コロナウィルスの緊急事態宣言が解除され、いよいよ本格的に「新しい日常」の時代になりました。
コロナ対策としてのマスク、手洗い、三密の回避などは一人一人のマナーではなく、社会からの要請になってしまいました。
そんな新しい日常で私が気になるのは、やはりマスクが当たり前ということです。
と言ってもマスクそのものというよりも、マスクで顔を隠している状態が当たり前で良いのかな、という事。
もちろん、花粉対策やウィルスへの飛沫防止効果としてのマスクは重要ですが、その効果と顔が見えなくなることがトレードオフ(あちら立てればこちら立たず)で良いのでしょうか。
仏教には普段の生活の中でお金や物がなくても周りの人々に喜びを与え、相手に喜んでいただける「無財の七施」という教えがあります。
それらは
優しいまなざしで人に接する『眼施(げんせ)』
にこやかな笑顔で接する『和顔悦色施(わがんえつじきせ)』
優しい言葉で接する『言辞施(ごんじせ)』
自分の体を使って奉仕する『身施(しんせ)』
相手のために心を配る『心施(しんせ)』
席を譲ってあげる『床座施(しょうざせ)』
家を提供する『房舎施(ぼうじゃせ)』
の7つなのですが、私が気になるのは2番目の『和顔悦色施』です。
相手ににっこりと笑顔を見せる、そのことは無上の施しの一つであると言うのですが、マスク姿ではこの笑顔が見られません。
最近は布マスクの生地やデザインに凝って、マスク姿をファッションに見せようという動きもありますが、やはり顔の様子が、それも笑顔が見える方がずっと良いと思うのです。
健康のためにはそれは仕方がないとはいえ、私は日本の誇るテクノロジーを駆使して、ぜひとも飛沫は飛ばさずウィルスを吸い込まず、それでいて笑顔の見える一部あるいは全部が透明のマスクを作っていただきたいものです。
それができればヒット商品になると思うのですがどうかな。