北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

従業員を守ることが大事な時代

2020-05-25 23:02:03 | フライフィッシング

 

 某取引先へ業務の打ち合わせに行きました。

 この会社のビルでは、昨年までは「こんにちは~」と挨拶すれば上階にあるオフィスの中まで入れたのが、この4月から「セキュリティ上の理由」としてIDカードによるセキュリティゲートが作られました。

 それでもゲートが設置されてすぐの頃は、ノンアポでもゲート前の受付嬢に「〇〇へ伺いたい」と告げれば、訪問先に電話をして入場が許可されていました。

 ところが今日その会社を訪問してみると、訪問先を聞いた受付嬢は相手に電話をしてくれた後で、「ただいま△△が参りますので、フロアでお待ちください」とゲートから先に入れてもくれなくなっていました。

 確かに一階入り口ちかくのスペースには以前よりも多くのイスとテーブルが用意されています。

 やがて訪問先の担当者がエレベーターから出てきて開口一番、「ごめんなさいね~、訪問の相手もこんな場所になっちゃって」とすまなそうな顔。

「春にセキュリティが厳しくなったと思っていたら、もっと厳しくなってますね。コロナ対策なんでしょうね」
「ごめんごめん、そうなんですよ。一人一人がかからないように、ということは大切なんですが、それ以上に経営陣にすれば『どれだけ従業員を危険にさらさず守れるか』ということがこれまた大事なんです。そういう意味で、やれることはやろうという気持ちになっていますよね」

「なるほど。やっぱり大企業は違いますね」
「違うと言えば、一人一人の受け止め方やコロナウィルスに対する恐怖感も違うんですね。だから『出勤してもいいけれど在宅でもいいですよ』という選択肢を与えたら『じゃあ怖いので在宅にします』という人もいますもんね。僕自身は(そこまで怖いかな)と思いますが、その人の価値観は変えられません」

「人の受け取り方ですか」
「ええ、職場の中でも違うフロアにいる担当者に『ちょっと打ち合わせに行きたいんだけど』と電話で伝えたら、『来なくていいですよ。今この電話で用件を話してください』と言われちゃいました。『ちょっと会うくらいはいいだろ!』と会いに行きましたが、そのあたりの許せる・許せないのラインが人それぞれで、それが笑って済ませないのがコロナだという感じですね」

 コロナへの対応は、特にお店などでは来店するお客への安全管理もありますが、そもそも従業員への安全対策が十分にできているのかどうかが問われて、それが企業への信頼や評価にもつながってしまうのかもしれません。

 労働者の安全管理に新たな要素が加わるということか。

 ノンアポの飛び込みでの営業が難しい時代になりました。


      ◆


 とはいえようやく北海道も非常事態が解除になりました。

 テレビを観ていたら、四人掛けの席に十字に透明のアクリル板を置いて対応しているお店が映し出されていました。

 どうか全員が宇宙飛行士のようなヘルメットをかぶる時代になりませんように。

 

コメント
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