北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

寒いこれからの季節対策に ~ 本日のニューガジェット

2023-11-19 22:42:19 | Weblog

 

 新しもの好きガジェットシリーズ、今日は寒い冬に備えて新しい武器を一つ手に入れました。

 それは充電池を使った「電熱グローブ」。

 これからの季節、釣りや雪かきなどでやっかいなのが手が冷えること。

 運動することで体の中心部は体温が保てても、末端はどうしても冷えがちになります。

 そこで充電池を使って発熱して温めようという発想の様々な商品が登場しています。

 既に電熱のベストをもっていて、寒い時にはたまにつかうのですが、体の寒さって重ね着をすることでかなり防げるのであまり使わなくなっています。

 これに対して手の冷えは重ね着のような暖の取り方ができないので困っていました。

 そこでネットで見つけた電熱手袋を注文していたのが今日届きました。

 基本的には防水の手袋で、専用の充電池が2個ついています。

 これを充電して手袋の手首のところにある袋に入れてジャックを差し込んで準備はOK。

 あとは手首の上についているスイッチを長押しで発熱開始です。

 暖かさは3段階で求める温かさに調節をすれば良いのですが、充電池の持ち時間との兼ね合いでしょうか。

 室内で使ってみる分にはじんわりとして"ほの暖かい"くらいな感じですが、外気温が低い時に使ってみないと良くわかりません。

 一応防水を謳っているので、雪かきや釣りにも使えるかなと思っているのですが、これも実際に使ってみないとね。

 これからの季節の屋外活動に対する武器が一つ揃いました。
 

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因縁の便に再搭乗予定

2023-11-16 22:19:26 | Weblog

 

 今日から釧路へ一泊出張。

 それも慌ただしい行程なので今回は飛行機で移動です。
 
 釧路空港で事前予約のレンタカーを借りて、釧路管内での現地調査がお仕事。

 この時期はもう早く移動して早く調査を終えないと、秋の日はつるべ落とし。

 すぐに陽が落ちて写真や動画の撮影ができなくなってしまうので急がなくてはなりません。

 
 今日の調査は道路の路面調査なのですが、最後の箇所で陽が落ちて薄暗くなってしまいました。

 交通量の多い道路なので、左右双方から車が来ていない時間を利用しての調査でもあり、思った以上に時間がかかりました。
 
 危ない危ない、ギリギリの時間に調査を終えることができました。


    ◆


 それにしても、実は今日木曜日の釧路出張をすっかり昨日の水曜日のことだと思っていて、妻に出張セットの用意を頼んだところで「明日?明後日じゃないの?」と言われてようやく一日間違えていることに気がつきました。
、知り合いが一杯出席する会議があったのですが、前日にそれが頭からすっかり飛んでいました。

 まあそれだけ、今日の行程管理を気にしていたのと、調査のための道具として「あれもいる、これも持って行かなきゃ」と事前の用意にあたふたしたのが原因かもしれません。

 私的な旅行も含めて今月はとにかく飛行機に乗ったり車で移動したりホテルに泊まることが多くて、それぞれの旅の各種予約の管理、旅程管理などが次から次に襲ってきてちょっとフワフワした感じです。

 風邪をひいたり熱を出したりすると予定が一気に崩れるので体調管理にも気を使います。

 明日は朝9時に釧路空港発の飛行機で帰ります。

 前回霧で欠航というひどい目に会って、口の悪い友人からは「他人の不幸は蜜の味」と言わしめた事件のあった同じ便に搭乗予定です。

 今度はちゃんと飛んでくれる…よね。
     

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人生の最後に登場する自分とは

2023-11-15 22:09:59 | Weblog

 

 先日ある会合で昔の同僚と一緒になりました。

 話題はやはり老いた親の話。

 ご両親の話を聞くと、「生きているのは妻のお母さん一人です」とのこと。

「それでお元気なの?」と聞くと「もう施設に入って過ごしている」のだそう。

 聞けば典型的な老人性フレイルで、ちょっと転んで骨折をして入院、その結果筋肉が衰えて車いす生活になってしまったのです。

「要介護4という事で、今は特別養護老人ホームでお世話になっています」
「そこに入れたのは良かったですね」

「はい、でももう娘である妻のことは『〇〇ちゃん』と名前で呼んでいますが、私が挨拶してもニコニコしながら『お世話になっています』というだけで、多分認知症も進み始めていて、私の名前も義理の息子であることもわかっていないんだと思います」
「まあでもそれで幸せなら良いのですがね」

