今日は稚内開発建設部と北海道コカコーラボトリング(株)さんと地元自治体さんとの三者協定を二カ所で締結しました。
二カ所の地元とは豊富町と猿払村。この町と村にはどちらにも国道上に開発局が整備したスノーシェルターがあり、ここに設置するコカ社さんの自販機でのサービス提供を受けようという協定です。
【豊富町さんと】
【猿払村さんと】
コカ社さんの自販機には上の方に文字情報を流す機能があり、ここで道路情報や地域の情報を流す機能がついています。おまけにこの自販機は、インターネットに繋がっていて、指示ひとつで中身を無料で取り出すことができるのです。
今回の協定では、大規模災害を判断してドリンクを無料で取り出せる機能を自治体に渡すということも定められています。
無料で取り出せる機能は、大規模災害の時などに避難してくる人たちへのサービスとして飲み物を提供することができるという意味で、企業の社会貢献なのです。
豊富町と猿払村でそれぞれ町長と村長を交えて協定締結式を行いましたが、これからは国道の道路走行環境の安全と安心が向上することが期待されます。
現地では実際にコカ社さんの担当者が、パソコンを持ち込んで目の前で無料でドリンクを取り出せるようにするというデモンストレーションも行ってくれました。
文字表示板に「ただいま無料提供中」という文字が出て、スイッチのランプが全て緑色になり、お金を入れなくてもボタンを押せばどのドリンクも出てくる様子が目の前で見られました。すごい仕掛けですねえ。
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ところで、自販機を見ていると、値段のところに160円、150円、130円といった値段が表示されている中に、「100円」というちょっと安めの値段を付けたドリンクがありました。
てっきりキャンペーンをしている商品なのだろうと思って、「安くしてまずは飲んでもらおうという戦略ですか?」と尋ねたところ、実に意外な答えが返ってきました。
それは、「実は消費税値上げ対策なんです」というもの。
「消費税が5%から8%に上がった時に、ドリンクも値上げさせていただいたのですが、値上げの単位は10円としかしようがなくて、それだと消費税の値上げ分以上にお代をいただいてしまうことになるんです。そのため、一部の商品を逆に値下げして、自販機全体の売り上げで丁度値上げした消費税分になるように調整ををしているんです」
「値下げは、この100円のドリンクということですか?」
「はい、普通は180ccの缶コーヒーですが、170ccに量を少し減らして100円に値下げしています。ボトルのお茶などでは、それまで500ccだったのを525ccに量を増やしたボトルを作るなどして、値上げ分の調整もしたりしています」
「新しい缶やボトルまで作ってしまうんですか!」
「ええ、ボトル一つ作るのでも金型を新しくしないといけないわけで、その経費を回収するのも結構大変なんです。おまけに全体で帳尻を合わせようとしても、お客様は安めの商品を買う方が多かったりして、なかなか都合良くはいかないものですね(笑)」
なるほど、消費税がこんなところにも影響をしていましたか。いろいろな苦労があるものです。
皆さんも宗谷管内でシェルターの自販機を使うときにはちょっと注目してみてください。