Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

カンパニョーロ シャマル メガ G3 フリーハブのグリスアップ

2011-08-31 21:14:38 | 自転車整備 ハブ
先日よりフルメンテナンスをしている カンパニョーロのホイール
シャマル ウルトラ 今回は洗浄、マイクロロン処理をした後に
グリスアップをし組み立てます





Campagnolo Shamal まだ未使用の新品のホイールですが 新しい間に少しでも良い
状態にする為、分解整備をしています 分解した各部品はパーツクリーナーで
丁寧に洗浄しました






唐突ですが このハブに使われているセラミックボールの
サイズが気になりました 測ってみましょう ゲージに合せると
5/32 3.9688mm が使われています スチールボールなら G で表す
等級が有るのですが セラミックボールに G 等級は有りません

使っているゲージは VAR バールの RP-26800 と言う商品です




出来る限り良い状態にしたいので Microlon マイクロロンの
メタルトリートメントで金属の表面に皮膜を作る処理をします






回転部分に使われる部品を加熱し トリートメントを
スプレーし自然に冷却するのを待ちます ハブ本体の
ボールレースにも処理をしました




さてこれでグリスアップをする為の事前準備が終わりました 
フロントホイールにはマイクロロンのルブリカントを使いましたが リアホイールは
フリー部分の防水が弱そうなので カンパの白いグリス LB-100 を使うつもりでした
ただそれでは整備前と同じ 少しリスクは有りますが、ここは思い切ってマイクロロンを
使う事にします






ではここから始めます セラミックボールをリテーナーの
樹脂ケースに収めます この段階でグリスは要りません






構造上フリー側から作業を始めます ボールレースに
グリスを塗布します



 


先程準備したリテーナーを入れますが これには方向が
有ります 下の写真の方がボールレース側です






ボールレースに納めたらリテーナーにグリスを塗ります




一度玉押しを仮に納め 指先などで回してみます
グリスの量と リテーナーの方向に間違いが無い
かの確認作業です






玉押しを装着し 次に白い防水シールをはめ込みます
ハブに薄い溝が切ってあるので そこへ納めます

ここまでの手順は 反フリー側も同じです ホイールを
裏返し反対側も作業を終えました






ハブシャフトにグリスを塗り フリー側の玉押しを
差し込みます シャフトに塗るグリスは防錆が目的です






そのシャフトをフリー側から差し込みます





差し込んだシャフトを 反フリー側から見ています この白いシールとシャフトの間に
黒い玉押しが入るのですが このシールが結構効いています雨中走行後、内部の様子を
見てみたいものです




玉押しを装着します 今回はかなり多目のグリスを
使っています




背割りをされたアルミのスリーブを装着します








シャフトにねじ込み玉押しの調整をする為の
パーツです 調整後、これを固定する為のボルトが
使われていますが そこにはカンパグリスを塗って
おきましょう






そのパーツのネジ部にもグリスを塗り シャフトに
装着します ※ ここは正ネジです






ハブの一番外側の部品です ワッシャーが一枚入ります
双方にグリスを塗っておきます 目的は腐食防止です




ここは フリー側のシャフトの穴と このパーツの
穴に 5mm のアーレンキーを使い強く締め付けます
※ この部分も正ネジです




玉当りの調整をし 調整用のパーツが動かない用
固定用のボルトを締め込み グリスアップの完成です




綺麗に咲いていた紫陽花の花も この時期には見事に枯れています 良い雰囲気を
出していますね

今回のハブ 玉当りのシビアな調整はホイールを自転車から外した状態では 
やや難しいですね やや甘めに調整をしておき、自転車に装着後 車輪のガタを
手に感じながら調整した方が良いかも分らないな 次はフリーホイールを組みましょう

前回の作業 【 カンパニョーロ シャマル フリーハブ分解整備 】

次の作業 【 Campagnolo SHAMAL MEGA G3 フリーのグリスアップ 】

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カンパニョーロ シャマル フリーハブ分解整備 

2011-08-30 20:25:50 | 自転車整備 ハブ
前回フリーホイールを分解した Campagnolo カンパニョーロのホイール
Shamal Ultra シャマル ウルトラ 今回はハブの回転部を分解します
する事はフロントハブと大差は有りませんが 今回も写真を使い
その手順をご紹介します




