前回この本のことを書いてから ひと月半ほど経ってしまいました。。 でも、 このところの気温は5月のまま… そのせいか、、 季節が移り過ぎた、という感じがあまりしません。。
きょうは、 読書記というよりも 少し引用だけ…
ニイルスは23歳になっています、、 そしていま 旅先にあって季節は冬を越えて 花の季節を迎えました。、、 その《春の祝祭》の記述から… (山室静・訳)
、、前にも書きましたが これは終戦から数年後の出版の古書。 まだ物資が乏しい時代だったのでしょう、、 紙は本当に藁半紙。。 小中学校の刷り物以来、 久しぶりに見ました。 この本の紙にも ところどころ 藁のような植物の繊維や溶け残った固まりのようなものが紙に漉き込まれています。 そんな素朴な紙に、 手で一文字、一文字、活字を拾って版を組んだ活版も、 文字が少し曲っていたり、 薄く擦れていたり…
でも、 そんな本の感触と、 旧漢字の古めかしい言葉でたくさんの花々の様子が語られているこの部分、、
「松雪草」は スノードロップ
「櫻草」は プリムローズ
「羊齒のにぎりこぶし」は 「薇=ぜんまい」でしょうか
「踊子草」というのは名前しか知らず、、 シソ科の花だそうです(Wiki>>) 確かに紫蘇の花に似ていますね。
そして、、
「龍膽」・・・なんだろう? と思ったら 「竜胆」リンドウの旧字でした。
こんなふうに ゆっくりと古い文字の花々を頭のなかで 画像に変換しながら読んでいます。 幸いなことに生まれた家にはそれはそれはたくさんの花が咲いていたので、 花の図像を思い描くことは出来ます(関係ないですが野菜の花を見分けるのもとても得意です・笑)
それにしても、 ヤコブセンは植物学を志したとあって、 とりわけ植物の描写や自然の描写になると 表現力が途端に緻密になり 鮮明になります。。
この花の描写はつぎのページまで続くのですが、、 そこには
「桐には巨大な菫を、木蘭には大きな紫縞のチユリツプを…」と、 なるほど… と思わせる比喩をしています。 木蘭はモクレン、ですね。 ほんとうにチューリップのような花ですものね、、。
本というのは不思議なものです。。 紙質、字体、活字の質感、、 そして翻訳語の文字、、 漢字であるかカタカナであるか、、 言葉遣いの古さ新しさ、、 それらすべてで 物語の中の光や景色、、 流れている時間の様相まで、、 なんだか違って受けとめられる気がします。。
***
ニイルスの滞在先、、 これらの春の花々が咲き乱れている場所は、、 本文中の「ルソーのクラーレンス」という言葉を手掛かりに、、 探しました… (ルソー読んでないので…)
ジャン・ジャック・ルソーの書簡体小説『新エロイーズ』の舞台、、 スイスのレマン湖畔 クララン(Clarens >>Wiki)という場所だとわかりました。
『新エロイーズ』については >>コトバンク
、、令嬢と家庭教師の身分違いの恋… 昨年末読んだ シューベルトの『冬の旅』に出てきた 5月の花園の記憶… ちょっとそのあたりにも通じるような、、 (私の勝手な想像ですが…)
***
『ニイルス・リーネ』は まだゆっくりと読んでいきます。。 中断しては、 またミステリ小説に寄り道してしまうと思うけど、、。
松雪草=スノードロップにはいろいろな伝説があるのですね、、(>>Wiki) この写真はずっと前のもの。。
いまは紫陽花の季節。 アナベルを撮るのはむずかしいですね。。
明日からの連休、、 「海の日」には夏らしい陽気になるでしょうか
ここ東京ではあまりお日様は望めそうにはありませんけれど、、
夏を感じられる 健やかな日々でありますよう…
、、 私は ブラームスとドヴォルザークを聴きに行きます♪
きょうは、 読書記というよりも 少し引用だけ…
ニイルスは23歳になっています、、 そしていま 旅先にあって季節は冬を越えて 花の季節を迎えました。、、 その《春の祝祭》の記述から… (山室静・訳)
、、前にも書きましたが これは終戦から数年後の出版の古書。 まだ物資が乏しい時代だったのでしょう、、 紙は本当に藁半紙。。 小中学校の刷り物以来、 久しぶりに見ました。 この本の紙にも ところどころ 藁のような植物の繊維や溶け残った固まりのようなものが紙に漉き込まれています。 そんな素朴な紙に、 手で一文字、一文字、活字を拾って版を組んだ活版も、 文字が少し曲っていたり、 薄く擦れていたり…
でも、 そんな本の感触と、 旧漢字の古めかしい言葉でたくさんの花々の様子が語られているこの部分、、
「松雪草」は スノードロップ
「櫻草」は プリムローズ
「羊齒のにぎりこぶし」は 「薇=ぜんまい」でしょうか
「踊子草」というのは名前しか知らず、、 シソ科の花だそうです(Wiki>>) 確かに紫蘇の花に似ていますね。
そして、、
「龍膽」・・・なんだろう? と思ったら 「竜胆」リンドウの旧字でした。
こんなふうに ゆっくりと古い文字の花々を頭のなかで 画像に変換しながら読んでいます。 幸いなことに生まれた家にはそれはそれはたくさんの花が咲いていたので、 花の図像を思い描くことは出来ます(関係ないですが野菜の花を見分けるのもとても得意です・笑)
それにしても、 ヤコブセンは植物学を志したとあって、 とりわけ植物の描写や自然の描写になると 表現力が途端に緻密になり 鮮明になります。。
この花の描写はつぎのページまで続くのですが、、 そこには
「桐には巨大な菫を、木蘭には大きな紫縞のチユリツプを…」と、 なるほど… と思わせる比喩をしています。 木蘭はモクレン、ですね。 ほんとうにチューリップのような花ですものね、、。
本というのは不思議なものです。。 紙質、字体、活字の質感、、 そして翻訳語の文字、、 漢字であるかカタカナであるか、、 言葉遣いの古さ新しさ、、 それらすべてで 物語の中の光や景色、、 流れている時間の様相まで、、 なんだか違って受けとめられる気がします。。
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ニイルスの滞在先、、 これらの春の花々が咲き乱れている場所は、、 本文中の「ルソーのクラーレンス」という言葉を手掛かりに、、 探しました… (ルソー読んでないので…)
ジャン・ジャック・ルソーの書簡体小説『新エロイーズ』の舞台、、 スイスのレマン湖畔 クララン(Clarens >>Wiki)という場所だとわかりました。
『新エロイーズ』については >>コトバンク
、、令嬢と家庭教師の身分違いの恋… 昨年末読んだ シューベルトの『冬の旅』に出てきた 5月の花園の記憶… ちょっとそのあたりにも通じるような、、 (私の勝手な想像ですが…)
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『ニイルス・リーネ』は まだゆっくりと読んでいきます。。 中断しては、 またミステリ小説に寄り道してしまうと思うけど、、。
松雪草=スノードロップにはいろいろな伝説があるのですね、、(>>Wiki) この写真はずっと前のもの。。
いまは紫陽花の季節。 アナベルを撮るのはむずかしいですね。。
明日からの連休、、 「海の日」には夏らしい陽気になるでしょうか
ここ東京ではあまりお日様は望めそうにはありませんけれど、、
夏を感じられる 健やかな日々でありますよう…
、、 私は ブラームスとドヴォルザークを聴きに行きます♪