星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
好きなもののこと すこしずつ…

あなたにも、、良き聖夜を。。。

2006-12-24 | …まつわる日もいろいろ



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いちばん悲しかったクリスマスの話を。。
(Happy気分をこわしたくない方はどうぞ読まないでね)

小児病棟でむかえたクリスマス。
綺麗に飾られたツリーのある広間に集まった子供たち。看護婦さんが見せてくれた紙芝居は『アルプスの少女ハイジ』。 そのあと、現われた真っ赤な衣装、真っ白いお髭のサンタさんは、、、普段、ごま塩頭のY先生。白い袋には入りきらないプレゼントの山が積んであって、、、ひとり、ひとり、名前を呼ばれていって、プレゼントをもらうの。

楽しそう、、よね。
でも、、広間に集まれない、たくさんの子が個室にいて、、広間に来れた子の中にも、マスクして、髪の無い頭に帽子をかぶって、、、小児ガンなどの子供たちでした。その一方で、長期療養の必要な内臓系の子供たちもたくさんいて、、。

悲しかったのは、、子供どうしで、プレゼントの中身から、自分の命を量るの。。 死が間近の子は立派なプレゼントがもらえて、、症状がおだやかで長期療養してる子はそんなにいいものではないんだって。。、、たしかに、、それは本当でもあったのです。 私は、重症の間は個室や2人部屋にいて、その後は6人部屋、、と、両方の子供たちの間を行ったり来たりしていたので、自分が重病なのかそうではないのか、よくわからなくて、、自分のプレゼントはどっちなんだろう、、と、そんな卑しい事を考えていました。

子供って残酷。。 でも、長期療養の子たちは、だんだん構ってもらえなくなる寂しさを、そんな意地悪な物言いをすることで耐えていたんだと思うな。。 部屋を出られない個室の子のところへ私が遊びに行こうとすると、「あっちへ行っちゃえば?」とか言われたし、、ね。

私は退院して、その翌年もまた入院して、、その1,2年の間に、、広間に集まれなかった子たちの、ほとんどが亡くなっていきました。一緒に過ごした時間は、たった数週間だったりするのに、その子たちの顔、笑顔、、一緒にしたこと、、忘れてない、もう30年以上も経つのに。。

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今年、、お友だちから、クリスマスにまつわる小さなプレゼント、いっぱい貰いました。

上の写真は、そんなグッズを並べてみたの。
、、背景は、子羊に餌を与える〈荒野の洗礼者聖ヨハネ〉の美しいお姿。。 左下には、松ぼっくりとドングリの森を行く〈スナフキン〉、、こちらも荒野の彷徨い人ね。。 

クリスマスツリーの、小さな小さな輝きを見るたび、、星になった子供たちの顔が浮かびます。そして、、今もこうしている自分、、遠くのお友だちや、近くのお友だちや、職場の同僚や、、そこかしこでいただいた可愛いプレゼントを前に、、自分が、スナフキンと同じくらい幸せであることを感じるのです。ただ在ることに、、感謝を。