北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

緊張を練習で克服する

2015-02-09 23:38:12 | Weblog

 

 中学生だった頃の冬に、ちょっとふざけた遊びをしたことがありました。

 当時通っていたのは旭川の市立明星中学校。6時間目が終わると当番で教室の掃除をしたものです。ふざけた遊びとは、長さ7~80センチの掃除用箒の柄を持って、空中に投げ上げて一回転させてまた柄をつかむという単純なもの。ちょっと練習すれば誰だってできるようになります。

 ところが中学生のそのとき遊びは、その一回転を、二階の窓から手を外に出して、二階の空中で行うというもの。部屋の中だったら簡単にできることが、二階の窓の外だととっても緊張するのです。

 もちろん失敗して箒を落としたら、一階へ降りて玄関から外に出て校舎をぐるっと回って教室下の雪山を漕いで取りに行かなくてはなりません。

 部屋の中と同じくすれば何ということはない動作が、(失敗したら大変だ)と思うだけで平常心を保てずドキドキしたことを今でもはっきりと覚えています。また案の定、何度か落として外へ取りに走った覚えがあります。

 もしもマンションの高層階に住んでおられるのならお勧めしませんが、もし家に二階があって外に手を出せる窓があるなら是非一度やってみてください。成功したとしてもとても平常心ではいられないような極度の緊張が襲うことでしょう。

 これって平常心を保つための訓練として使えるなあ、と思ったのもつかの間、すぐに先生にバレて叱られ、「二度としないように」と厳命される羽目になりました。

 まあ子供のいたずらですが、子供心に冷静さを保つことの難しさを知った遊びでした。


        ◆ 

  

 大人になった我々には、「緊張をいかに取り除くか」というのは、かなり重要なテーマです。。

 大勢の前で話をしたり、皆に見られている中でパフォーマンスを行うというのはとても緊張するもの。

 ネットや本屋さんでは、「緊張しない方法」についていくつもの記事や本を探すことが出来ます。
 
 どれも本当の要素を多分に含んでいますが、私が人前で話をするときに考えていることは、「技術の問題」と「心の問題」の二つに分けられるように思います。

 「技術の問題」でいうと、やはり練習をすることしかありません。最近某飲料製品のCMで、アイススケートのオリンピック金メダリストの羽生結弦さんが、「出来なかったら出来るまでやる。 出来るようなったら完璧に出来るまでやる。 完璧に出来るようになったら何度でも完璧に出来るまでやる」というセリフを述べていますが、一流アスリートの技術とはそういうことなのでしょう。

 「心の問題」で言うと、それだけ練習をしているのだから大丈夫だという安心感を持つことと、やはり場数を踏むこと、そして「所詮たいして注目されてなどいない」「だから失敗して非難されても自分のせい」と楽観することです。

 「過去と他人は変えられない、変えられるのは自分と未来」なのですから、他人がどう思おうとそれを変えることはできません。そういう達観があればむやみに不安になることはありません。


 でも緊張するシーンを敢えて作って、ドキドキするストレスを感じる瞬間ってたまにあった方が心が鍛えられるように思います。たまになにかの試験を受けたりするのも心の成長には効果がありますね。

 これもまた生涯学習でしょうか。

コメント
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