 すると彼は堰を切ったように話し始めました。

「それが、お義母さんは施設に見舞いに行くといつもケラケラと笑っているんです。どうしても女性の方が長生きで女性が多くて男性が少ないのですが、女性たちと一緒になって明るく笑っているんです。それに比べると男性はどうもむっつりしているというかしかめ面の人が多いように思うんです」
「認知症になると、本当の本性が出てくるのでしょうか。でもその方の最後の根っこのところが明るい方だと幸せですね」

「本当にそう思います。周りも幸せにします。お年寄りでもいろいろな性格があって、最晩年が不平不満を述べたり人を信じられなくて疑って怒りにまみれる人もいると聞きます。どういう生き方をするかって、認知症が進んでしまうと自分では選べないのかもしれませんが、そんな形で最後に登場する自分が明るい性格でいられるというのは本当に幸せだなあ、と思います」

 脳が正しく働いていられれば、自分の意思で怒りや不平・不満も口には出さないように自分の意思で行動をコントロールすることができますが、その自制心が失われると自分の本性/本音が出てきます。

 そのときにどんな自分になってしまうのかは自分では計りかねます。

 それが笑顔でいられるようになるためには、脳トレのようなことよりは「徳を積む」というようなことの方が効果があるのではないか、と思いますが、もちろん根拠はありません。

 しかしそんな期待にすがりながら徳を積む生活をする方が、今が豊かになるのではないか、とも思えます。


 さてさて、自分自身の最晩年はどんな自分になっていることでしょうねえ。 

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お金で解決できる不便と不満 ~ やっぱりつけて良かったよ!

2023-11-14 20:54:48 | Weblog

 

 先日実家へ行った時の話の続き。

 そろそろ寒さも厳しくなってきてストーブに日が入る季節になりました。

 実家はこの10月にリビングに冷暖房エアコンを設置、それも一台で一階の部屋全部を冷やし、かつ暖められるというくらいの強力なエアコンを設置しました。

 10月に入れたのは、9月までが暑くて暑くて「もう我慢ならない」ということで冷房用につけたのですが、設置してもらった頃にはもう冷房は必要なくなっていました。

 しかしそのときにもう母が、「今までの暖房だと冬が寒くてさ」というので、電気屋さんと相談して、冬の暖房としてもしっかり使えるようなものにしたのです。

 先日実家を訪ねた時に、「もうエアコンの暖房は入れているの?」と訊いてみました。

 すると母は「いや~、いいわ。やっぱり暖かいわ」と大絶賛。

 今までは暖房の吹き出し口の回りしか暖かくならず、隅っこは寒いために煙突のないポータブルの灯油ストーブを焚いて暖を取っていたのです。

「灯油を入れなきゃいけないから大体毎日爺ちゃんに入れてもらうんだけどしょっちゅうこぼすしさ(笑)」

 おまけに玄関に置いてあるポリタンクの灯油がなくなるものですから私もしょっちゅう「灯油買ってきて」と車で灯油のお使いに行ったものでした。

「もうそういう苦労をしなくてすむよ。暖かい風も部屋の中をぐるぐる回るから、隅まで暖かいし、いやあ、つけて本当に良かったわ」
「でしょう!もっと早くつけていれば苦しいのを我慢しなくてもよかったんだよ。そういう不満はもうお金で解決しなさいって」
「そうだねえ」


     ◆


 ふと見ると壁の時計が少し曲がっていました。

 気になってひょいと直すと母が、「そうそう、その時計がさあ、進んで進んでひどいから下して直したんだよ。時計が進みすぎないように調節ってできないのかい?」

 時計にも不満があるようです。 

「時計もね、最近は電波時計っていうのがあって、電波を拾っていつも針が正確な時刻を表示するというのがあるよ。買ってこようか?」
「それもお金で買えってかい!(笑)」

