前回の『夏の夜の夢』の話で 妖精パックの夢を見た、、、と書いたけれど(>>)、その直後、このVideoに出会って、ちょっと驚き。。
いま、自宅の近く、職場の近く、大学の近く、、など何箇所も都内の図書館に出かける機会があり、しかも最近はビデオやDVDの貸し出しもしているので、たまに思わぬ掘り出し物に遭遇する。それがこの『真夏の夜の夢』。。リンゼイ・ケンプ・カンパニー版の舞台を映画化したもの。
リンゼイ・ケンプといえば、(もう一昨年か)、ミック・ロックの写真展の中で、強烈なお化粧&お衣装の写真があった。。デヴィッド・ボウイの、パントマイムのお師匠さんだとか、、、余り詳しくは知らないのです。
そのスキンヘッドのケンプが妖精パックを演じる、相当に妖しく、いかがわしい、一種グロテスクな感覚も含んだバレエ劇。これは<夏の夜…>ではなく、、、まさに<真夏の夜…>がふさわしいタイトル。
Amazonにも情報が載ってないし、レンタルにだって無いかも、、、と思いつつ、なんとか画像を探し当てました(写真)。抱っこしている方は、妖精の王オーベロン。。抱っこされている方は・・・? この役柄って誰なの・・・?
と、、思いつつ観ていたら、どうやら妖精王オーベロンと、妖精王女タイターニアとが取り合いっこするインドのお小姓の役、、。このお小姓、原作では台詞も無いし、前回書いた ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの映画でも、5歳くらいの男の子がただ手を引かれて出て来るだけだったと思う。しかしケンプ版では、ここのダンス・カンパニーの花形によって演じられている。
頭に薔薇の花冠をつけた彼は、Francois Testoryという人で、腰帯をつけただけの姿で踊りつつ、中性的なハイトーンヴォイスで歌をうたう。・・・誰だろう、この人・・・カストラートなのかな・・? 私はそれほど美少年趣味はないけれど、裸体で踊る彼は美しいです。人間の体とは美しいのだな、と思わされます。
でもでも、、ケンプ版のこの劇は妖しすぎる。。特にパック(ケンプ自身)。
恋の媚薬の物語も、目覚めて最初に見るのが、男は→男、女は→女、、ちがうでしょ! そういう戯曲じゃないでしょ。。
・・・という部分はあるものの、美しい声で<妖精のララバイ>を歌い踊る場面は、いちばんの見せ場。このお小姓、<Changeling>というのは、伝説でいう<取り替え子>のこと。妖精の世界はあまりに長寿だから、ときどき妖精は人間の子供をさらいに来る。そしてさらっていった代わりに、その子のベッドには棒切れなどを残していく、というもの。。だから森の妖精たちの中で踊るこの子は、じつは人間。。でも、人間界にはもう戻れない、永遠の命を授けられて、妖精として暮らさねばならない。。
そういう、人間から妖精への<Changeling>を、性差における<Chengeling>としての[彼]に演じさせているのかな・・・
喪失したものの大きさとひきかえの、、、夢幻(無限)の美。
・・・フランソワ・テストリーについて、余り情報が無いので、少し検索してみたら、、、
現在でも舞台で活躍している様子で、2002年(?)にCDが出ていました。試聴してみれば、今何歳かわからないけど(40代だろうか…)、美しいハイトーンヴォイス。。買ってみる勇気は、、、う~ん。
あ、、あと、トム・クルーズとブラピのお化粧が不気味(笑)だった、『インタビュー・ウィズ・バンパイア』にも、フランスの吸血鬼、という役で出ているそうです。覚えてないけど、きっと美しい人なんだろうな。。また機会があったら観てみよう。
リンゼイ・ケンプ・カンパニー 『真夏の夜の夢』(Video) 紀伊国屋書店>>
いま、自宅の近く、職場の近く、大学の近く、、など何箇所も都内の図書館に出かける機会があり、しかも最近はビデオやDVDの貸し出しもしているので、たまに思わぬ掘り出し物に遭遇する。それがこの『真夏の夜の夢』。。リンゼイ・ケンプ・カンパニー版の舞台を映画化したもの。
リンゼイ・ケンプといえば、(もう一昨年か)、ミック・ロックの写真展の中で、強烈なお化粧&お衣装の写真があった。。デヴィッド・ボウイの、パントマイムのお師匠さんだとか、、、余り詳しくは知らないのです。
そのスキンヘッドのケンプが妖精パックを演じる、相当に妖しく、いかがわしい、一種グロテスクな感覚も含んだバレエ劇。これは<夏の夜…>ではなく、、、まさに<真夏の夜…>がふさわしいタイトル。
Amazonにも情報が載ってないし、レンタルにだって無いかも、、、と思いつつ、なんとか画像を探し当てました(写真)。抱っこしている方は、妖精の王オーベロン。。抱っこされている方は・・・? この役柄って誰なの・・・?
と、、思いつつ観ていたら、どうやら妖精王オーベロンと、妖精王女タイターニアとが取り合いっこするインドのお小姓の役、、。このお小姓、原作では台詞も無いし、前回書いた ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの映画でも、5歳くらいの男の子がただ手を引かれて出て来るだけだったと思う。しかしケンプ版では、ここのダンス・カンパニーの花形によって演じられている。
頭に薔薇の花冠をつけた彼は、Francois Testoryという人で、腰帯をつけただけの姿で踊りつつ、中性的なハイトーンヴォイスで歌をうたう。・・・誰だろう、この人・・・カストラートなのかな・・? 私はそれほど美少年趣味はないけれど、裸体で踊る彼は美しいです。人間の体とは美しいのだな、と思わされます。
でもでも、、ケンプ版のこの劇は妖しすぎる。。特にパック(ケンプ自身)。
恋の媚薬の物語も、目覚めて最初に見るのが、男は→男、女は→女、、ちがうでしょ! そういう戯曲じゃないでしょ。。
・・・という部分はあるものの、美しい声で<妖精のララバイ>を歌い踊る場面は、いちばんの見せ場。このお小姓、<Changeling>というのは、伝説でいう<取り替え子>のこと。妖精の世界はあまりに長寿だから、ときどき妖精は人間の子供をさらいに来る。そしてさらっていった代わりに、その子のベッドには棒切れなどを残していく、というもの。。だから森の妖精たちの中で踊るこの子は、じつは人間。。でも、人間界にはもう戻れない、永遠の命を授けられて、妖精として暮らさねばならない。。
そういう、人間から妖精への<Changeling>を、性差における<Chengeling>としての[彼]に演じさせているのかな・・・
喪失したものの大きさとひきかえの、、、夢幻(無限)の美。
・・・フランソワ・テストリーについて、余り情報が無いので、少し検索してみたら、、、
現在でも舞台で活躍している様子で、2002年(?)にCDが出ていました。試聴してみれば、今何歳かわからないけど(40代だろうか…)、美しいハイトーンヴォイス。。買ってみる勇気は、、、う~ん。
あ、、あと、トム・クルーズとブラピのお化粧が不気味(笑)だった、『インタビュー・ウィズ・バンパイア』にも、フランスの吸血鬼、という役で出ているそうです。覚えてないけど、きっと美しい人なんだろうな。。また機会があったら観てみよう。
リンゼイ・ケンプ・カンパニー 『真夏の夜の夢』(Video) 紀伊国屋書店>>