こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『化学の授業をはじめます。』ボニー・ガルマス

2024-07-18 20:10:28 | 読書感想
 
1960年代のアメリカ。
まだまだ女性の地位が低すぎる時代に、化学者として生きようとしているエリザベス・ゾット。
博士課程の頃だったか、上司に強姦されそうになり抵抗して逃れると首になり、ようやく入れた研究所でも研究成果を奪われ、能力を利用され、最愛のパートナーも亡くし、シングルマザーになった上に、そこでも失職する。
それでも料理上手でもあった彼女は、TVプロデューサーに見いだされ、生活のために料理番組に出演する。
プロデューサーの上司は男性の気を惹くセクシーさを要求するが、彼女は科学者として料理番組を進める。
それが、やはり男性優位社会で鬱屈していた女性たちに高評価で迎え入れられ、人気番組となるのだが・・・。
未だに男性優位社会が続き、女性にも行きづらい世の中ではありますが、この物語がすべての女性の希望になればと思います。
もちろん、私にとっても希望です。
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『都会のトム&ソーヤ21 神々のゲーム』はやみねかおる

2024-07-09 20:14:38 | 読書感想
 
今回の舞台はM大学学園祭。
ある事からM大の大学祭では各種団体がゲームを出品する「MGC」が慣例になったという。

内人と創也は文芸部からゲームの作成を依頼された。
もちろん、栗井栄太ご一行やいつものレギュラーメンバーも参加するようだ。
ねらうは優勝なのだが、大学のそこかしこに不穏な気配。
内人と創也は、今度こそ優勝して平穏に過ごせるのか?

まあこの二人の事なので、サバイバルだったり頭脳戦だったりがあって当たり前。
当然、内人のサバイバル能力を期待しないわけがありません。
それ以上に応えてくれたりするのも内人だったりするのですが(^_^;)

物語の終盤といい、あとがきといい、気になる事だらけだったりしますが、今後も楽しみです。
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『シャーロック・ホームズの凱旋』森見登美彦

2024-07-04 21:12:42 | 読書感想
 
シャーロック・ホームズの冒険譚は洛中洛外の探偵小説愛好家たちを熱狂させ、その名探偵の名は天下に轟いた・・・と、まあ、そういう表現もあるよね?
「ワトソンなくしてホームズなし」ああ、それもそうですね。
ふむふむ、ワトソンとホームズが寺町通221Bで同居していた頃⁉
ちょっと待て、いつ彼らが京都の町に住むようになった?

読み進めれば進むほどに、私は頭を抱えました。なぜならレストレード警部を始めメインキャラクターが京都に住まい、そればかりかヴィクトリア女王まで暮らしていると読んだ日には、天を仰ぎましたよ(呆れ)
一瞬、この本を投げようかとさえ思いました(苦笑)

いくら森見さんと言えどもこれはねえ(^_^;)

それでも何とか持ちこたえて読み進めていくと、トンデモ(?)ながらも少しは筋の通った(?)説明が出てきます。
好きかと聴かれると何だかな~なのですが、まあ、いいかと許容します。
きっと、海外を舞台にすると敬遠する向きの方がホームズものに慣れるためにちょうどいいのかもしれません。
基本的には面白いのですけど。
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『東家の四兄弟』瀧羽麻子

2024-07-02 20:00:11 | 読書感想
 
占い師の父がいる東家では、次男の真次郎が稼業を継ぐべく占い師をしている。
三男の優三郎は幼い頃から体も気も弱いが、やたらきれいな顔で女性にもて過ぎるため幼なじみの瑠奈に防波堤になってもらった程。人とかかわらずに済む倉庫の軽作業をしている。
四男の恭四郎は女の子をよく泣かすと言われるが、本命には一途らしい。
長男の朔太郎は父親との折り合いが悪く九州で研究者として働いており、たまに日帰りで実家に顔を出すくらいである。

どうやらこの四兄弟は、父親の仕事をを原因として様々な確執や鬱屈を互いに、時には一方的に持っており、かと言ってその心理面が問題ともなって言い出せないというのが話が進むにつれて読者にも理解できるようになり、心配半分、好奇心半分でページをめくっていました。

最近私だけが感じるのかもしれませんが、このところの小説に三、四人の兄弟姉妹がよく登場するように思えるのですが、たまたま私がそういう本に巡りあう回数が多いだけでしょうか?
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『ゴキブリ・マイウェイ』大崎遥花

2024-06-27 19:59:02 | 読書感想
ノンフィクションです。
文字通り、ゴキブリの研究をなさっている大崎さん。
でも害虫ではなく、朽木に住むクチキゴキブリだそうです。
それでも虫が苦手な方にはお薦めしにくいのは確かで、挿絵も点描でご自身が描かれたゴキブリやシロアリがが載っています(^_^;)
ただ、子ども時代に虫捕りをして遊んでおられた方なら、絵から少し目をそらしつつ読めるのではないかと思います。

私自身は蝶やカブトムシ、カミキリムシ、バッタなどなら今でもつかめます。
話題は大幅にずれますが、最近、なぜかトノサマバッタが跳んできて服の胸辺りにつかまって、お見合い状態になったのですね。
その上、なかなか逃げないので指で弾き飛ばしました。

というわけで話を元に戻します。
大崎さんご自身も、元々虫がお好きで研究者になられたようで、私としては「現代版・虫愛ずる姫君」だー♪と思いましたが、きっとそういう方々は、たくさんいらっしゃると思いますのでこれも閑話かな?
本題としては大崎さんが研究されているクチキゴキブリは、交尾の時にオスメスお互いの羽を食い合うそうで、その理由を研究なさっておいでです。

ここで興味を持たれた方にはお薦めです。ぜひ!読みましょう。
そうでない方も研究者の日常や学会など、日頃、知る事のない情報が得られますので興味深いと考えます。
私などはミステリ作家の森博嗣さんがSF大会を学会みたいだと仰っていたので、興味津々で読みました。

色んな面で楽しめますので、よかったらお手に取って下さい。
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