 
 実際、時計が進んだり遅れたりする不満も良い時計を買えば解決するはずです。

 コンロの生火とか火事やけがのリスクなど、歳を取ってから棄権になるようなことはお金で解決するほうが良いです。

 しかし心のどこかで、(少しは身の回りに不便や不満の種を残しておくほうが心が動いてボケ防止になるのじゃなかろうか)という気持ちもあるのです。

 何から何まで不平・不便・不満をお金で解決するのも、やりすぎない方が良いかな、と思います。

 息子がまだ何かを助けてあげられる余地も残しておくほうが良いのかもしれません。

 

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テレビの音が大きい実家へのプレゼント ~ 年寄りの耳に音が聞こえやすいスピーカー?

2023-11-13 23:15:47 | Weblog

 

 先日久しぶりに実家を訪ねて、一か月ほど前に実家にプレゼントしたテレビの外部スピーカーの様子を聞きました。

 プレゼントした外部スピーカーとは、ネットで話題になっている「お年寄りがボリュームを上げなくても音が聴きやすいスピーカー」というのが触れ込みのM社の製品で、テレビに外部接続して音を出すもの。

 実は実家では父の耳が遠くなったせいで、訪問するたびにテレビのボリュームをやたらに上げているのが気になっていたのです。

 耳が悪くない母は、「お父さんがテレビの音を上げるからうるさいんだわ。誰か来た時のドアチャイムも聞こえないんだよ」としかめ面をするほど。

 背景として、メーカーによると「高齢者の多くは、高音の聴力から衰える傾向がある」とのことで、このスピーカーは「その傾向を研究した結果、多くの高齢者にとって『テレビの声』を聴きやすくなる中高音域を強調するよう音質を調整している」のが工夫のポイントなのだそう。

 ネットでこのスピーカーの口コミ/評判をみてみると、「Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの『M社スピーカー』に対する5つ星評価、全1,811件の総計をまとめたもの。(2022年5月末時点)」では、
 ☆5つ…44% (大変満足)
 ☆4つ…27% (かなり満足)
 ☆3つ…15% (満足)
 ☆2つ…5%  (やや不満)
 ☆1つ…9%  (不満)という結果だったとのこと。

 とはいえ実は私自身もそんなに期待していたわけでもありません。

 何か一つでも年寄りの不便さを解消するものがあれば試してみようかな、というくらいのものでした。

 ただ、以前はモノラルの製品しかなかったのがこの秋になんとステレオになった製品が登場!。

 ステレオのテレビがモノラルになるとちょっと興ざめだな、と思っていたところでのステレオ製品があるとわかり、意を決して購入をし、一か月ほど前に家に押しかけて半強制的に設置してきたのです。

 両親は「これはなに?」と面食らっていましたが、「テレビのボリュームを上げなくても聞こえるらしいというので、まあ使ってみてよ」と大した説明もしないまま、接続を完了して使ってもらっていました。

 
 先日久しぶりに実家を訪ねて「ところでこれを使ってみてどう?」と訊いてみると母が「いや、いいわ!テレビの音が聴きやすくてボリュームが下がったよ」とテレビコマーシャルみたいに喜んでいるではありませんか。

「本当なの?」
「うん、玄関に来たお客さんのピンポンも聴こえるよ」


 話を聞けば、隣の奥さんが何かお土産を渡そうと家まで来て玄関の呼び鈴を鳴らしたことがあったのですが、中からテレビの音が聞こえるからいるはずなんだけどいくら呼び鈴を押しても誰も出てこなかったということがあったそう。

「テレビの音で聞こえなかったのさ。今はテレビのボリュームがいくらか下がったからピンポンの音も聞こえるよ」
「へえ、実際に効果を感じるんだねえ。面白いな」

 私が聴く限りはこのスピーカーの音の方がマイルドで、以前のテレビの音声はどこかキンキンしていたと感じましたが、ボリュームを下げる効果があるかどうかまではよくわかりませんでした。

 高齢者の聴力ならではのことなのかもしれませんが、(どうせダメで元々)という気持ちだったので、効果が実感できたとは!

