蒸し暑いですね。
定期的な業務もないし、家に籠っているのもよくないので、
夕刻近くになって映画を見に行きました。
多くは外国映画ですね。
外国の人や風景などを見聞するのは映画が一番と思っています。わたしなど、海外の人と日常的に接する機会はありません。
私にとってテレビやインターネットでは不足です。鎖国状態といっていいでしょう。
その点をカバーしてくれるは映画館です。暗闇の中で日ごろは出来ない2時間の集中だからこその実りがあります。
では『ウイ・シェフ』です。
まずネットからあらすじです。
いつか自分のレストランを開くことを夢見るカティ(オドレイ・ラミー)は、一流レストランのスーシェフとして働いていた。ところが、シェフと大ゲンカして店を飛び出してしまい、ようやく見つけた職場は、移民の少年たちが暮らす自立支援施設だった。質より量で、まともな食材も器材もなく、カティは不満をぶつける。すると、施設長のロレンゾ(フランソワ・クリュゼ)は、少年たちを調理アシスタントにすることを提案する。フランス語がちょっと苦手な少年たちと、天涯孤独で人付き合いが苦手なカティは、料理を通じて絆を結んでいく。やがてその関係は少年たちの将来だけでなく、カティの世界も変えていくことに……。
フランス料理にも興味がないわけではありませんが、フランスの移民政策はどうなのだろうかと興味がありました。
フランス生まれでない人が大勢暮らしている国というイメージがありますね。
特にパリなど大都会はそんな気がします。
英国同様、旧宗主国でした北アフリカや東南アジアからの人も多いです。
この移民の少年たちが暮らす自立支援施設ということを正確に言えば、
少年たちというのはまだ移民できたわけではありません。
18歳までに就労できなければ国外退去されます。
複数の国を渡って来ているので本国送還とは限らないわけです。
当然フランス語が拙い人も多くいます。
移民の条件である就労がなかなか高いハードルということもわかります。
この少年たちは、同伴者なきこどもたちという立場(カテゴリー)になっています。
国外退去させられた少年の中には、年齢が疑われ骨年齢検査をされた結果、
18歳から22歳という判定となった人もいました。
そんなことまでするんだという驚きがありました。
それでもフランスの人は移民を希望する人をどうにか受け入れようとチャレンジしています。
少年たちの場合、政治的な亡命は少なく、国元の家族への送金のためという理由が多い感じでした。
貧富の格差が激しく政情は不安定、そして戦争という世界レベルの「困難」のため、人々が国を離れ移動する。
当然のことだと思います。
移民政策に関してほぼ鎖国状態の日本です。
首相が「移民が増えれば日本社会が変わる」というニュアンスの発言を国です。
世界的な「困難」に扉を閉ざし「特別な国」として生き残ろうとしているように思います。
チャレンジをしない国でいいのでしょうか。
そんな国や国民では未来に希望は持てないように思います。
この映画の主人公のシェフ自身、施設で育ち独学で料理を身に着け料理人になりました。
そして挫折。
なかなか仕事が見つからないという経験と施設の料理人になることを通して一人の人間として目覚め、少年たちの夢をサポートしようとします。
軽快なコメディタッチですが、希望を感じることができる結末でした。
映画から学べること、考えること多いですね。
ご覧いただきありがとうございました。
ウクライナに平和を!