『陰陽師 女蛇ノ巻』夢枕獏

今回の清明と博雅も、季節折々の風情を愛でながら酒を楽しんでいる。

そこに持ち込まれるのは、目代を任せた者が傀儡だったり、女の童と白い狗の反目の原因が前世だったり、夜に女が来て右手ばかりを噛まれたりと、人外のものから、人の想いから悪い目に遭うものまで、様々である。

時には、賀茂保憲、たびたびには蘆屋道満が現れては、引っ掻き回していく。

私としては、この中では「月を呑む仏」と「蝉丸」が特に気に入っています。
また、実は博雅が、結構、身分の高い人物の息子らしいという事が分かり、意外でもあり、納得するところもありでした。

あと、露子は、清明を好ましく思っているように見えるのですが、今後、どう展開していくのでしょうね？楽しみです。