 少しは親孝行になったのかもしれないと嬉しくなりました。

 

 二宮尊徳さんは「我はただ実践あるのみ」と言いました。

 親孝行にも良いと思う事はまずやってみましょう。

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今年初のマメイカ釣り ~ 冬の季節の釣りになりました

2023-11-12 22:14:53 | Weblog

 

 ようやく時間が取れて一年ぶりのマメイカ釣りへGO!

 仕掛けも手づくりで、ワクワクしてきます。

 今日はまずはホームグラウンドの港と思って積丹方面へ出かけます。

 さて釣りの用意をしようかな、と思ったところ思いのほかの強風で待機を余儀なくされました。

 車の中で外の様子を見ていると、1時間ほどで風が少し収まってきてようやく今年の初キャストができました。

 次第に周りにもイカ釣りの釣り人たちが集まってきて、釣り場としては良い感じ。

 釣れないところには人は集まってこないので、人が集まっているだけでなんだか釣れていそうな感じがするのです。

 しかし現実は渋い…。

 周りを見ても誰も釣れていなくてお互いに(ほかの人は釣れているのか?)と周りをきょろきょろするばかり。

 昨日の時化で海の感じが変わりましたかねえ、今日は全くダメでした。

 でも潮の香りをかぎながら無心でキャストと回収の動作を繰り返すだけで身も心もリフレッシュされる感じがします。

 帰る頃には吹雪模様で、街灯の光に浮かび上がる雪が樹木の様で幻想的でした。

 いよいよ冬の釣りシーズンになりました、寒いよ~。 

 

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都市計画学会研究発表会 in 岩手大学

2023-11-11 23:15:48 | Weblog

 

 岩手大学上田キャンパスで二日間にわたる都市計画学会の研究発表会ですが、私は今日の一日だけ聴いて帰ってきました。

 札幌は初雪の知らせが届いたようですが、盛岡は気温こそ低かったものの陽射しがあって室内は暖かかったです。

 研究発表会は主に若い学生さんたちが中心になって発表をするのですが、この学会は論文登録の締め切りが夏くらいと早いのが難点。

 4年生では発表できるほどにまとめるのがまだ難しい段階なのでいきおい修士や博士あるいは社会人研究生の皆さんの発表が多くなります。

 それでも様々な切り口で現代社会をまちづくりの視点で切り取った研究は興味深いものがたくさんあります。

 「外部団体による鉄道駅の管理委託の実態と期待される効果に関する研究」というタイトルの発表では、無人駅になりそうな駅を外部団体に委託して管理している事例の研究が紹介されました。

 利用者の減った鉄道で鉄道事業者が無人駅を増やしているものの、無人化では治安の問題や高齢者・障碍者などの弱者が利用しにくくなる問題を感じています。

 そして利用者の減った駅対策は地方自治体が中心になって行われているなかで、中には完全無人の駅ではなく、委託駅と称されるところの切符の販売業務や管理業務を地方自治体や地元団体に委託している駅があるとのこと。

 その実態と課題、期待される効果などを西日本の鉄道をフィールドに調べたという研究発表があり、面白く聞きました。

 あまり北海道では委託駅の話は聞きませんが、なかには駅で理容院を営みながら切符を売っているとか、蕎麦屋が駅を管理しているなど、ユニークな管理をしている駅もあるようです。

 上手く工夫して北海道でもそのような駅の管理ができないものでしょうか。


      ◆


 会場の岩手大学の構内を歩いていると昔の知人にばったり会ってランチを一緒に食べて互いの近況を述べ合いました。

 大学の学食で食事をするなんて何年ぶりでしょう。

 またこういう場は普段会えない人に会えるのも良いところ。

 札幌の人と札幌では会えないのにここでは会えたりするところが面白いですね。


      ◆


 岩手大学の構内って、大きな木が多くちょっと北大に似たような趣もあって良い雰囲気でした。

 やはり大学には巨木が良く似合います。

 

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都市計画学会全国大会in盛岡市 ~ エクスカーションで盛岡市の魅力を感じる

2023-11-10 20:50:43 | Weblog

 

 今日は都市計画学会の全国大会が開催されるという事で、朝から岩手県盛岡市へ移動。

 新千歳空港から乗った飛行機は気流が悪くて随分揺れました。

 午後1時半に盛岡市河南地区にある 盛岡市観光文化交流センター「プラザおでっせ」に集合して、約1時間半にわたって地元のガイドさんの案内で周辺のまち歩きをしました。

 これはこうした学会の研究発表会などで会合の前日に開催地の紹介をする「エクスカーション」といわれるもので、地元を良く知る、あるいは良く知ってもらうためのミニ遠足というわけ。

