北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

何に腹が立ちますか?

2010-03-07 23:57:45 | Weblog
 最近は腹立たしい事件が多い(怒)!とお怒りの皆様、怒るのはほどほどにした方がよさそう。なんせ中国四千年の歴史がそう教えているそうで…。

---------- 【ここから引用】 ----------
【レコードチャイナ】<体のフシギ>短気な人ははげやすい?!漢方では「怒り」は万病の元ー中国紙
 http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=40278

 2010年3月5日、家庭健康報は記事「漢方医が指摘、短気な人ははげやすい」を掲載した。

 漢方では、「怒り」が病気の原因になると考えている。その一つの表れが薄毛。怒ると、体内の「気」が上昇し頭部に集まり熱を発する。その副作用として髪の毛がなくなってしまう。さらにしみができやすい、脳細胞が老化しやすいといった問題もある。

 さらに「怒り」は他の病気をも引き起こすという。激しい怒りは体内の出血を招き血瘤を作り、不眠症を引き起こす。さらに長期的に怒りやストレスをため続けると、甚だしくはがんにかかる可能性まであるのだとか。北京のあるがん患者のクラブ゛は、「怒ること、焦ること、疲れること」こそががんの原因だと考え、治療に取り組んでいる。(翻訳・編集/KT)

---------- 【引用ここまで】 ----------

 「○○をすると体に毒ですよ」というのは、親切で言っているようで実はその後に、「それを抑制して直すのがこれです」などと怪しげなものを売りつけてきたりするのでご用心。

 ガンの原因が怒りだ、まで言われたらちょっと(いやかなり)眉唾な感じですね。

 それにしても政権が変わる前も変わっても、政治が腹立たしいのは国民をハゲさせようとしている黒い陰謀ではないのか。政府関係者はインサイダーとして増毛・発毛企業の株を買っているという噂が…、ないか、そんなのは。





    ※    ※    ※    ※

 それにしても国民は、政府に一体何を求めているのか、ということが私には最近よく分からなくなりました。何を求めているのかよく分からないけれど、【なんとなく】頼りないので支持率が下がり、不支持率が上がることをテレビの中のドラマを眺めるように楽しんでいるだけではないのかとちょっと暗くなります。 

 今回東京へ来て一番勉強になったのは、地方自治体のヒアリングを重ねる中で本を読んだり深く考えるようになった社会保障の分野でした。

 雇用減少と格差の増大、医療崩壊、介護難民、教育力低下、ホームレス、生活保護の増加など、今の日本は、経済のグローバル化に伴う社会の変化に対して税制や保障制度などの備えが遅れてしまったというこの事が改めてよく分かりました。しかもこれは大変に複雑で、相当な勉強を重ねないと理解できない問題なのだということも。
 

 今通過しようとしている新年度予算では、子供手当や農業所得保証などの新たな再配分という歳出に着手する一方で、税収減に伴う根本的な歳入欠陥は是正されませんでした。
 そうした政府予算のアンバランスは、そもそも国民の租税負担率がOECDなど他の先進諸国と比べても著しく低いことが原因です。国民がもっと社会のためにお金を出さなくても良いような税制でやってきたのは、そもそも自民党政権時代の罪です。

 しかしその自民党政権の末期の福田政権~麻生政権では実は国民の富の再配分のためには消費税を目的税化してでももっともらえなければ、医療、介護・年金、教育などの社会支出ができない、ということを心底理解し、財政再建を実行に移す方向に舵を切ろうとしていたのです。

 新政権も財政再建をやろうとすると、よく「ムダを削減するのが先だ」と言われてしまいますが、ムダを定義し、それを実行したとしても既に使われているお金を削って新たなところに回すだけ。どこまでやればムダが削減されたのかの定義がなければいつまでも「まだあるはずだ」と言われるだけの無間地獄に陥るだけなのです。

 そして今の日本に不足している社会支出の規模は、他のOECD諸国並みとすれば年間に約7兆円から10兆円と言われています。年間にフローで7兆円足りないんですよ!

 これは消費税で言えば約3%に相当する額ですが、つまり最低でもこれだけの財政規模を国民が負担しないから国家財政が赤字になる道理。

 財政を健全化せよ!と叫んでいる人たちは「もっと俺から税金を取れ」という回答しか政府にはないことを理解しているのでしょうか。

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 増税というのは一見低所得者には厳しいことのように思われますが、医療や福祉や教育など国内消費のサービスに対して国内でお金を集めて環流させることができれば、そこに需要と仕事が生まれて、雇用やGDPの改善には繋がるはずですし、結果としては社会保障が充実するメリットがあるのです。

 現政権が公共事業(という形での地方への富の再配分)を嫌うとすれば、別な形で政府の最大の役割かつ仕事である『富の再配分』をしなくてはならないでしょう。

 子供手当も農業所得保証もその文脈で読めるとすれば私はまだ理解ができます。しかしやはり歳出を拡大するのであれば同時に歳入を確保しなくてはなりません。政権が人気を確保しているためにはこのタイミングという政治的力学が一番難しいところであるのも事実です。

 もうどちらの政権でも良いから、奇をてらったり芸能界的とは違った人気と力ある政権が必要とされるところです。

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 今日のNHKの朝9時からの日曜討論では自民党の与謝野さんが登場して「消費税のような重たいテーマは政権だけでは無理だからみんなで議論するテーブルを作ろう」というような提案をしていて、おや、と思いました。

 繰り返しますが、低所得者への取り分を増やすためには一見増税のようでも、高額所得者から低所得の人たちへの富の再配分機能を強化しなくてはならず、政権がどうあろうと、早晩そうした方向へ舵を切らなくてはならないし、これはこれからの我が国の運命なのだと思います。

 問題は、政治家がそのことに気がついたとして、そうした勇気ある提案をした人たちを平気で落選させてしまう、そんな程度の国民かどうかということのように思われます。

 オリンピックのメダル数やスパコンの順位などよりも、そうした自分たちの社会の行く末に対してしっかりと自覚と責任を果たせることが優れた国の民だと私は思います。

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 さて、ハゲ無いためには腹を立ててはいけないとは言え、腹を立てるべき時には少しは怒ってもよいはず。何に怒るべきかが分かっていることが大事ですが。 
コメント
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