Campagnolo Shamai Uitora セラミックベアリングを使った USB と言う回転構造を
持ったホイールです シールドベアリングが全盛の中、カップ&コーンが採用されています
USB とは Ultra Smooth Bearings を指します






このハブは前回 フリーホイールを分解しましたので
今回は下の状態から作業開始です






ハブフランジの外側とシャフトの先端の容姿です
中空シャフトの中心は 6角の穴が開いています






左右のシャフトの穴に 5mm のアーレンキーを使い
反フリー側の一番外側のボルトを外します ここは
正ネジです






ホイールを自転車に装着する時 フレームのエンドに
接する部分です 1mm 程度のワッシャーが入っています






前輪にも装着されていますが 玉当りを調整する為の
パーツで これの締め付けにボルトが使われており
そこには 2.5mm のアーレンキーを使います






ボルトを緩め 小物本体も緩めてシャフトから
取り外します ※ ネジは正ネジです






先程の小物の奥に 背割りをされたアルミ製の
カラーが入っています 簡単に引き抜けます






次はコーン、玉押しです これも引っ張れば抜けます






ここで反対側からハブシャフトを引き抜きます






ハブシャフトには フリー側の玉押しが装着して有ります
これは内径がテーパーになっており 反フリー側へ引き抜く
事が出来ます






シャフトだけの状態になりました アルミ製の軽量シャフトです
先端には内外にネジが切って有ります






ベアリングの外側に白い防水シールが入っています
ハブ本体の溝にはめ込んであります 先の細い物で
傷を付けない様に注意しながら取り外しましょう




薄い金属の上にゴム質の物がコートされたシールです





小さな写真ばかりで疲れたでしょ? 大きな写真で少し休憩しましょう セラミックの
ボールが見えますね








ボールレースからリテーナーを取り出します
このリテーナーには方向が有ります 組付ける時には
表裏の方向を間違わない様に気を付けましょう




これで片側の分解が終わりました






逆のフリー側もする事は一緒です ハブ本体にはまだ
ボールレース(玉受け)と奥にシールが残っていますが
ハブの分解整備 グリスアップではそれを外す必要は
有りません





リアハブの回転部に使われているパーツはこれだけです この後パーツの洗浄をし
グリスアップを行います フリーの回転部の防水が弱そうなので使うグリスに少し
悩みます まあこれは作業を進めながら考えましょう 

前回のフリーの分解は 【 Campagnolo シャマル ウルトラ フリー分解 】

次の作業 【 カンパニョーロ シャマル メガ G3 フリーハブのグリスアップ 】

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第 28回シマノ鈴鹿ロードで 出会った方達

2011-08-29 20:35:17 | 自転車競技
2011'8月27.28日の両日は鈴鹿サーキットで開催される
シマノ鈴鹿ロードの日 毎年盛大に行われるこのイベント
私も皆さんと一緒に楽しく 2日間を楽しませて頂きました





今年は友人が初日のチームロードに出場するので 早朝に出発しレース開始前に
会場へ到着 私は今年はエントリーしていないので 会場内をウロウロする脚だけ
用意 このお買い物用自転車もまさか鈴鹿サーキットへ連れて来られるとは思って
いなかったでしょう(笑)






暑さに耐え忍ぶのが 夏の鈴鹿ロード
でも今年はやや曇天で過し易いお天気
しかし会場は参加者の熱い熱気でムンムン
やはりこれがレース会場!