 今回は、夕方のシンポジウムのテーマも「都市盛岡の形成 ~この魅力はなぜ生まれたか~」というものなので、盛岡を事前に少しでも知っておくことに意味があります。

 実は盛岡市と岩手県は人材輩出の宝庫でしたす。

 総理大臣だけでも、盛岡市から原敬、東条英機、斎藤実、奥州市からは海軍大臣も歴任した米内光正などを輩出しています。

 また文学では石川啄木と宮沢賢治、また札幌農学校2期生で「武士道」を著した新渡戸稲造先生も盛岡生まれで、さらに野球で言えば菊池雄星党首と大谷翔平君も岩手県の出身なのです。すごい顔ぶれですね。


    ◆


 エクスカーションは、河南地区の岩手銀行赤煉瓦ビルから始まりました。

 この建物は明治44年に建てられて東京駅に似ているなあ、と思ったら、設計者は東京駅を設計した辰野金吾さんでした。

 こちらの方が東京駅より先に建てられたとのことで、辰野先生もまさか東京駅の練習と言うわけではありますまい。

 
    ◆


 この河南地区には江戸時代の店から明治、大正の建築が今なお元気に残っていて観光めぐりの良質なコンテンツになっています。

 街並みとして一定のエリアが昔ながらに残っているわけではありませんが、立派に残されてしかも保存されつつ使われているのも立派です。

 かつての九十九銀行は石川啄木宮沢賢治青春館として利用客を迎えています。

 

      ◆

 エクスカーション後に開かれたシンポジウムでは、盛岡の魅力はなぜなのか、ということをテーマに開催されました。

 はじめに市役所の方がこれまでの都市計画、まちづくり思想の歴史を語っていただき、その後のパネルディスカッションでは、再開発事業代表、商店街代表、まちづくり団体代表といった方々が、盛岡で活動しながらその市民性や頑張っているところを紹介してくれました。

 
 面白かったのは、全長360mの肴町商店街の元青年部長と言う佐々木さんのお話で、「自分が若い時から上の世代からは『責任は取るからとにかくヤレ!』と言われて育ってきた。やはり今成の課題に対して責任世代がどう立ち向かったのか、というところを見せないと後で後悔すると思った。そうやって背中を見せているうちに、次の世代が登場し始めていて、ようやく『責任は取るからヤレ!』と言える立場になりました」と嬉しそうでした。

 おまけにこちらの商店街青年部では、自分たちの狭い了見では良いアイディアが出ないから誰でも入れるようにしよう、と商店街の関係者でなくても青年部に入れるように規約を改定したのだそう。

 その結果、年齢が若くなると同時にアイディアも多岐にわたるようになり「他の商店街からは『人さらい』と言われています(笑)」とのこと。

 ある団体が新陳代謝するのってなかなか大変なはずですが、ここでは工夫でそれを乗り越えようとしているとのことで興味深いお話でした。

 
 短時間の盛岡市ウォーキング観光でしたが、ガイドさんがついてくれたことでより深く街を眺められ、盛岡の味わい深さを知ることのできる良い旅になりました。
 

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人生で縁のある町

2023-11-09 23:44:42 | Weblog

 

