岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『fake』 森達也監督

2016-06-18 16:38:20 | 映画・DVD 

岡山市にあるシネマ・クレールで本日(6月18日)からスタート。

明日の11時50分からの第1回上映は監督が舞台挨拶をするという。ぜひ出かけてください。

あの佐村河内守氏を自宅で撮影した映画です(以後敬称略)。

監督は、怒りより悲しみを取材していきたいと本人に説明している。

画面に出てくるのは、佐村河内守とその妻、そして森監督と猫。

監督は、夫婦を撮影したいと申し出た。

メディアを通じて社会からバッシングされ、事件以来、自宅を離れたのは4回のみ。

帽子にマスクで怪しいほど顔を隠さなくてはならない。

世間(メディア)は冷たいものだ。面白おかしく叩いて後はほっぽり出す。

バッシングされたものは社会の片隅で息を殺して生きていく。

その生活はどのようなものだろうか。想像したことがあるだろうか。

たまにメディアが訪問してくる。海外からも。

佐村河内夫妻は丁寧の応対する。

佐村河内は、自らの障害が誤解されていると説明を繰り返す。

新垣隆が言っているように「会話に不便を感じたことはなかった」という話は信じられない。

通常の会話は無理。妻が手話で補う必要がある。

監督はまずこの疑惑を探求していく。

しかし、これは恋愛映画といってもいい。

すごい映画だ。

結末は書いてはいけないという。

ドキュメンタリーは1~3人いればできる。

こんなことができるんだ。

NHKがドキュメントで放棄した部分を映像化したといっていい。

拍手喝さい。

 



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