今日は、開発局職員への研修講師として「新任係長級研修」を行いました。
研修の視点は、「開発局職員として地方自治体について考えて、職員としてあるべきふるまいについて考える」というもので、地方自治体へ助役・副市長として二度の出向をしている立場から伝えようというものです。
開発局の職員は道内出転勤して回ることが多いのですが、その割には行く先々でただ与えられた仕事さえしていればお給料はいただけるので、赴任地やその周辺に特に関心や関わりを持たなくてもあまり影響はないものです。
せっかく公費でいろいろな土地に行かせてもらっているのに、「その間は我慢だ。2~3年我慢すればまた戻れる」というような気持で過ごすのは不幸ですし、もったいない。
せっかくその土地に2年でも3年でもいるのなら、そこでの暮らしを充実させて、地域の人たちや自治体の職員とも良い関係になってほしい。
そういう姿こそ、国の職員に求められているのではないか、という問題意識を考える研修というわけです。
この研修は私が現役の職員だった6年前から続いていて、今年も研修講師を依頼されたのでした。
これまでは1時間半の講義で行う形だったのですが、今回の係長級研修では時間配分の結果、「2時間15分の時間割でおねがいできますか」という依頼になりました。
そうなるとひたすら話を聞き続ける座学ではもたないと考えて、講義の中で簡単なグループワークをしてもらうことにしました。
1時間ほどの地方自治体に関する講義をしたうえで、以下のテーマのうち一つを選んで、グループごとに考えを発表してもらおうという形です。
①赴任先で自治体の人たちに愛される人材になるためには
どのようなコミュニケーション能力が求められるだろうか。
②あなたが赴任先の市町村や地域の人たちから、「あなたが
来てくれて良かった」と言われるためにはどのような行動が
必要でしょうか。
③上司や周りの同僚などとの組織の中や、仕事先の自治体職員
などから信頼されるためにはどのような行動をとると良いか。
40分ほどグループ討議をしてもらって発表をしてもらいましたが、どの班もそれなりの答えが返ってきて立派なものでした。
その発表を聞いたうえで、最後に私なりの考え方をお話して全体を締めましたが、最終的に強調したポイントは「あるべき姿に気が付いたなら、実践してください」というもの。
ちなみに私が考える、「地域で求められる5つの人材像」としてはこんな風に考えました。
しばしば座学で話を聞いても、「はいはい、わかりました」とばかりに研修が終われば内容はすぐに忘れられてしまうものですが、グループワークで実際に考えて発表をするという研修で少しは実践してくれる方が増えてくれることを期待したいものです。
転勤先って思い切り楽しむことが一番なのです。