 明日から盛岡市で開催される日本都市計画学会全国大会に参加してきます。

 先月大曲の花火を観に行った際に宿泊したのも盛岡市の駅前のホテルでしたが、今回も前夜祭が盛岡駅裏で開催されるので、宿泊は盛岡駅前です。

 滅多に行かない道外の旅ですが、二カ月連続して同じ町に泊まるというのはなかなかありません。

 ただ釧路市の副市長をしていたときに、石川啄木関連のイベントで岩手県を訪ねたときも宿泊は盛岡市でした。

 盛岡って、宮沢賢治と石川啄木と言う近代文学史に燦然と輝く二人を輩出していてこの二人の文学館なども観光の名所になっています。

 それ以外にも町全体が整っていて、品格の高い町だと感じています。

 世の中には一生のうちに一度も行けずに終わる町が多い中、何度も訪れる機会がある町、まして一度でも住んだことのある町と言うのはどんな縁があったのでしょうね。


      ◆


 数えてみたら私が人生で住んだことのある町の数は9つでした。

 案外少ないな、と思いながら札幌市内で6か所、稚内でも4か所移り住んでいたりするので引っ越し回数は多いのです。

 この歳になると、以前住んでいた町の住んでいた場所を訪れたくて仕方がなくなります。

 行ったところで様子はすっかり変わっていて、当時の面影が全くないことが多くあります。

 稚内の声問では当時の家どころか何の跡形もないところもありました。

 それでも「かつてここに住んでいたんだなあ」と思うと懐かしさと郷愁が押し寄せてくるのです。

 歳を取ると未来よりも過去を振り返ることの方が多くなってしまうのかもしれません。

 敢えてまだまだ未来のことを考えるようにしなくてはいけないでしょうか。

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子供のスマホ問題 ~ 所有権と使用権を分ける知恵と工夫

2023-11-08 23:18:38 | Weblog

 

 北海道で11時半ころにHBCラジオで放送されている「かねここうじのファミリートーク」という番組があります。

 元々はアナウンサーや英語教師などをしていた金子さんですが、いつしか教育的番組のパーソナリティの比重が高くなりました。

 この番組は、親子、家庭の問題について金子さんが独自の視点で様々なアドバイスをしてくれる10分ほどの番組ですが、私はいつもスマホのラジオで録音して聞いています。

 その番組の今日の話題は、「小学生の子供がスマホが欲しい、とねだってきたらどうするか」というものでした。

 金子さんは、「小学生の子供が何かをねだるときは、『周りは皆持っている、持っていないのは僕(私)だけだよ』と言って親にゆさぶりをかけるかもしれません。しかし深く考えずに買い与えてしまうと、子供はそれに夢中になり、親子の会話が激減したという家庭が少なくありません」と警鐘を鳴らします。

 そうならないために、ということで金子さんは、この番組のお父さんリスナーの方からのメールを紹介して回答にしていました。

 その手紙には、「私たち父親の間で、子供からスマホをねだられたらどうするか、ということが話題になりました。そのときに同僚の一人が、『子供にスマホを買い与えるのではなく、親がもう一台のスマホを買ってそれを"子供に貸し与える"のはどうか、と言ったので、それは良いアイディアだ、ということになりました。

 親のものを貸し与えるのであれば、所有権は親にあるので、時間を制限することも、場合によっては取り上げることも理由付けがしっかりできるのです。

 最近の親たちは、子供たちの権利を尊重しすぎて、指導力を発揮することが少なくなってしまったのではないか。

 いろいろなものを子供に買い与える場合、そのことによる悪影響の責任は親にあると思うのです。だから所有権は親が持ち、子供と話し合って一定のルールを作ってそのルールのもとで貸し与えるようにすれば、難しいスマホの問題も何とかなるのではないか、と皆で考えたのです」とありました。


 金子さんはこの考え方を「すばらしい、私も大賛成です」と大絶賛。

 私も、「なるほど、そういう手があったか」とストンと腹落ちしました。

 ものに対する"所有"と"使う権利"は分けて考えることで、全ての権利を相手に委ねてしまわずに影響力を行使することができるのです。

 カーシェアでは、車を持たなくても少額の負担で自由に乗れるという権利を買うことがビジネスになります。

 もしかしたら公共のインフラも、行政が全て持たなくても民間に持たせて管理を指せたうえで使う権利の分だけ経費を支払うという事があり得るかもしれません。

 PFIやコンセッションなどと言う考えはにはいくつかのバリエーションがありますが、いずれも所有することと使うことを分けて考えることがポイントになっています。

 様々な手法を駆使して、品質を落とさずに経費を安くするという工夫は常に必要です。

 行政もどこまでが本当に行政としてやらなくてはならないことか、どこからは手放しても良いのではないか、という検討を進めて人口減少の時代に対応する準備をしてはいかがでしょうか。

 しかし子供のスマホも、所有と使用権を分けるというのはグッドアイディアですね。
 

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