この監督の前作「ONCE ダブリンの街角で」同様、音楽が人を結び付けて広がっていく力そのものに忠実な作り。
マーク・ラファロが大会社の地位を捨てて無謀な独立をするところで、「ジェリー・マクガイアか」という固有名詞をそのまま字幕に出しているのは勇敢(翻訳・中沢志乃)。トム・クルーズ主演の邦題「ザ・エージェント」の原題にもなっている主人公の名前ですね。確かにやってることそっくり。
マーク・ラファロが歌手のキーラをエージェントとして世話するのだけれど男女の関係にはならなくて音楽を通した結びつきにとどまる(というか、それで十分すぎる)のも「ONCE」に似ている。
キーラ・ナイトレイは初めて歌うところ見せたわけだが、それでかえってリラックスしているみたい、これまでで一番かわいらしいのではないか。
キーラが恋人のアダム・レヴィーンの歌を聞いただけで自分を歌っているのではない、と心変わりにいきなり気付くあたりがいかにも歌には心がそのまま出るという価値観がストレートに出ておもしろい。
歌のシーンは魅力的だけれど、ミュージカルみたいにそのまま劇場を出て歌いたくなるという性格の歌はあまりないように思う。
どんな歌を聞くのか自作編集のアルバムを渡して聞かせると、どんな好みなのか、どんな人なのか一発でわかるというのが説得力ある。そこでスティービー・ワンダーがフューチャーされるのがそれらしい。がんがんにディスコ・サウンドが響いているであろうディスコに入っても、イヤホンの曲が優先してディスコは聞こえないのが可笑しい。
JASRAC他の著作権ビジネスの小うるささというのも鬱陶しいものなのでクライマックスにうなずくところもあるが、しかし作者に対するペイがなくていいわけもないし、この映画自体著作権を放棄しているわけでもないので、若干釈然としない。
(☆☆☆★★)
本ホームページ
公式ホームページ
はじまりのうた@ぴあ映画生活
映画『はじまりのうた』 - シネマトゥデイ
マーク・ラファロが大会社の地位を捨てて無謀な独立をするところで、「ジェリー・マクガイアか」という固有名詞をそのまま字幕に出しているのは勇敢(翻訳・中沢志乃)。トム・クルーズ主演の邦題「ザ・エージェント」の原題にもなっている主人公の名前ですね。確かにやってることそっくり。
マーク・ラファロが歌手のキーラをエージェントとして世話するのだけれど男女の関係にはならなくて音楽を通した結びつきにとどまる(というか、それで十分すぎる)のも「ONCE」に似ている。
キーラ・ナイトレイは初めて歌うところ見せたわけだが、それでかえってリラックスしているみたい、これまでで一番かわいらしいのではないか。
キーラが恋人のアダム・レヴィーンの歌を聞いただけで自分を歌っているのではない、と心変わりにいきなり気付くあたりがいかにも歌には心がそのまま出るという価値観がストレートに出ておもしろい。
歌のシーンは魅力的だけれど、ミュージカルみたいにそのまま劇場を出て歌いたくなるという性格の歌はあまりないように思う。
どんな歌を聞くのか自作編集のアルバムを渡して聞かせると、どんな好みなのか、どんな人なのか一発でわかるというのが説得力ある。そこでスティービー・ワンダーがフューチャーされるのがそれらしい。がんがんにディスコ・サウンドが響いているであろうディスコに入っても、イヤホンの曲が優先してディスコは聞こえないのが可笑しい。
JASRAC他の著作権ビジネスの小うるささというのも鬱陶しいものなのでクライマックスにうなずくところもあるが、しかし作者に対するペイがなくていいわけもないし、この映画自体著作権を放棄しているわけでもないので、若干釈然としない。
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