低気圧が北海道を通過中。今日も夜の札幌は雨です。
さて、ただいま「掛川奮闘記」から「北の心の開拓記」ブログへの移行推進運動中です。こちらへの移行をよろしくお願いします。
さて今日は、
■組織の活性化と人材育成とは
■オートリゾート~ドイツチーム の2本です。
【組織の活性化と人材育成とは】
ある若手の勉強会で、「組織の活性化と人材育成とは何か?」ということをひとしきり議論する。
ある者はOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が必要と言い、ある者は幹部の自覚が必要と言い、ある者は人と人との連携が必要だという。
組織の活性化ややる気のある人材を確保、または職員にやる気になってもらうことの難しさは、今でもまだ多くの組織管理のためのハウ・ツー本が手を変え品を変えながら登場することをみても、永遠の課題だと分かる。
いろいろな議論はあるけれど、私は組織活性化と人材育成を三つのキーワードで整理したい。
三つのキーワードとは「個人の意志・やる気」、「個人の能力」、「人と人とのネットワーク・組織力」である。
人材育成のための研修というのは我が組織でもそれなりに数多く行われているが、上記の三つのキーワードで表される要素のどれを強化しようとしているのかについて、案外明確にしてはいない。
自己啓発的セミナー的な研修であれば、個人の意志・やる気ということになるだろうが、これには「ほめる」「叱る」「にんじんをぶら下げる」「成功体験を積み重ねさせる」などといったやり方がよく示されて、それぞれケース・バイ・ケースで有効な時があるだろう。
しかし誰にも効果的な万能の方策があるわけではないので、つねにこれらの方法のどれをどのタイミングでどの程度強く行うか、ということは教科書には書いておらず、常に相手の様子をみながら面倒をみるしかない、というのが私の結論である。
往々にして「自分はこうやってうまくいった」という成功体験を誰しも持っている者だが、それは常に特殊解であって、誰にでも適用可能な一般解ではない、という認識は必要だろう。
敢えて私が、人にやる気を出してもらう良策は?と訊かれたら、「自分のこれまで生きてきた中で、何に出会ったことで自分が変わった体験を持っているか?」ということを思い出すことをおすすめする。
今も続く趣味を最初に始めたときのきっかけはなにか?
今の自分は誰に出会ってここに至っているのか?
自分の存在や活動が誰かを変えた、という経験があるか?
自分の中のそんな歴史を思い出してみて、若い頃の新鮮な感動を呼び起こしてみるのが効果的ではないだろうか。
* * * *
また多くの研修は実は、二番目の「個人の能力」を高めようとして行われているケースが多い。職場での制度や社会状況の講義などでは職場を運営して行く上での職業能力の向上が主眼だろう。
しかし上記の「やる気・意志」は、雷に打たれたパウロのように劇的に変化しうるのに対して、能力のほうは日々の積み重ねや心に焼き付ける時間の経過なくしてはかなわないものである。
だからこそ能力向上は、日頃から地道に行っておかないといざというときに役には立たず常の努力が求められるのである。
* * * *
そうして、一般的に研修の対象が個人に主眼をおいているのに対して、実は忘れがちなのが、組織とはそういう個人が集まって営まれているという現実である。
組織の職員どうしが友人、知人としてネットワークになっていることによって、仕事は組織的有機的に保管しながら効率的に行われるのだ。
1+1>2なのである。
アメリカミシガン大学のウェイン・べーカーという人の本に「ソーシャル・キャピタル」という本があるが、この本の趣旨は「人と組織の間にある『見えざる資産』を活用する」とある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478373752/250-5976136-7257814
要は、「人と人のつきあいを大事すると営業がうまくいきますよ」ということを社会学的に述べたものである。
「なんだ、そんなことか」なのだがその「そんなこと」の本質が実は案外分かっていないものなのだ。
この本の面白い視点は、アメリカにおける成功神話は「個人ががんばること」というものであるのに対して、個人同士がつながることで組織はより多くの効用を得る、と断じているところである。
多くの研修で、昼間は講義を聞く時間に当てながら夜は懇親会と称して酒を飲んで互いが仲良くなるということを奨励していることだろう。
実は研修自体はこのことを重要視していながら、それらは夜の自主活動に追いやっているというのが実態なのだが、研修に参加している参加者に主催者側がそのことをしっかりとアナウンスしているか、というとそうではない例の方が多いだろう。
ある上司が「私も研修担当者に、『研修参加者は全員泊まらせたら』と言ったんだけど、『研修終了後に帰宅できる範囲の者は返すことになっている』の一点張りだったんだよ」と言っていたが、惜しいかな、研修の効果がさらに上昇する機会を逃していると言えるだろう。
私は最近特に、三番目のネットワークの強力な構築こそが今の職場も含めた社会の活性化に繋がるのだろうと思うようになっている。
集めた名刺の数にこだわるのも、そのあたりに思いが強いからだろう。
大体知らない人ばかりの会合に参加していて、一人でぽつんと料理を食べているのはもったいないではないか。
そんなときは知らない人に話しかけて、共通の話題を探り、互いの情報を交換し、互いのネットワークを融合させるように行動するのが大人なのではないか?
