今日から、舗装関係の三協会が三班に分かれて全道の開発建設部、道庁建設管理部を訪問して、業界としての要望をしてきます。
三班はそれぞれ、道東班、道北班、道南班ということになりますが、今回の私は道南班。
小樽を皮切りに、今日は函館で宿泊、明日は室蘭経由で札幌へ戻る一泊二日の地方巡りです。
要望の中身は、来年度予算の確保のほか、高速道路整備、道路の維持管理の実施、社会資本の老朽化対策、国土強靭化の推進などですが、今年のトピックは、「担い手確保と働き方改革及び、道路建設企業の経営の安定化」を盛り込んだことでした。
労働基準法が改正されて、建設業でも残業時間規制などが盛り込まれそうな昨今、法に触れるからという消極的な理由ではなく、週休の確保や賃金水準の向上などは自らが積極的に取り組まなければ、建設産業は若い人たちに選ばれて就職してもらえる産業にはなりません。
それは、早く取り組まなければ人手不足で倒産する企業が増えてくるだろう、という恐ろしい予想に結びつきます。
しかしながら週休確保や賃金向上などの手当ては、企業だけの努力の範囲を超えているので、発注者側の制度的な対応が求められます。
簡単に答えの出る話ではありませんが、こうした声を発信して意見交換をすることから物事が進むことを期待しています。
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今日の意見交換では、一緒に立ち会ってくれたメンバーの一人から、とても良い話が紹介されました。
それは、その方が所属する会社の若手の現場代理人のお話でしたが、その現場代理人は過去の上司たちからは「どうも反応が鈍い」とか「なかなか一人前になってくれない」というボヤキや不満が出るような、イマイチという評価の方だったよう。
ところがその方が、最近転勤した先で一皮むけて、最近は仕事が任せられるような立派な態度や振る舞いになり、自信がついたように見えるとのことでした。
「何が彼を変えたのか、という理由が面白かったのです。それは彼が現場監督さんに褒められたことで、自信がついてそれで格段にやる気になったというのです」
「面白いですね」
「我々受注企業から見たら、発注者の現場監督はとても怖い存在です。少しくらい無理を言われても逆らうことなどできないし、要請に応えるように頑張らなきゃ、と思う存在です。しかしだからこそ、その厳しくて怖い人から褒められれば、自信がついたりモチベーションが湧く存在でもあるのです。そういう自覚をぜひ持っていただいて、我々のような受注企業や若手を育てていただきたいと思います」
「僕は褒められて伸びる人なんです」なんて簡単に言うことがありますが、本当にそんなことがあるのです。
人は一瞬にして変われます。人の力を信じて声をかけ続けましょう。