画質はおよそ良くないけれど、音は相当ブラッシュアップしていて、最初の方のまだデビュー前の歌ですでにガツンとくるのだから、ただごとではない。トニー・ベネットがビリー・ホリディーやエラ・フィッツジェラルドにも匹敵するというのも頷ける。
生の報道陣のカメラの砲列にさらされ、ひきつけを起こしそうな量のフラッシュを浴びせられる実写など、首をすくめたくなる凄まじいプレッシャーで、後半はアルコールとドラッグに溺れるのだけれど、無理もなく思える。
憧れのトニー・ベネットと共演するあたりの緊張の仕方が、「プロ」になる前と何も変わらないのがなんとも可愛らしく痛ましい。
小さい時、家を出て行って娘が成功するとしれっとして取り巻きに入る父親が悪気がなさそうなのが憎たらしい。
グラミー賞を受賞する前後の表情やリアクションなど、劇映画かと思うくらいできすぎている。
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映画『AMY エイミー』 - シネマトゥデイ