こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『宿神 第四巻』夢枕獏

2013-11-01 19:46:18 | インポート
宿神 第四巻 宿神 第四巻
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2012-11-20

とうとう西行の話も最終巻。
多くの人々の権力闘争と栄枯盛衰を見つめながら人生を歩んでいきます。
そして、多数の人々が西行の前から去っていきます。

出家しても人はそうそう変われず、もだえながら生きていくのだということ。
西行が愛したものは、桜に通ずるということ。
何より、宿神について。

あらゆるものを、この物語で見せていただいて、人は愛しいものなのだと感じました。
きっとこの物語は、読み返すたびに違う顔を見せてくれると思います。
読む人それぞれの宿神を楽しんでください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『オール・クリア1』コニー・ウィリス

2013-06-08 19:43:10 | インポート
オール・クリア 1(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) オール・クリア 1(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2013-04-10

2060年から第二次大戦下のイギリスでの現地調査に来ていた、オックスフォード大学の史学生、マイク、ポリー、アイリーンことメロピー。

ところが帰還しようとした三人が三人とも、降下点が使えなくなっていたため、ロンドンで再会した彼らは、未来に帰れる降下点を探していた。
同時代にいるはずのジェラルドに会おうとするも、次々とあらゆる邪魔が入ってきて会うことができない。

彼らの命の危険、歴史改変の危機、正体がばれそうになること、ポリーのデッドエンドの期日が迫っていることなど、ハラハラのし通しなんですが、まだ、これで半分なんですよねー。

ダンワージー教授の助けも、あの状況だとあてにならない気がしますし・・・。
大丈夫かなあ?史学部。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『お菓子の髑髏』レイ・ブラッドベリ

2012-09-18 19:35:29 | インポート
お菓子の髑髏: ブラッドベリ初期ミステリ短篇集 (ちくま文庫) お菓子の髑髏: ブラッドベリ初期ミステリ短篇集 (ちくま文庫)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2012-05-09

今年の5月、何の気なしに久しぶりに購入したブラッドベリの本。
1985年に徳間文庫から刊行された「悪夢のカーニバル」を改題・再編集したものだそうです。
それからしばらくして届いた氏の訃報で、追悼読書はこれと思いました。

短編ミステリ集なので、ブラッドベリの中心的作品群からは外れているのかもしれませんが、やはり、彼らしい幻想味にあふれたものが多く、楽しく読めました。

衝撃的だったのは「幼い刺客」と「生ける葬儀」
「用心深い男の死」は、読んだ覚えがあります。
お気に入りは「わが怒りの炎」以外ですね。
子どもの目から見た殺人事件「トランク・レディ」も好きです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『猫を抱いて象と泳ぐ』小川洋子

2012-03-30 19:39:38 | インポート

猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫) 猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2011-07-08
もう一つのブログにログインできないので、こちらに感想を書きます。

チェステーブルの下で、隠れるようにしてチェスをしていた少年は、長じても身体が成長せず、生涯、人形の中でチェスをし続けた。

これは、そういうお話です。

華やかな舞台に立つこともなく、むしろ顔を隠すような生き方ですが、チェスプレーヤーとして自分の一生を終える事ができたのは、彼にとって幸福だったのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『青い星まで飛んでいけ』小川一水

2011-08-31 19:49:42 | インポート
青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA) 青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)
価格:¥ 777(税込)
発売日:2011-03-10

地球の人間の末裔を自認するエクスが、その内向的性向に反して、地球外知性を探して接触していく、 その過程と結果。
また、それを観察し続けていたオーバーロードによる評価などを描いたものが、この表題作です。

私が一番好きなのは「都市彗星のサエ」でしょうか?
自給自足ができ、貿易も通信もできるけれど、宇宙空間では孤立している都市の物語です。

短編集は「フリーランチの時代」もありますが、私はこの本の方が好きです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする