周囲の男たち(母や妹も)が頭で考えた「女」のイメージに縛られてジタバタしているのを後目に、すーっと肉体から先行して行ってしまうわけで、そのあたりが原作の瀬戸内寂聴が「子宮作家」なんて呼ばれた所以なのかもしれない。
ことごとしく女は子宮で考えるなどというまでもなく、また敗戦で解放されたといった事情とは関係なく普通にそう振る舞っている
キスしているヒロインの下駄をはいた爪先が反っているのを捉えたオープニングから、何度も浮世絵のように反った爪先が繰り返される。ルーティンといえばいえるが効果的。
ヌードやセックス描写がAVとは違うロマン・ポルノ的なテイスト。
構図や照明など端正な画作りで、おそろくロケセットでまかなったのだろうから重厚感は薄いが見応えあり。
(☆☆☆★)
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