職場の建物の前の桜は、エゾヤマザクラもソメイヨシノもほぼ満開。一方で梅で名高い平岡公園ではまだ梅が咲ききっていないとか。
これでは花札にもならないのですがこれが北海道。梅と桜が一緒に咲くのです。
さて、ただいま「掛川奮闘記」から「北の心の開拓記」ブログへの移行推進運動中です。こちらへの移行をよろしくお願いします。
さて今日は、
■ああ、ノスタルジー の1本です。
【ああ、ノスタルジー】
知人に誘われてその友人と合計6人で飲む。
初めて会う方もいて、とにかく知らない人と飲むことはよいことだ、と思っている私にとっては嬉しい時間となった。
初めて会う人の中に、某新聞社の記者をしているという方がいて、新聞記事作成の苦労話などを聞かせてもらう。
「昔は記事は手で書いたものだし、書いてファックスで送ればそれでおしまいでした。校正や多少の文字数の調整などは送った先がしたものですから」
「なるほど」
「それが今ではパソコンでメールでしょう。何度出しても、書き直しの指示が追いかけてくるんですよ。昔よりは遙かに仕事がきつくなりましたね」
「OA化で仕事が楽になることはないですよね」
「そうです。それにワープロが出て、誤変換に困るんですよね」
「分かる誤変換もあるでしょう?」
「明らかに漢字の誤変換が分かるケースなら良いのですが、『こんしゅうにも』という日本語は『今週にも』か『今秋にも』なのかが分からなかったりしますよね。これは後ではチェックできないんですよ。でも全く意味が変わってしまいます」
「なるほどこれは気づきませんね」
「昔はそれはそれで、幸せでしたね」
すると、少し年上の一人が「私が職場に入ったときは、まだコピーなんかない時代でしたから、何人にも書類を配布するときは、ガリ版に鉄筆でしたよ」ときた。
「それはまた懐かしい。私の時はもうボールペン原紙が出ていましたね」
「書き間違ったらロウを塗って修正ですよ。原稿を作ったらそれをガリ切りしてくれる女性が専用でいましてね。でも彼女らは5時きっかりに帰っちゃうから、その後の書類は自分でやる羽目になりましたよ」
「随分古い話のように聞こえますねえ」
「これを刷るのがまた大変。半自動の輪転機に掛けると早いんだけど、失敗すると原紙もぐちゃぐちゃ。一枚一枚手で刷ると確実だけど、これがまた時間がかかるんです」
「どちらで刷るかが重たい判断ですね」
「そうなんです。失敗すれば4時間の睡眠が2時間になっちゃうんだから、もうこれは係長の判断すべきことがらでしたよ。『よし、こっちで行けーっ』てね。」
「ファックスなんかなかったですよね」
「ないない。だから遠くの急ぎの書類だけど、今すぐに欲しいというときは、電話口で読み上げてもらって、それを書き写すんですよ」
「すごい!人間ファックス!」これで一同爆笑。
それが必死に仕事をするということだった時代のノスタルジック・エピソードでありました。
* * * *
そう言えば、浦沢直樹さんの漫画「PLUTO(プルートウ)」が朝日新聞社主催で、第九回になるhttp://www.asahi.com/tezuka/
手塚治虫文化賞を受賞しましたね。
この「PLUTO(プルートウ)」という漫画は、手塚ファンなら必ず知っている鉄腕アトムシリーズの中でも人気の作品であった、「史上最大のロボット」のリメーク版である。
しかし構想や登場人物、全体のストーリーは「史上最大のロボット」をベースにしながらも、絵や新たなエピソードの挿入などは浦沢ワールドになっている。
漫画の中ではアトムも登場するのだが、オリジナルとはまた少し違った設定や小技で読者を魅了します。
原作のアトムを知らなくても楽しめて、知っていれば結末に予想が立ちつつもそこに至る過程を楽しませてくれる珠玉の作品になっています。
この年になってなお、手塚漫画に心を揺さぶられるとは、リアルタイムでアトムや鉄人28号とともに育った世代の幸せを感じますね。
