星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

スナフキンが行くところ、、帰るところ、、

2005-03-13 | 文学にまつわるあれこれ(ほんの話)
前の日記以後、、体調が悪くて、、、
なんだか自分の身体が「イタコ」になったような、
どこかで誰かが私の人形を五寸釘で突いてる?みたいな、
それならそれでもいいのだけど、そうやって身動き取れない状態になることで、自分の時間を見直す事が出来るから。。

やはり少し自分の生活を整理しようと思う。90年代の自分に戻していく、ということかもしれない。理解されない部分もあるだろう。・・・でも、今年は父が倒れたのと同じ年。私は過信も悲観もしない。ただ時間には優先順位が必要。本当に必要なものは、わずかしかないし、大事なものは、もう、とてもたくさんあるから。。。その大事なとてもたくさんのものに優先順位をつける困難さを、痛感している。こんな気分でいた矢先、古い友人から新しい著書が送られてきた。ほとんど、原稿段階から読ませていただいたことのある、懐かしさを伴う作品。その頃を思い出すと、今の自分が別人に思える。。「クリアーしたら、再び虚構の世界へ…」と、お便りが添えられてあった。ええ、、、全てをクリアーしたら。
この著書についてはまた紹介したいと思う。
 
 ***
友だちから<スナフキン>のフィギュアを貰った!
山に向かって歩きながら、ふと振り返る仕草。素敵、良く出来てる。

  「きみはなにか計画しているっていったけど、なにを考えてるの」
  「うん、計画はもってるさ。だけど、それは一人だけでやる、さびしいことなんだよ。わかるだろ」
   と、スナフキンはいいました。  (略)
  「それで、長いことかえってこないの?」 
  「いや」
   と、スナフキンは答えました。
  「春のいちばんはじめの日には、ここへかえってきて、またきみの窓の下で、口ぶえをふくよ。ーー」   
         (たのしいムーミン一家 山室静訳)

 ムーミン谷では誰もスナフキンの行き先を尋ねない。そこが好き。私もスナフキンと同じように生きたい。私はどこかへ旅立つわけではないけれど。

 ***

どんな朝でも黎明のひとときは美しい。
たとえ一日じゅう青い空が望めなくても。
子供を背中におぶって水撒きをしている花屋の奥さんを見れば、
優しい気持ちになるし、
職場の手洗いに菜の花が生けてあれば、お掃除のかたに感謝する。

どこか遠くに行けば世界は正しくなる?
どこか遠くに行けば美しいものはある?

・・・人が創り、人が汚した場所には、人としての責任がある。