次第に社会的に高い地位につかせていただくに従ってありがたい事は、【会える相手の地位も上がって行くこと】である。
だから高い地位にあるということは一つの能力なのであって、その能力を存分に組織のために使わないと言うことは組織や部下にとっても損失なのだ、というメンタリティが大事である。
自分の時間は有限だが、その限りある時間の中で心を尽くしてネットワークを広げ、影響力を高めるよう努めることがリーダーには求められる。
自戒を込めて、明日もまた名刺集めに奔走するのだ~(^-^;)
【オートリゾート~ドイツチーム】
オートリゾート・ネットワーク協会の総会と懇親会が開かれ、道内にオートキャンプ場を整備し支援している懐かしいメンバーに会うことができた。
現在道内に、オートリゾート・ネットワークに加盟しているオートキャンプ場の数は46カ所になった。またそれらの利用者数は平成13年度の34万人を最高にして、平成14,15年度とやや落ち込んだものの、平成16年度には32万5千人とまたいくらか増加しつつあるという。
道内オートキャンプ場の話題としては、深川と網走のキャンプ場で今年からオートキャンプ場のインターネットによるネット予約を始めたことである。
まだまだ発展途上かも知れないが、経営や予約の合理化・効率化が良好な経営には欠かせないので、面白い取り組みだと言えるだろう。
今年はどこかに行けるかなあ。
* * * *
5年前にドイツへ街道観光視察へ言ったチームが久しぶりに集まって一杯飲んで、いろいろと情報を交換して互いを懐かしむ。
「ドイツへ行って一週間くらいいると、あの国の自然が本当に貧相だというのが分かりますよ」とKさん。
「へえ、なぜですか?」
「ドイツの農地と農地の間に森林があったりするんですけれど、地域の人たちはそこに鹿が何頭いて、狐が何頭いるかまで全部知ってるんですよ。鹿なんか名前まで付いちゃったりしている。結局人間が把握できる程度の多様さ何ですよ」
「なるほど」
「日本で、北海道で、森や林の中にいて『ああ、本当に多様な自然に囲まれているなあ』というのが最近ようやっと分かってくるようになりました。時間がかかるんですねえ、そういうことが分かるのには」
普段、当たり前にある自然への感謝を再び感じたのであった。
日本の自然には本当に神様を感じますよ。
さて、ただいま「掛川奮闘記」から「北の心の開拓記」ブログへの移行推進運動中です。こちらへの移行をよろしくお願いします。
さて今日は、
■組織の活性化と人材育成とは
■オートリゾート~ドイツチーム の2本です。
【組織の活性化と人材育成とは】
ある若手の勉強会で、「組織の活性化と人材育成とは何か?」ということをひとしきり議論する。
ある者はOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が必要と言い、ある者は幹部の自覚が必要と言い、ある者は人と人との連携が必要だという。
組織の活性化ややる気のある人材を確保、または職員にやる気になってもらうことの難しさは、今でもまだ多くの組織管理のためのハウ・ツー本が手を変え品を変えながら登場することをみても、永遠の課題だと分かる。
いろいろな議論はあるけれど、私は組織活性化と人材育成を三つのキーワードで整理したい。
三つのキーワードとは「個人の意志・やる気」、「個人の能力」、「人と人とのネットワーク・組織力」である。
人材育成のための研修というのは我が組織でもそれなりに数多く行われているが、上記の三つのキーワードで表される要素のどれを強化しようとしているのかについて、案外明確にしてはいない。
自己啓発的セミナー的な研修であれば、個人の意志・やる気ということになるだろうが、これには「ほめる」「叱る」「にんじんをぶら下げる」「成功体験を積み重ねさせる」などといったやり方がよく示されて、それぞれケース・バイ・ケースで有効な時があるだろう。
しかし誰にも効果的な万能の方策があるわけではないので、つねにこれらの方法のどれをどのタイミングでどの程度強く行うか、ということは教科書には書いておらず、常に相手の様子をみながら面倒をみるしかない、というのが私の結論である。
往々にして「自分はこうやってうまくいった」という成功体験を誰しも持っている者だが、それは常に特殊解であって、誰にでも適用可能な一般解ではない、という認識は必要だろう。
敢えて私が、人にやる気を出してもらう良策は?と訊かれたら、「自分のこれまで生きてきた中で、何に出会ったことで自分が変わった体験を持っているか?」ということを思い出すことをおすすめする。
今も続く趣味を最初に始めたときのきっかけはなにか?
今の自分は誰に出会ってここに至っているのか?
自分の存在や活動が誰かを変えた、という経験があるか?