レースは次から次へとスタートして行きます
この辺の段取りの良さには驚きます 今迄の
積み重ねで得た貴重なノウハウですね

レースの模様やリザルトはメディアの方々に
お任せし 私はウロウロしていた会場の様子を
紹介しようかな




あら早速お知り合いに出会いました
めりなすネットの代表者 イラストレーターでもある
ウエツキ チエコさん この人の周りは元気な人ばかり

この隣に写っている Nasu Fan Club の代表者で
ユニフォームもウエツキさんのデザインだそうです




このジャージも髪も黄色な人は ブラッキー中島さん
今回は 子供達に安全な自転車の乗り方を覚えてもらう
イベント ウイーラースクールの為に会場入り

この方、人気の有るレース 京都で開催される美山ロードの
仕掛け人でも有り 熱い気持で自転車の為に尽力されて
います 今回も熱く語ってくれました






そんなウイーラースクールの様子 今回は子供達だけでなく
レース初心者の為の集団内での走り方なんて講習も開催
これは 簡単な事なんですが 見ていて面白かったですよ

イベントには この豊岡英子選手の様に多くの実業団選手も
協力されています




あらあら このウイーラースクールの受付のテントに
私の自転車小屋にもたまに来てくれる マリーさんの
姿も発見 マリーさんは実業団チーム Nasu Fan Club の
監督さん でも今回はウイーラーのお手伝いの為だけに
会場入りしたらしいです






会場にはこの様な各メーカーや代理店の出展広場も
あります インターマックスのテント裏に今中大介さんを
発見 この後、講習会が控えていて忙しそうにされて
いましたが 写真が欲しいですに 何時もの笑顔で応じて
下さいました この方、何時もニコニコですね




サーキットのピットの方へ戻ると あら Tacurino タクリーノの
上阪卓郎さん 今回はエリートのカテゴリーで走っていました
結果は15位だったとか この歳で今でも選手として続けられるのが
凄いですね さすが元全日本チャンプ 乗っている自転車は
自身がプロデュースしている TACURINO Cozma






何か見た事が有る自転車のペイント これってカツリーズ
サイクルの 成田加津利さんが施工した奴じゃない? 
H.Pに写真がアップされていましたよね

そう言えばこのウイーラースクールのカッティングシートの
施工も カツリさんだ・・ 本人は居ませんでしたが成田さんの
香りがあちこちでしていました





私自身が今年はエントリーをせず その気楽さからあちこちをウロウロしていました
大会の運営スタッフやお会いした沢山の方々 お世話になり有り難うございました
来年は何かにエントリーして走ろうかな・・・

今回お会いした方達の Web サイトのご案内
ウエツキさんの  【 めりなすネット 】
ブラッキーさんの 【 Cyclingschool.jp 】
マリーさんの   【 あんふぁん絵日記 】
上阪卓郎さんの 【 TACURINO products 】 
成田加津利さんの 【 カツリーズサイクル Pinarello 戦闘的仕上ペイント 】

全て自転車愛好家には為になったり読み応えの有るサイトです お時間の有る時に
是非覗いてみて下さい

コメント (2)
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試合前の 出張整備

2011-08-28 20:25:35 | よもやま話
7月27、28日の両日は鈴鹿サーキットで行われる 第28回シマノ鈴鹿ロードの日
昨年は 30年振りにロードレーサーに乗り私もエントリーしましたが 今年は
サポート役に徹する事にしました




その鈴鹿ロードで走る友人の自転車 メカニックの
真似事で帯同する以上 試合前の整備くらいさせて
頂きましょうと 出発前日に彼の事業所へ出張整備






他の大会へ介護役で一緒に行く時に 軽くメンテは
させてもらうが 日常はまず自分で掃除もしない人

でも最近はチェーンに注油くらいは する様になった
みたい・・(笑)

まずは普段の汚れ落としの洗車をしオイルアップ
その行程はもう紹介しなくて良いですよね じゃ




befor after



洗車前も綺麗に見えるが 細かな部分には
結構砂などが付着 そんな所をウエスなんかで
こすると余計に奥に入ってしまいます やはり洗車は
有効的な手段ですね






掃除のし難いチェーンリングの裏側 この部分は
洗っている私も気持が良い 綺麗になったのを見て
思わず笑顔がこぼれるところ






ディレーラーは以前の雨中レース時に 私が
駆動部にグリスをこってりと塗っておいたのが 
まだ残っていましたが それも綺麗にお掃除

フリーはやや粘度の有るオイルで仕上げ





参加チームは 伊丹N.C.C 友人も 私も浮気もせずにここ一筋 長いお付き合いですよ
45年は越えたかも・・・ メカニックの立場では 自転車壊れないでね 監督の立場では
落車なんかして怪我はしないでよ 帰るまでがレース 無事に帰ってこれます様に と