これもまたノスタルジー。
これでは花札にもならないのですがこれが北海道。梅と桜が一緒に咲くのです。
さて、ただいま「掛川奮闘記」から「北の心の開拓記」ブログへの移行推進運動中です。こちらへの移行をよろしくお願いします。
さて今日は、
■ああ、ノスタルジー の1本です。
【ああ、ノスタルジー】
知人に誘われてその友人と合計6人で飲む。
初めて会う方もいて、とにかく知らない人と飲むことはよいことだ、と思っている私にとっては嬉しい時間となった。
初めて会う人の中に、某新聞社の記者をしているという方がいて、新聞記事作成の苦労話などを聞かせてもらう。
「昔は記事は手で書いたものだし、書いてファックスで送ればそれでおしまいでした。校正や多少の文字数の調整などは送った先がしたものですから」
「なるほど」
「それが今ではパソコンでメールでしょう。何度出しても、書き直しの指示が追いかけてくるんですよ。昔よりは遙かに仕事がきつくなりましたね」
「OA化で仕事が楽になることはないですよね」
「そうです。それにワープロが出て、誤変換に困るんですよね」
「分かる誤変換もあるでしょう?」
「明らかに漢字の誤変換が分かるケースなら良いのですが、『こんしゅうにも』という日本語は『今週にも』か『今秋にも』なのかが分からなかったりしますよね。これは後ではチェックできないんですよ。でも全く意味が変わってしまいます」
「なるほどこれは気づきませんね」
「昔はそれはそれで、幸せでしたね」
すると、少し年上の一人が「私が職場に入ったときは、まだコピーなんかない時代でしたから、何人にも書類を配布するときは、ガリ版に鉄筆でしたよ」ときた。
「それはまた懐かしい。私の時はもうボールペン原紙が出ていましたね」
「書き間違ったらロウを塗って修正ですよ。原稿を作ったらそれをガリ切りしてくれる女性が専用でいましてね。でも彼女らは5時きっかりに帰っちゃうから、その後の書類は自分でやる羽目になりましたよ」
「随分古い話のように聞こえますねえ」
「これを刷るのがまた大変。半自動の輪転機に掛けると早いんだけど、失敗すると原紙もぐちゃぐちゃ。一枚一枚手で刷ると確実だけど、これがまた時間がかかるんです」
「どちらで刷るかが重たい判断ですね」
「そうなんです。失敗すれば4時間の睡眠が2時間になっちゃうんだから、もうこれは係長の判断すべきことがらでしたよ。『よし、こっちで行けーっ』てね。」
「ファックスなんかなかったですよね」
「ないない。だから遠くの急ぎの書類だけど、今すぐに欲しいというときは、電話口で読み上げてもらって、それを書き写すんですよ」
「すごい!人間ファックス!」これで一同爆笑。
それが必死に仕事をするということだった時代のノスタルジック・エピソードでありました。
* * * *
そう言えば、浦沢直樹さんの漫画「PLUTO(プルートウ)」が朝日新聞社主催で、第九回になるhttp://www.asahi.com/tezuka/
手塚治虫文化賞を受賞しましたね。
この「PLUTO(プルートウ)」という漫画は、手塚ファンなら必ず知っている鉄腕アトムシリーズの中でも人気の作品であった、「史上最大のロボット」のリメーク版である。
しかし構想や登場人物、全体のストーリーは「史上最大のロボット」をベースにしながらも、絵や新たなエピソードの挿入などは浦沢ワールドになっている。
漫画の中ではアトムも登場するのだが、オリジナルとはまた少し違った設定や小技で読者を魅了します。
原作のアトムを知らなくても楽しめて、知っていれば結末に予想が立ちつつもそこに至る過程を楽しませてくれる珠玉の作品になっています。
この年になってなお、手塚漫画に心を揺さぶられるとは、リアルタイムでアトムや鉄人28号とともに育った世代の幸せを感じますね。
これもまたノスタルジー。