不老不死プロジェクト

ロバート・シルヴァーバーグ氏の『不老不死プロジェクト』を読みました。

ウイルス戦争後、地球は、ジンギス二世マオ四世カンと名乗る男の独裁下にあった。
シャデラック・モーディカイは、彼の侍医である。
シャデラックの仕事は、体内に埋め込まれた特殊装置で彼の体調をキャッチし、不具合があれば、
臓器移植を依頼するというものだった。

しかし彼が高齢で、手術にも限界があることから、三つの研究が進められていた。
それらは、機械仕掛けの人形に彼の精神を移植する人形（タロス）計画、肉体そのものを若返らせる
不死鳥（フェニックス）計画、若者の肉体に彼の精神を移植する化身（アバター）計画である。

ところが、一番有望視されていた化身（アバター）計画の肉体提供者が死んでしまい、あろうことか、
次にシャデラックが選ばれてしまった。

自らの生命の危機に、シャデラックが考え出した逃亡せずに身を守る方法は、
この物語が考え出されたのが１９７０年代だろうということを割り引いても、
奇策であり、偶然があっても成り立つかどうかという素人が読んでも
医学的根拠に問題がありそうで、ご都合主義な内容でした。
ただ、それでも面白かったのは確かです。