人権21・調査と研究 2019年2月号より
短期大学に教員として採用された山口さんの教員・研究者としての日々が書かれています。
1.短期大学での教員生活および裁判に至るまでの経緯
非常に重要な記述だと思います。
大学側は教員として不適格だとして「教壇外し」をしていくわけですから、
教員としての職務を細かく読んでいく必要があります。
実は岩清水自身も、山口さんの授業・研究について詳しくは知りませんでした。
少し詳しくみていきましょう。
「1999年9月、幼稚園教諭免許および保育士資格が取得できる保育者養成課程の短期大学に、私は講師として勤め始めました。」
「勤務当初は『生物学』や『環境保全学』といった一般教育科目の講義を担当を担当しました。」
「次年度になると専門科目である『環境(保育内容)』という科目も担当することになっていました。」
事前にテキストを購入し、内容を把握するように準備を始めてみると、
「『環境(保育内容)』のテキストを拓いて愕然としました。私がイメージしていた『環境』の内容、地球環境や自然保護などとは全くことなる内容がテキストに展開されていました。」
保育者養成課程がどのようなものか、知識のない人がほとんどだと思います。一緒に学んでいきましょう。
「『環境』は保育内容または領域と呼ばれる五つのうちの一つです。ちなみに『環境』以外は『言葉』、『人間関係』、『表現』、『健康』です。」
『環境』以外は、すーと入ってきますね。『環境』ってなんだろう?
「幼い子どもたちの心身の成長支えるために、保育者を目指す学生が必ず学ばなければならない科目の一つがそれが私が担当することとなった『環境(保育内容)』だったのです。」
いわゆる必修科目ということですね。重要な授業です。
「『環境』の教育的ねらいとして、周囲のさまざまな環境に好奇心や探求心を持って関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養うこと」だそうです。
山口さんは、
「特に身近な自然を用いた保育活動は、多様な命との出会い、季節感や地域への愛着を育むといった周囲を理解する理解する力が身につくだけでなく、自己肯定や他者理解などの豊かな人間性を基礎づける重要なものと考え、授業担当当初から力を入れていました。」
「そして、演習活動の一つとして、短大キャンパスを幼児とともに春を楽しむ散策をするといった想定の下見を学生たちに行わせていた時のことです。」
学生たちの反応です。
「『花の名前がわからないから春が探せない』、『桜が散っているから春がない』などと訴えてくるのです。」
「また他では、『靴や手が汚れる。私インドアだから辛い』といった言葉も耳にしました。」
山口さんは危機感を覚えたそうです。
「保育者が自然の中で過ごすことが楽しい・心地よいと感じられなくて、どうして幼い子どもたちに自然の素晴らしさや楽しみ方が伝えられるだろうか。」
「さまざまな自然体験活動や環境教育の講座を受講し、学生たちが無理なく保育活動を自然に取り入れられるようになるための授業内容を研究し始めました。これが今の私の研究テーマである『幼児期の環境教育』を始めるきっかけとなったのです。」
教育者としての姿勢、研究者としての取り組みが理解できます。
次は、二、新たな研究活動です。
お読みいただき有難うございました。