2016年5月28日追記
インタビュー記事がネットで読めます。
副読本のような効果があります。
このインタビューも素晴らしい。
監督が撮影しながら被写体の方と会話をするのですがそれが自然でいいのです。
撮影者や製作者も含めて丸ごと映し出されていく。
ドキュメンタリーの新たな展開だと思います。
以下は5月27日に書いた文章です。
牡蠣工場のホームページです。
「かきこうば」です。「こうじょう」ではありません。
微妙な違いにみえるかもしれませんが重要な違いです。
牡蠣工場には様々な機械が必要です。
それは人間の補助機械であり「こうば」ということばがぴったりです。
撮影されたのは岡山県牛窓。「日本のエーゲ海」といわれるほど美しい海辺の街です。
特に斜光線が美しく、画家が好んで描いています。
この映画の中でも素晴らしい映像となっています。新日本紀行や高倉健の主演映画を思い出しました。
冒頭から白い野良猫が頻繁に登場します。低いアングルからの撮影は岩合さんも顔負けです。
この2点は映画の背景でありますが核心ともいえます。
映画の中心には宮城県南三陸町で牡蠣の養殖をしていた渡辺さん家族がいます。
娘さんが幼いため放射能汚染を避けて岡山への移住を決断したそうです。
宮城と岡山の牡蠣工場はずいぶん違うといいます。
共通するのは、牡蠣はなまもの。徹底して器具や工場をきれいに保ちます。
そして、スピーディに作業を進めます。
牡蠣を解体するのですから、牡蠣殻が大量にでます。その処理も手間暇がかかります。
渡辺さんは男手が足りません。中国人男性を雇います。
中国人の評価は人によってさまざまです。
映像を見る人にその判断が任されます。
岡山の海辺の小さな町にも世界への拡がりが感じられました。
お薦めです。