参加させて頂きましたが 無事に帰宅しました 向うでお世話になった多くの方、
有り難うございました 鈴鹿ロードの様子はまた改めてご案内させて頂きます

 
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Campagnolo シャマル ウルトラ フリー分解

2011-08-26 20:30:46 | 自転車整備 フリーホイール
カンパニョーロの完組ホイール Shamal Ultra シャマルウルトラ
この間まで前輪の整備をしていました まだ未使用のホイールですが 
今回は これのフリーを分解しグリスアップします その作業手順を
ご案内しましょう






Campagnolo Shamal Ultra カンパニョーロ シャマル ウルトラ
WO の完組みホイールで 後輪は MEGA G3 と言う
スポークの組み方がして有ります




今回はこのボスフリーを分解し グリスアップをします






フリー側(右側)と ノンフリー側(左側)の形状です






では始めましょう 今回のフリーボディを外す作業は
全て右側からの作業になります 中空シャフトの中心は
5mm の六角でここにアーレンキーを使います

その外側のロックナットにはモンキーレンチを掛けます
勘の良い方や工具の使い方を良くご存知の方は ここで
気が付かれたかな

そうですねこのロックナットは逆ネジです






アーレンキーで相ちゃんし ロックナットを緩めます
ナットがアルミなので角を舐めない様に注意をしましょう

ナットが外れました






ロックナットの奥には 20mm 程のアルミのスリーブが
入っています これは引っ張れば抜けます






これでフリーボディを引っ張れば抜けるはずです
少し抵抗が有りましたが それ程苦労する事なく
抜く事が出来ました

フリーを分解する時は何時もこの瞬間は緊張します
何か おかしな物が飛び出してこないか?って(笑)




フリー内部のシャフトです 前輪と同じ材質かな?






フリーのラチェット部です 爪は 3本ですね






フリーの外側 シールドベアリングが見えています
ラチェット側 奥にもシールドベアリングが使われており
2個のベアリングでフリーボディは支えられています

グリスを取ってみましたが カンパの白いグリスより
まだサラサラ感が強いグリスですね






スプライン部は 30山 奥に見えている白いものは
ハブ本体回転部の防水シールで この奥にベアリングが
有ります




フリー部のシャフトですが フリー内部のシールド
ベアリングを受ける所は 太くなっている部分です






さて室内でフリー本体を観察し 分解しましょう
フリーボディでの駆動部はラチェットの爪が三つ
その動きを助けているスプリングが この溝の中に
入っています






そのスプリングを外します かなり細いバネで
あまり無理はしない方が良いですよ






フリーボディの穴に バネの片方の曲がった部分を入れ
そこからスプリングが 3ヶ所の爪を押さえながら 一周
しています

この方法は昔のボスフリーの頃から良く使われている
構造です






ラチェットの爪を取り外した フリー本体ですが
切削加工後の仕上げがあまり良くないですね 
バリを指先に感じます 敬愛するカンパニョーロ
どうしたんだ・・ トォーリオが居ないと駄目なの?




フリーボディと取り外したバネと爪






爪の外側と内側






この写真は何の意味が有るんだ?なんですが
 
良く観察しないと見落とす処です この爪には上下の
方向が有ります この爪には小さな突起が有りますが
その突起の出代が上下の写真で違います

上の突起の大きな方が フリーボディー側ですが
これは組み付ける時には 自然にそうなりますね
ここでわざわざ書く事も無かったな・・ はは





カンパニョーロ シャマルウルトラのフリーの構造でした 特に難しいフリーではなく
昔から良く使われているボスフリーですね ただ空転させるとかなり手応えが有ります
この後 出来るだけの事をしてみます では次回の清掃~組み付けをお楽しみに・・

フロントハブのメンテナンスはここから 【 カンパニョーロ シャマル フロントハブ分解整備 】

次の作業 【 カンパニョーロ シャマル フリーハブ分解整備 】

コメント (4)
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