました 友人の希望色は白 アクセントは任されていましたが ヘッドと
シートの胴抜きに 紺色のメタリックを選び ダウンチューブに線引きの様なラインを
入れてみました これは始めての試みです  以下 before after を混ぜながら見て頂きます






預かった時のハンドル周り CINELLI チネリの A1 中角ステム ハンドルは Model 65
アルマイトの腐食も激しく 一皮剥いて磨きを掛けました






サドルは当時の定番 UNICA ユニカの革貼り この革は傷みが激しく修復する知恵が
私には有りません 今回は私も始めての試みでしたが 革を張替えました この作業を
した事で色々と得る物も有り 私にとっても少し嬉しい作業でした






フレームの全塗装後 VIVALO の刻み文字にも墨入れをしました これが結構難しく面相筆では
上手く行かず 爪楊枝の先を削り塗料を入れた努力作 これを日常的にされている塗装屋さんは
凄いですね






フロントホイール 腐食の激しかった SUNTOUR サンツアーのシュパーブハブ
ホイールをバラシ研磨とバフ掛け ハブの回転部は Microlon マイクロロンの
メタルトリートメントで事前処理後 ルブリカントを使い調整 このシュパーブと
言うハブ カンパとは又違ったサラサラ感の強い感触でした 良いハブだと思います






リアホイール これも前輪と同じ様に整備と調整 スポーキングが JIS の逆組になって
いたのでイタリアンに組替えました リムは SUPER CHAMPION スーパーチャンピョンの
メタドーレ 実測 266g の軽量28穴リムです ホイールにはしっかり感を出す為に 前後輪共
ソルダリングで処理をして有ります






参ったと言うくらい良く腐食が進んでいた SUGINO スギノのマイティコンペ
研磨、バフ掛けで光沢を出しました 今回はバフ掛け作業が多かった・・・




左側のクランク周り




今回の組立作業 最終日があまり良い天気では無く 残念ながらメリハリの有る写真が上手く
撮れませんでした これは室内で写した写真 シートの胴抜き部のアルカンシェルのシール
KINOSHITA の文字 これくらいは許してもらいましょう(笑)




こうして完成した VIVALO ビバロのレストア作業 今回は思いの外時間が掛かりました
手を抜かずに最後まで作業を進めたつもりです

今回のレストアに要した費用を書いてみましょう
洗浄、研磨、バフ掛け関係  5500円
フレーム塗装関係       7000円
その他部品関係        10500円 合計 23000円

ここまで 39回のレストア作業の日記 長くお付き合い頂き有難うございました
と言ってもこれで終わる訳じゃ有りません きっとまだまだ自転車ネタは続きます(笑)

今回のレストア作業 カテゴリー 【 自転車レストア ピスト】にまとめました

コメント (38)
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ビバロ ピスト サドル ポジション出し

2010-01-27 20:16:25 | 自転車 レストア ピスト
組立作業を進めている VIVALO ビバロのピストレーサー
もう完成間近ですが 細かな調整やポジション出しを
しながら進めて行きます






サドルのポジション出しをします このフレームは完全な
ホリゾンタルですので メンテスタンドの上で トップチューブを
水平にセットします




この自転車を預かった時 サドルはかなり前下がりの状態でした
それを友人に告げると 今回は基本的なポジションにしてくれとの事

サドルを水平より やや前下がり程度に調整する事にしました




サドルの高さは 事前に測っていた状態にセットしますが
以前の大きな前下がりから 水平近くにセットすると
おそらく凄くサドルが高く感じるでしょう 感覚的には 10ミリ前後
下げても良いかと思いますが これは本人の感覚が大切です
細かな調整はここでは出来ません

それにしても一本締めのシートピラーは 調整がしずらいです・・・




ペダルを付けましょう 使われているのは CAMPAGNOLO RECORD
カンパ レコードのピスト用 鉄プレートです これもかなり
酷く錆ていましたが 錆を落とし磨きも掛けました 回転部は
カンパの中でも大当り かなり良い状態です






トウクリップとストラップを取り付けます クリップを固定する
ボルト これはカンパの専用部品で良く出来ています ここにも
錆止のグリスを塗っておきます






ペダルの取り付けネジにもグリスを塗っておきましょう
ペダルのネジは ※右は正ネジ 左は逆ネジです
ペダルは目一杯締め込みます




カンパのピスト用 鉄プレート 私もトラックレーサーに
使っていますが 感触が良いペダルですね




これで手が汚れる作業は終了です バーテープを巻きましょう
ハンドルは CINELLI チネリですが綺麗な形をしていますね






この自転車には綿テープが使われていました でも自転車屋さんで
在庫が切れていたので OGK の極薄タイプを選びました これは
私のロードに使っていますが 手が吸い付く様な感触で良いですね
ただ難点は 凄く汚れ易い 汚れも良く吸い付きます(笑)






このバーテープは裏面に糊が付いていません 有る程度
自己吸着しますが 巻き始めと終り部分に両面テープを貼って
おきます




バーテープを巻く方向は 内側に絞り込んで行きます
ハンドルを内側に絞る様な手の使い方をするので この方が
良いでしょう






バーエンドキャップは必ず付けましょう このタイプのキャップは
ガサガサですよね サイズ合わせの為にバーテープを両面テープを
使いキャップに巻き ハンドルエンドに押し込みます






これでメンテ台の上での作業は終了です 最後にフロントホイールを
付けます これもセンターを確認しながらの作業です

この後 サドルやハンドルの微調整 ヘッド小物の調整 その他
各部を再点検して 完成です





おっ これで完成ですよね・・・ 今回のレストア作業皆さんには長くお付き合い
頂きました 次回には完成後の全景をご覧頂きます

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ビバロ ピスト 組立作業

2010-01-26 22:17:50 | 自転車 レストア ピスト
前回から組立を始めた VIVALO ビバロのピストレーサー
その続きです




前回はクランク周りとチェーンを装着しました 今回はサドル、ハンドル周りと
作業を進めて行きましょう




当初使われていた UNICA ユニカの革貼りサドル
革が使える状態じゃなかったので 私も始めての作業でしたが 
革を張替えました






シートピラーとフレームパイプ内に グリスを塗ります
この鉄とアルミの異種素材は固着が起こり易く 固着してしまうと
取り外すのに どちらかを犠牲にしないといけません 
それを防ぐ為に グリスを塗るのはお約束事です




ハンドルは CINELLI チネリのステムとのセット
これも腐食が激しく アルマイトを剥離し 磨きを
掛けています

ハンドルを付ける時も シートピラーと一緒で
ステムとホークコラム内にグリスを塗っておきます





良い感じです 今日は天気も良いので フレームのブルーも綺麗な色が出ています




次はリアホイールの装着です このホイールは JISの逆組に
なっていたので イタリアンに組替えました






このビバロはチェーンが長めなので この様に車輪が入りますが
ホイールをバック一杯に詰めると 車輪を脱着する度にチェーンを
切る必要が有ります

ここで大切な事は ホイールのセンター出しと チェーンの張り調整
です




チェーンの張りは感覚で決めていますが 迷われる方もいらっしゃる
でしょう 今迄この様に測った事は有りませんが 参考にして頂く為に
測ってみましょう





チェーンの調整が終わった段階での チェーンステーからチェーンまでの距離です





チェーンを持ち上げてみます 遊びが約 15ミリ ごく普通の張りに調整しています

チェーンの張りを調整する時 場所によりキツイ所と緩い所が出る事が有ります
これの原因の一つは フロントのギア板の真円が出ていないからだと思います
そんな時はキツイ所でチェーンが パンパンに張らない様にすれば良いでしょう

チェーンの張り具合は好みも有ります
きつく張ると出足が良く 緩い張りは伸びが良いなんて言います

さて今回はここまで 次回はサドルの位置出しや残りの作業 いよいよ完成です
このシリーズ もう少しお付き合い下さい

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ビバロ ピスト 組立開始

2010-01-24 23:58:03 | 自転車 レストア ピスト
長く掛かっていた VIVALO ビバロ・ピストレーサーの
レストア作業 いよいよ組立に掛かります 組立時に
注意をする処を記しながら 進めていきましょう




ここまでの準備や整備に時間が掛かった ビバロのピスト
今回から組立作業に掛かります
組立作業の手順は特に決まりは有りませんが これをしないと
次に進まないよ と言う所から始めます




まずチェンホイールの取り付けから始めましょう
磨きに磨いた スギノのマイティコンペです






四角テーパーのハンガーシャフト クランクの装着部に
薄くグリスを塗っておきます ここが固着する事はまず
有りませんが 腐食防止と防錆が目的です






クランクを締めこむ フィキシングボルトやワッシャーにも
同様にグリスを塗布




締め付けは 15mmレンチ このフィキシングボルトには 14mm
も有りますが ソケット部の薄い専用レンチを使います
ここは良く締め込んでおく事 ボルトが緩むとクランクの
装着部の穴が拡がり 修正不能になってしまいます

この位のサイズのレンチなら 力一杯締め込んでも
クランクが奥に入り過ぎる事は有りません
今回使っている工具は Campagnolo UT-FC050 通称カンパレンチです






チェンホイールが取り付きました 
次はチェーンを装着します マスターリンクやコネクターリンクを
使ったチェーンなら リアホイールを付けてからの方が良いですが
今回のチェーンはその様な駒を使っていないので この段階で付けて
しまいます






このチェーンは取り外した時に ピンを軽く押し込んでおいたので
再度ピンを抜きます ピンを戻しておいたのは 同じ面でチェーンを
再使用したかったので 方向を間違わない様にする為です




ロードレーサーで使う薄手のナローチェーンと違い
この 1/8 や 3/32 のチェーンは ピンを再利用します

チェーンを切る時は ピンをプレートから抜いてしまわず
この様に ピンをプレートに残します




チェーンをギアに掛けます 今回リアエンドに 自作の
チェーンテンショナーを使っていますが リアにはハブシャフトだけでも
取り付けておくと ハンガーシェルを汚さなくて良いですね






チェーンの繋ぎは 飛び出したピンをプライヤーなどで
押し込みます チェーン切りを使うのはこの後です




プライヤーで押し込んだピンを チェーン切り工具を使い
裏表のピンの出代(でしろ)が同じになる様 ピンを押し込みます
チェーン切りのピンは 中心を合わせ真っ直ぐにセットする事を
忘れずに




このタイプのチェーンで大切な作業 チェーン切りでピンを
押し込むと 繋いだ部分の動きが固くなります それを動き
易くする為に チェーンをこじります これは必ず必要な
作業です





クランク周りの作業が終わりました 実の処ピストレーサーはロードと違い
組むのは そんなに時間が掛かる作業では有りません でも今日はここまで
続きは次回にさせて頂きます ではでは次回もお付き合い下さい

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