自分の中のそんな歴史を思い出してみて、若い頃の新鮮な感動を呼び起こしてみるのが効果的ではないだろうか。
* * * *
また多くの研修は実は、二番目の「個人の能力」を高めようとして行われているケースが多い。職場での制度や社会状況の講義などでは職場を運営して行く上での職業能力の向上が主眼だろう。
しかし上記の「やる気・意志」は、雷に打たれたパウロのように劇的に変化しうるのに対して、能力のほうは日々の積み重ねや心に焼き付ける時間の経過なくしてはかなわないものである。
だからこそ能力向上は、日頃から地道に行っておかないといざというときに役には立たず常の努力が求められるのである。
* * * *
そうして、一般的に研修の対象が個人に主眼をおいているのに対して、実は忘れがちなのが、組織とはそういう個人が集まって営まれているという現実である。
組織の職員どうしが友人、知人としてネットワークになっていることによって、仕事は組織的有機的に保管しながら効率的に行われるのだ。
1+1>2なのである。
アメリカミシガン大学のウェイン・べーカーという人の本に「ソーシャル・キャピタル」という本があるが、この本の趣旨は「人と組織の間にある『見えざる資産』を活用する」とある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478373752/250-5976136-7257814
要は、「人と人のつきあいを大事すると営業がうまくいきますよ」ということを社会学的に述べたものである。
「なんだ、そんなことか」なのだがその「そんなこと」の本質が実は案外分かっていないものなのだ。
この本の面白い視点は、アメリカにおける成功神話は「個人ががんばること」というものであるのに対して、個人同士がつながることで組織はより多くの効用を得る、と断じているところである。
多くの研修で、昼間は講義を聞く時間に当てながら夜は懇親会と称して酒を飲んで互いが仲良くなるということを奨励していることだろう。
実は研修自体はこのことを重要視していながら、それらは夜の自主活動に追いやっているというのが実態なのだが、研修に参加している参加者に主催者側がそのことをしっかりとアナウンスしているか、というとそうではない例の方が多いだろう。
ある上司が「私も研修担当者に、『研修参加者は全員泊まらせたら』と言ったんだけど、『研修終了後に帰宅できる範囲の者は返すことになっている』の一点張りだったんだよ」と言っていたが、惜しいかな、研修の効果がさらに上昇する機会を逃していると言えるだろう。
私は最近特に、三番目のネットワークの強力な構築こそが今の職場も含めた社会の活性化に繋がるのだろうと思うようになっている。
集めた名刺の数にこだわるのも、そのあたりに思いが強いからだろう。
大体知らない人ばかりの会合に参加していて、一人でぽつんと料理を食べているのはもったいないではないか。
そんなときは知らない人に話しかけて、共通の話題を探り、互いの情報を交換し、互いのネットワークを融合させるように行動するのが大人なのではないか?
次第に社会的に高い地位につかせていただくに従ってありがたい事は、【会える相手の地位も上がって行くこと】である。
だから高い地位にあるということは一つの能力なのであって、その能力を存分に組織のために使わないと言うことは組織や部下にとっても損失なのだ、というメンタリティが大事である。
自分の時間は有限だが、その限りある時間の中で心を尽くしてネットワークを広げ、影響力を高めるよう努めることがリーダーには求められる。
自戒を込めて、明日もまた名刺集めに奔走するのだ~(^-^;)
【オートリゾート~ドイツチーム】
オートリゾート・ネットワーク協会の総会と懇親会が開かれ、道内にオートキャンプ場を整備し支援している懐かしいメンバーに会うことができた。
現在道内に、オートリゾート・ネットワークに加盟しているオートキャンプ場の数は46カ所になった。またそれらの利用者数は平成13年度の34万人を最高にして、平成14,15年度とやや落ち込んだものの、平成16年度には32万5千人とまたいくらか増加しつつあるという。
道内オートキャンプ場の話題としては、深川と網走のキャンプ場で今年からオートキャンプ場のインターネットによるネット予約を始めたことである。
まだまだ発展途上かも知れないが、経営や予約の合理化・効率化が良好な経営には欠かせないので、面白い取り組みだと言えるだろう。
今年はどこかに行けるかなあ。
* * * *
5年前にドイツへ街道観光視察へ言ったチームが久しぶりに集まって一杯飲んで、いろいろと情報を交換して互いを懐かしむ。
「ドイツへ行って一週間くらいいると、あの国の自然が本当に貧相だというのが分かりますよ」とKさん。
「へえ、なぜですか?」
「ドイツの農地と農地の間に森林があったりするんですけれど、地域の人たちはそこに鹿が何頭いて、狐が何頭いるかまで全部知ってるんですよ。鹿なんか名前まで付いちゃったりしている。結局人間が把握できる程度の多様さ何ですよ」
「なるほど」
「日本で、北海道で、森や林の中にいて『ああ、本当に多様な自然に囲まれているなあ』というのが最近ようやっと分かってくるようになりました。時間がかかるんですねえ、そういうことが分かるのには」
普段、当たり前にある自然への感謝を再び感じたのであった。
日本の自然には本当に神様を感じますよ。
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