こいしり

畠中恵さんの『こいしり』を読みました。

古町名主の高橋家の跡取り息子、麻之助は、街中で知らぬものはいないというお気楽者。
物語は、麻之助と野崎寿ずとの婚礼から始まる。
ところが、花嫁の御駕籠が着こうかというその時、親友の清十郎の父、八木源兵衛が倒れてしまったのだ。
当然、婚礼は延期。麻之助はさらに源兵衛から頼まれ事をされてしまった。
話が話だけに、女たちには内緒で調べていたのだが、それがお寿ずの誤解を生むこととなった。

晴れて夫婦になった麻之助とお寿ず。
これを機会に、様々な相談事に夫婦で関わる事が多くなりました。
たまに、誤解で焼きもちを焼かれることもありますが、それもかわいらしく、
麻之助があたふたするところが微笑ましく、ともすると、ギスギスした事件もある中、
雰囲気をやわらげてくれて、とても面白く読めました。