私は本を読む際に、「これがポイントだ!」と思うところにどんどん線を書き入れて、ページの端を折るという読み方をします。
ページの折り方の量で、そのページにどれくらい強く印象を持ったことが書かれているかを示すので、後で本を開いたときにもどこにポイントが書かれているかがすぐに分かるというわけです。
最近これを続けている中で気づいたことがありました。それは「ここがポイントだ」と思って線を引いている箇所は二種類に分けられるということです。
一つは興味深いエピソードになっている部分。歴史物語や科学読み物などでは覚えておくと宴会の席などで「へえ」と言ってもらえるので覚えておいて損はありません。
そしてもう一つは、本の中で著者が言いたい主張や主題に関すること。この本を読んで自分が成長したと思えるのは、このポイントを知ったからだと感動するポイントがあるので、それがもう一つの種類というわけ。
今まではエピソードも主題も同じように赤い色で線を引いていたのを、上記のことに気がついてからは主題を赤で、エピソードを青い線で引くようにしました。
こうしておくと、後から参照するときにさらに自分でどういう感情で線を引いたかがさらに分かりやすくなることに気がつきました。
◆
プレゼンテーションや講演をするときにも、話す内容にはエピソードと主題の部分があるのではないかと思います。
話をするときに、一見今日のテーマと何の関係もないようなそれでいて興味深い歴史物語やエピソードを話し始めます。聞いている人は「何?なんなの?」と思うはず。
そこから今日の主題の関連性について説明に繋げると、そこでようやく聞いている人たちは「ああ、そういうことなんだ-」と得心がいって腹にストンと落ちて、印象的に心に残るというわけです。
エピソードと主題の上手なミックスで、プレゼンもうまくいきますし、書く文章もこなれてくることだろうと思います。ぜひお試しあれ。